最終更新日: 2026年8月16日
Fileforce(ファイルフォース)は、ファイルフォース株式会社が提供する法人向けの国産クラウドファイルサーバーです。料金は月9,900円(税別・10ID/100GB)から、初期費用は0円で、無料プランはありません。ログイン画面は契約ユーザーの場合 login.fileforce.jp で、ログイン名は「ユーザID@サイト名」の形式です。
この記事を読んでいる方は、Fileforceにログインしたいか、自社への導入を検討して料金を調べているかのどちらかだと思います。両方に答えます。ログインで困っている方はログインの章へ進んでください。入口は立場によって3通りに分かれるので、そこから整理しています。料金は公式の料金ページに加えて利用規約まで読み、認証は公的な登録簿で照合しました。
この記事はギガワタス(giga-watasu.jp)の運営ブログです。当社も法人向けのファイル送受信サービスを提供しており、Fileforceは隣接する競合にあたります。本記事は2026年8月16日に、公式サイト・利用規約・料金ページ・利用マニュアル・ログインヘルプと、公的な認証登録簿を直接照合して書いたものです。当社はFileforceの契約アカウントを持っておらず、管理画面を操作しての検証は行っていません。確かめていないことを、確かめたように書くのはやめました。根拠になった一次資料には本文中からリンクしているので、気になる箇所はご自身で確認してください。当社が負けている点も後半に書いています。
Fileforceとは|NTT東日本の技術提携先でもある国産クラウドファイルサーバー
Fileforceは、社内のファイルサーバーやNASの置き換え先として使うことを想定した法人向けサービスです。公式サイトの表現は「クラウドストレージ」ではなく「クラウドファイルサーバー」で、WindowsのエクスプローラーやMacのFinderからそのまま操作できる点を主要な訴求にしています。「大容量ファイルを1回送って終わり」という単発の転送用途とは、設計思想が違うサービスです。
調べていて興味深かったのは、Fileforceが自社ブランドだけで売られているサービスではないことです。公式のパートナーページには、「販売・OEMパートナー」として株式会社NTTデータ、富士通Japan株式会社、丸紅情報システムズ株式会社、株式会社シーティーエス、アイシーティーリンク株式会社、豊田通商システムズ株式会社が掲載され、「ディストリビューター」としてダイワボウ情報システム株式会社とSB C&S株式会社が挙げられています。ただしこのページは販売とOEMを1つの区分にまとめているため、各社が販売代理なのかOEM提供を受けているのかは、この一覧の表記だけでは判別できません。
関係がはっきりしているのはNTT東日本です。同じページの「技術提携パートナー」の欄にNTT東日本株式会社が挙げられ、「NTT東日本の新サービス『コワークストレージ』の要素技術としてFileforceが採用されました」というプレスリリースへのリンクが添えられています。当社が前日にコワークストレージを調べた記事を書いたとき、NTT東日本側の重要事項説明書にも「本サービスは当社とファイルフォース社との共同開発となっております」と明記されていました。両社の一次資料で相互に確認できる関係です。
公式トップページの導入実績は「業種・業界を問わず、25,000社以上※の企業様にご利用いただいています」で、この「※」の注釈は「OEMサービスなど含む」です。Fileforceブランドの直接契約だけを示す数字ではなく、OEM提供先の利用企業も含む集計だということになります。直接契約とOEM利用の内訳までは公開されていないので、規模感の目安として受け取るのが妥当です。
Fileforce(ファイルフォース)の基本情報(公式サイト・利用規約/2026年8月16日確認)
| 項目 |
内容 |
| 提供事業者 |
ファイルフォース株式会社(東京都千代田区丸の内3-3-1 新東京ビル4F) |
| サービス開始 |
2014年4月 |
| 資本金/代表 |
1億円/サルキシャン アラム |
| サービスの性格 |
法人向けクラウドファイルサーバー(社内ファイルサーバーの置き換え) |
| 最安プラン |
月9,900円(税別)/10ID・100GB ※1IDあたり990円・最低10IDから |
| 初期費用 |
0円 |
| 無料プラン |
なし(公式FAQで明言) |
| 無料トライアル |
30日間・機能制限なし(申し込みに簡単な審査あり) |
| 1ファイルの上限 |
10GB(Unlimited-3以上は有料オプションで20GB) |
| ログイン画面 |
契約ユーザーは login.fileforce.jp(ログイン名は「ユーザID@サイト名」) |
| データの保存先 |
国内限定。開発・運用拠点も国内と公式に記載 |
| 対応言語 |
日本語・英語のみ |
| 利用開始まで |
契約受領後3営業日以内に本番環境を案内 |
Fileforceの料金プラン|月9,900円(税別・10ID)から
料金は「ID課金プラン」と「ユーザー数無制限プラン」の2系統に分かれています。少人数ならID課金、全社導入なら人数を気にせず使える無制限プラン、という設計です。公式の料金ページの表示はすべて税別で、月額表記ですが「ご契約は年契約、お支払いは年払いとなります」と注記されています。
Fileforceの料金プランと容量(公式料金ページ/2026年8月16日確認・すべて税別)
| プラン |
月額 |
ID数 |
ストレージ容量 |
容量追加 |
| Small Business |
9,900円 |
10ID〜 |
100GB/10ID |
18,000円/1TB |
| Unlimited-1 |
60,000円 |
無制限 |
1TB |
40,000円/1TB |
| Unlimited-3 |
108,000円 |
無制限 |
3TB+サイド1TB |
35,000円/1TB |
| Unlimited-10 |
216,000円 |
無制限 |
10TB+サイド3TB |
20,000円/1TB |
| Unlimited-30 |
360,000円 |
無制限 |
30TB+サイド8TB |
15,000円/1TB |
最安のSmall Businessは月9,900円(税別)で10ID分・100GB。注記に「1IDあたり990円、最低10IDからご利用可能」とあり、9,900÷10=990で計算が合います。料金ページの注記どおり年契約・年払いを適用すると、年額換算は118,800円(税別)です。ただし後述するとおり利用規約には月額契約の規定もあるため、実際に適用される契約期間と初回請求額は見積もり時に確認してください。いずれにせよ、月額表示だけを見て月々払いのつもりで予算を組むと想定が変わります。
「サイドストレージ」はUnlimited-3以上に付く追加領域で、アクセス頻度の低いデータを置くための保管先です。容量追加の単価がメイン領域(35,000円/1TB)より安い10,000円/1TBに設定されています。
同じページの中で、プランの容量表記が2通りある
料金ページ上部の比較表では「Unlimited-3=ストレージ容量3TB/サイドストレージ容量1TB」と分けて書かれていますが、同じページの下部にあるプランカードでは「Unlimited-3 ストレージ容量:4TB/サイドストレージ:1TB」となっています。Unlimited-10は10TBと13TB、Unlimited-30は30TBと38TBという形で同じズレが出ており、カード側の数字はメインとサイドを合算した値のようにも読めますが、根拠は公式に示されていません。どちらが正なのかは公式サイトの記載だけでは判断できないため、辻褄を合わせずそのまま両方を挙げておきます。見積もりを取る際に、メイン領域が何TBなのかを明示して確認することをおすすめします。
機能面については、公式料金表の「共有」「ユーザー機能」「管理者機能」「セキュリティ」「サポート」に掲載されている標準機能は、同表の上ではすべてのプランに丸が付いています。共有リンク、フォルダ共有、オンライン編集、ワークフロー(TaskFlow™)、電子サイン、アクセス権限設定、操作ログ管理、ランサムウェア対策、SSO、ウイルススキャン、IPアドレス制限、二要素認証、バージョン履歴管理は、最安のSmall Businessでも表の上では利用できる扱いです。
差が出るのは有料オプションの欄です。Active Directory連携、SCIM連携、ログ保存期間5年間、ファイル単位のサイズ上限変更(20GB)、IntelliSearch™ Pro(高度な検索)は、Unlimited-3以上のプランでないとオプションとしても提供されません。Small BusinessとUnlimited-1では、これらの欄が空欄になっています。ADと連携させたい規模の会社は、最小構成では要件を満たせない可能性があります。
無料プランはない。理由も公式に書かれている
Fileforceに無料プラン(フリーアカウント)はありません。これは推測ではなく、公式の料金ページのFAQに「大変申し訳ございませんが、Fileforceは下記の理由により無料プランをご提供しておりません」と明記されています。理由として、高いセキュリティ要件を維持するためにアカウント管理へリソースを割いていること、そしてフリーミアムの施策コストが既存の契約者、特に大規模利用の顧客の利用料から補填される形になるのを避けたいことの2点が挙げられています。
体験したい場合は30日間の無料トライアルがあります。機能制限はなく、申し込みは30秒で完了すると案内されていますが、公式FAQには「セキュリティやコンプライアンスの関係上、トライアルアカウントのご提供には簡単な審査が必要となります」とも書かれています。申し込んだ瞬間に使えるタイプの無料体験ではありません。
Fileforceのログイン画面はどこ?立場によって入口が3つある
「fileforce ログイン」「ファイルフォース ログイン画面」といった検索が多いキーワードですが、Fileforceは立場によってログインの入口も方式も違います。まず自分がどれに当たるかを確認してください。
Fileforceのログイン方法(立場別・公式ログインヘルプと利用マニュアルより/2026年8月16日確認)
| あなたの立場 |
入口 |
認証方法 |
| 自社が契約している(社員) |
login.fileforce.jp |
ログイン名「ユーザID@サイト名」+パスワード |
| プロジェクトフォルダに招待された(社外) |
招待メール内のURL |
メールアドレス+メールで届くパスコード |
| 共有リンク(URL)を受け取った |
受け取ったURL |
ログイン不要(アカウントも不要) |
契約している会社の社員としてログインする場合
公式のログインヘルプは、ログインURLとして https://login.fileforce.jp/ を案内し、ブックマークへの登録を推奨しています。ここで入力するログイン名の形式が独特です。
- ログイン名は「ユーザID@サイト名」の形式です。公式の例示は
user1@corp01。メールアドレスではありません。「サイト名」は契約時に会社ごとに決めるもので、公式FAQにも「契約時にお決めいただいたサイト(URL)名にて本番環境を作成します」と記載されています。
- ログイン名とパスワードは管理者から入手します。公式ヘルプに「ログイン名およびパスワードは管理者より入手してください」と明記されています。初期管理者の場合は、サービス申込み時の指定かファイルフォース株式会社からの案内が該当します。
- スマートフォンやタブレットからでも、PCと同じ
https://login.fileforce.jp/ にブラウザでアクセスします。
- シングルサインオン(SSO)を導入している会社では、ログイン名に「@サイト名」だけを入力します(公式の例示は
@corp01)。この場合、その後に表示されるログインページはFileforceのものではなく、自社で用意したSSOサーバのものになると公式ヘルプに書かれています。自社のログイン画面が出てきても誤りではありません。
「ログインIDが正しくありません」と出るときに公式が挙げている原因
公式ログインヘルプの「困ったときは」には、次の2つが挙げられています。「ログインIDが正しくありません」と表示される場合は、ログイン名が「ユーザID@サイト名」の形式になっているかと、全角入力になっていないかを確認。「指定されたユーザー名またはパスワードが正しくありません。」と表示される場合は、CapsLockやNumLockが有効になっていないかを確認。パスワードを忘れた場合の対処は2通りで、管理者にリセットしてもらうか、ログインページの「パスワードを忘れた方はこちら」から自分でリセットします。自分でリセットする場合はログイン名と登録メールアドレスの両方を入力する画面になります。
社外から共有に招待された場合
取引先や本社からフォルダ共有に招待された方は、入口が違います。公式の利用マニュアル(プロジェクトフォルダについて)に手順が公開されているので、要点をまとめます。
流れは、招待メール(件名「[Fileforce]プロジェクトへ招待されました」)のURLを開く → 招待メールが届いたメールアドレスを入力 → 画面を閉じずにメールボックスを確認 → 届いたパスコード(件名「[Fileforce]パスコードのお知らせ」)を貼り付けてログイン、という順です。毎回のパスコード取得なしでパスワードを使いたい場合は「ツール」→「パスワード変更」で設定できますが、これは招待した側から許可されている場合のみ表示される機能です。
なお、単発の共有リンク(URL)で受け取った場合は話が別で、公式のファイル共有ページに「共有先はFileforceのアカウントやログイン不要」と記載されています。共有リンク方式で受け取った場合は、Fileforceのアカウントもログインも不要です。
メールが届かないときは、送信元アドレスが2種類あることに注意
公式マニュアル内で送信元が2箇所に分かれて書かれています。招待メールは [email protected]、パスコードのお知らせは [email protected] から送信されます。片方だけを許可リストに登録しても、もう片方が迷惑メールに振り分けられれば結局ログインできません。会社のメールで受信制限がかかっている場合は、情報システム部門に両方のアドレスを伝えてください。
招待された側のログインエラーと対処(公式利用マニュアルのFAQに記載のメッセージ/2026年8月16日確認)
| エラーメッセージ |
公式が案内している対処 |
| コラボレーターのアカウントが見つかりませんでした |
入力されたメールアドレスに誤りがあります。招待メールを受信したアドレスが正しく入力されているか確認します |
| 入力されたパスワードが正しくありません |
パスワード/パスコードの誤りです。パスコードの有効期限が切れている場合は再発行します |
| 指定されたログイン名またはパスワードが正しくありません |
プロジェクトフォルダが利用できない状態である可能性があります。招待メールの差出人へ問い合わせます |
| パスコードを入力してください |
パスワード/パスコードが入力されていません |
| アクション(アップロード/ダウンロード)が実行できません |
ファイル共有発行元の権限設定によって操作項目が表示されていない場合があります。エラー画面のキャプチャを取得したうえで招待メールの差出人へ問い合わせます |
権限やプロジェクトの状態は招待した側の設定によって変わるため、公式マニュアルは「ご不明点やその他のお問い合わせにつきましては、発行者様側の設定により状況が異なりますので、まずは招待メールの差出人の方へご連絡ください」と案内しています。まず連絡すべき相手は、ファイルを送ってきた担当者です。
なお「fileforce drive」という検索もよくあります。これはPCにインストールして使うクライアントアプリで、WindowsエクスプローラーやMac FinderのなかにFileforceが仮想ドライブとして現れます。必要なデータだけを同期する方式のため、すべてのファイルを常時ダウンロードしておく方式に比べてローカル容量の消費を抑えられます(ただし高速表示のために暗号化されたキャッシュを一定期間保持するので、ローカル容量をまったく使わないわけではありません)。仮想ドライブとして機能するので、他のアプリケーションからの直接保存やスキャナの保存先にも設定できます。モバイルについては、公式にiOSアプリの記載があります。
Fileforceのセキュリティ|認証を公的な登録簿で照合した
公式の会社概要には「ISO/IEC 27001」と「ISO/IEC 27017」の認証を取得していると記載されています。企業の公式サイトに書かれた認証は、公的な登録簿で裏取りできます。当社で照合した結果が次の表です。
公式サイトが記載しているISO/IEC 27001とISO/IEC 27017は、いずれも公的な登録簿に実在を確認できました。ISMSの初回登録日は2014年9月4日で、Fileforceのサービス開始(2014年4月)から約5か月後です。クラウド向けの27017は2023年9月の登録でした。
一方、プライバシーマークは付与事業者検索で該当がありませんでした。ただしこれを「セキュリティが劣る」と読むのは誤りです。プライバシーマークは個人情報の取扱い体制に対する認証で、業務ファイルを預かるクラウドファイルサーバーの評価軸としては、ISMSやクラウドセキュリティ認証のほうが直接的に対応します。認証の種類が違うだけで、上下の関係ではありません。
当社(ギガワタス)との対比を正直に書いておきます
同じ登録簿で当社も調べました。当社を運営する株式会社グッドヒルシステムズはプライバシーマーク(登録番号10800077-02)を保有していますが、ISO/IEC 27001もISO/IEC 27017も取得していません。認証という一点で見れば、この2つはFileforceが持っていて当社が持っていないものです。この記事は当社の運営ブログですが、自社が負けている軸を隠す理由はないのでそのまま書きます。
公式が挙げているセキュリティ機能
公式のセキュリティ・コンプライアンスページに記載されている内容のうち、導入前に確認する価値が高いものを挙げます。
- ウイルスチェック:アップロード時にすべてのファイルをチェックし、危険性を検知した場合は該当ファイルのアップロードを中止したうえで、ユーザーにメールで通知すると記載されています。
- ランサムウェア対策:ファイルのバージョンは上書き保存から60日間保管されます。同期済みであれば、暗号化されたファイルをクラウド上の版と差し替えて復旧できるという説明です。
- 監査証跡:「いつ」「誰が」「何を」だけでなく、「どこから(ロケーション情報)」「どのようなソフトで(プロセス名)」まで記録するとしています。管理者がコンソール上で行った設定変更もログに残ります。
- ログ保存期間:ユーザーログは標準1年間。5年間に延ばす場合は有料オプションで、かつUnlimited-3以上が対象です。
- 認証まわり:パスワード有効期限、IPアドレス制限、ワンタイムパスワード、時限パスコードを提供。SSOは業界標準のSAML 2.0に対応し、Active Directoryをはじめとする社内の認証基盤や、Okta、HENNGE、ID認証サービス(認人)と認証を連携できると説明されています。
- 提供形態:用途に応じてシングルテナントの専用環境も提案可能で、契約中のAWS S3との連携も相談できると記載されています。
「SSO」と、料金表の有料オプション「Active Directory連携」は別項目
セキュリティページはSAML 2.0によるSSOでActive Directoryと認証連携できると説明しており、料金表でもSSO(SAML2.0対応)は全プランに丸が付いています。一方で料金表の有料オプション欄には別途「Active Directory連携」という項目があり、こちらはUnlimited-3以上でないと提供されません。公式サイトは両者の機能範囲の違いを明示していないため、当社では「認証連携(SSO)と、有料オプションのActive Directory連携は別項目として掲載されている」という事実までを書きます。ADのユーザー情報をどこまで自動で反映させたいのかは、見積もり時に具体的に伝えて確認してください。
もう1点、「純国産・国内限定データセンター運用」を掲げているサービスですが、一部の機能では第三者へのデータ提供が明示されています。公式の「第三者へのデータ提供について」というページに、提供先としてMicrosoft Corporationが挙げられており、目的はMicrosoft Office形式のプレビュー・編集機能(Microsoft 365連携)、SmartFolder™のAzure OpenAIを利用した情報抽出、IntelliSearch™のAzure OpenAIを利用した検索条件生成の3つです。利用規約6.(2)には「お客様が該当する機能を無効にすることによって第三者への当該データ提供を停止することができます」と明記されているので、止める手段は用意されています。確認時点のページでは提供先はMicrosoft Corporationの1社のみで、目的も機能単位で列挙されていました。なお処理されるリージョンが国内か国外かについては、当社が確認した範囲の公開情報には記載がありませんでした。
契約前に知っておきたい、利用規約に書かれている条件
ここからは料金ページではなく利用規約を読まないと分からない部分です。法人向けサービスは、契約条件のほうが後で効いてきます。
料金ページと利用規約で、契約期間の記載が食い違っている
料金ページには「※ ご契約は年契約、お支払いは年払いとなります」と書かれています。しかし利用規約3.(3)には「本サービスの利用期間は 1 カ月毎の月額契約、1 年間毎の年間契約のいずれかとします」と規定されており、規約4.(2)にも「お申込み内容が月間契約の場合、本サービスの課金開始月および終了月の利用料金は、月額利用料金としてお支払い頂くものとし、日割課金は行いません」という条文があります。月額契約を前提にした条文が複数あるということです。公式サイト内で情報が一致していないので、月次契約を希望する場合は問い合わせで直接確認することをおすすめします。
- 解約はサービス終了月末日の60日前までに書面で通知(規約17.(1))。メールや電話ではなく書面と規定されています。
- 自動延長される(規約3.(4))。解約申込期限までに双方から申し入れがなければ、従前と同一条件で自動的に延長されます。
- 年間契約は、残期間分を支払わずに途中終了することはできない(規約4.(4))。ただし規約17.(2)により、利用料の全期間分相当額を全額支払えば終了できるとされています。
- 課金に日割りがない(規約4.(1))。規約の例示がそのまま分かりやすく、「1月8日が利用開始日の場合は1月1日をサービスの利用開始日および課金開始日と設定し、1月31日に利用料金を請求」となっています。月の途中から使い始めても、その月は満額です。
- 年間契約中は減額方向の変更ができない(規約9.(4))。増額はいつでも可能で、変更月から年間契約終了月までの増額分を一括で支払う形です。
- 契約終了後30日を過ぎるとデータが削除され得る(規約18.(1))。「当社は本サービスに残存しているお客様のデータを30日後にお客様に事前に通知すること無く完全に削除できる」という規定です。必ず30日ちょうどで削除されるという確約ではなく、契約終了から30日後は、事前通知なく削除される可能性があるという意味になります。規約違反などで事業者側から解除された場合は、終了後5営業日で削除される可能性があります(規約19.)。いずれにせよデータの回収は契約終了前に自分で行う必要があります。
- 賠償の上限が定められている(規約14.、15.(3))。48時間以上継続して全く利用できなかった場合に限り、1か月分の利用料金の30分の1に利用不能日数を乗じた額が上限です。1万円未満なら契約期間の延長で代えるとされ、年間契約の場合の賠償上限は利用料金の12分の1の範囲内です。
- 60日前の通知でサービスを廃止できる(規約11.(4))。「理由の如何を問わず、60 日前までにお客様に通知することにより」中断または廃止できると規定されています。事業者側からのサービス終了に備えた条項です。
当ブログでこれまで調べた同種のサービスと並べると、解約の申し出期限はDirectCloudが「期間満了月の前月25日まで」でした。Fileforceの「終了月末日の60日前までに書面」は、それより早い時点で判断を終えておく必要があります。データ消去までの猶予も差があり、コワークストレージは解約日から45日後、Fileforceは契約終了から30日後です。解約申込期限を過ぎると従前と同一条件で自動延長されるので、自社の契約期間と期限がいつなのかは、更新月が来る前に確認しておいてください。
Fileforceが向いている会社・向いていない会社
ここまで調べた内容をもとに、率直に整理します。
Fileforceの導入判断(2026年8月16日時点の公開情報にもとづく当社の見解)
| こんな会社 |
判断 |
理由 |
| 社内ファイルサーバー・NASを廃止したい |
向いている |
エクスプローラー/Finderの操作をそのまま移せる設計で、ファイルサーバーに近いフォルダ・権限構成をクラウド上で再現しやすいと公式が訴求している |
| 全社員に配りたい(人数が多い) |
向いている |
ユーザー数無制限プランがあり、人数に応じた従量課金ではないため追加ユーザーによる料金増を気にせず展開できる |
| 情シスがADと連携させたい |
条件付き |
料金表の有料オプション「Active Directory連携」はUnlimited-3(月108,000円・税別)以上でないと提供がない |
| まず無料で試してから決めたい |
向いていない |
無料プランがなく、30日トライアルにも簡単な審査がある |
| 10人未満の会社 |
割高になりうる |
最低10IDからで、5人でも月9,900円(税別)・年契約なら年額換算118,800円(税別) |
| 取引先に大きなファイルを送りたいだけ |
過剰 |
ファイルサーバーの置き換えが本来の用途。料金ページが案内する年契約・年払いを前提にすると、単発の送信だけのためには契約が重い |
最後の行について補足します。Fileforceと当社のギガワタスは、そもそも競合しない部分のほうが大きいサービスです。Fileforceは「社内の共有基盤をクラウドに移す」ためのもので、当社は「相手に渡す」ためのものです。それでも「大きいファイルを取引先に送りたい」という動機からクラウドストレージを探し始める方は多いので、比べる意味がある範囲だけ書きます。
Fileforceが優れている点は明確です。ISO/IEC 27001とISO/IEC 27017を保有している(当社にはありません)。ウイルスチェックがアップロードされる全ファイルを対象にしている(当社のウイルススキャンは動画・音声ファイルと500MB超のファイルが対象外です)。バージョン管理、ランサムウェア対策、ファイルサーバーとしての権限設計は、そもそも転送サービスにはない領域です。
当社が優れている点も書きます。登録不要で無料で使えて、1回あたり333GBまで、保存期間は111日。法人向けのギガワタス for Bizは1人月550円(税込)で1人から契約でき、30日間の無料利用にクレジットカード登録も審査も不要です。10ID分をまとめて買う必要はありません。プライバシーマークは当社が保有しています。ただし繰り返しますが、これは「安いほうが良い」という話ではなく、用途が違うという話です。社内のファイル基盤が必要な会社が、転送サービスで代用することはできません。
なお、Fileforceが公式に「脱PPAP」を訴求している点は、当社の問題意識とも重なります。パスワード付きZIPをメールで送る運用をやめたいという課題への対処は、脱PPAPの手段を整理した記事でも扱っています。
よくある質問
Q. Fileforce(ファイルフォース)とは何ですか?
ファイルフォース株式会社が提供する法人向けの国産クラウドファイルサーバーです。2014年4月にサービスを開始し、社内のファイルサーバーやNASの置き換え先として使うことを想定しています。WindowsのエクスプローラーやMacのFinderからそのまま操作できる「Fileforce Drive」が主要な特徴で、ファイルサーバーに近いフォルダ構成やアクセス権限の設計をクラウド上で再現しやすい点を訴求しています。データの保存先だけでなく開発・運用拠点も日本国内に限定していると公式に記載されています。
Q. Fileforceのログイン画面はどこですか?
契約している会社の社員としてログインする場合は https://login.fileforce.jp/ です。公式のログインヘルプがこのURLを案内し、ブックマーク登録を推奨しています。ログイン名はメールアドレスではなく「ユーザID@サイト名」の形式で、公式の例示は user1@corp01 です。ログイン名とパスワードは管理者から入手してくださいと案内されています。シングルサインオンを導入している会社では、ログイン名に「@サイト名」だけを入力すると、その後は自社で用意したSSOサーバのログインページに遷移します。社外から共有に招待された方は入口が異なり、招待メール内のURLからメールアドレスとパスコードでログインします。
Q. Fileforceにログインできません。どうすればいいですか?
まず自分がどの立場かを確認してください。契約会社の社員の場合、公式ヘルプは「ログインIDが正しくありません」の原因としてログイン名の形式(ユーザID@サイト名)の誤りと全角入力を、「指定されたユーザー名またはパスワードが正しくありません。」の原因としてCapsLockやNumLockの有効化を挙げています。パスワードを忘れた場合は管理者にリセットしてもらうか、ログインページの「パスワードを忘れた方はこちら」からログイン名と登録メールアドレスを入力して自分でリセットします。社外から招待された場合はパスコード方式で、招待メールは [email protected] から、パスコードは [email protected] から届くため、両方を許可リストに入れて迷惑メールフォルダも確認してください。
Q. Fileforceの料金はいくらですか?
最安のSmall Businessが月9,900円(税別)で10ID・100GB、ユーザー数無制限プランはUnlimited-1が月60,000円(税別)で1TBです。上位はUnlimited-3が月108,000円(3TB+サイドストレージ1TB)、Unlimited-10が月216,000円、Unlimited-30が月360,000円と続きます。初期費用は0円。Small Businessは1IDあたり990円で最低10IDからの契約です。料金ページに「ご契約は年契約、お支払いは年払いとなります」と注記があるため、これを適用するとSmall Businessの年額換算は118,800円(税別)になります。ただし利用規約には月額契約の規定もあるので、実際の契約期間と初回請求額は見積もり時に確認してください。
Q. Fileforceに無料プランはありますか?
ありません。公式の料金ページのFAQに「Fileforceは下記の理由により無料プランをご提供しておりません」と明記されています。理由として、高いセキュリティ要件を維持するためにアカウント管理へリソースを割いていること、フリーミアムの施策コストが既存契約者の利用料から補填される形になるのを避けたいことの2点が挙げられています。体験する手段は30日間の無料トライアルで、機能制限はありませんが、公式FAQに「セキュリティやコンプライアンスの関係上、トライアルアカウントのご提供には簡単な審査が必要となります」と記載されています。
Q. Fileforce Driveとは何ですか?
PCにインストールして使うクライアントアプリで、Windowsエクスプローラー/Mac Finderの中にFileforceが仮想ドライブとして表示されます。ドラッグ&ドロップでファイルを保存でき、ダブルクリックでそのまま編集・上書きが可能です。必要なデータのみを同期して表示する方式のため、全ファイルを常時ローカルに持つ方式に比べてディスク消費を抑えられます。ただし高速表示のために暗号化されたキャッシュデータを一定期間保持すると公式に説明されているので、ローカル容量をまったく使わないわけではありません。仮想ドライブとして機能するため、他のアプリケーションからの直接保存やスキャナの保存先としても設定できます。
Q. Fileforceはどんなセキュリティ認証を取得していますか?
公式サイトはISO/IEC 27001(ISMS)とISO/IEC 27017(クラウドセキュリティ)の取得を記載しており、当社が2026年8月16日に公的な登録簿で照合したところ、いずれも実在を確認できました。ISO/IEC 27001は登録番号IS 615183・初回登録2014年9月4日、ISO/IEC 27017は登録番号CLOUD 792817・初回登録2023年9月1日で、認証機関はいずれもBSIグループジャパン株式会社でした。一方、JIPDECのプライバシーマーク付与事業者検索では該当がありませんでした。プライバシーマークは個人情報の取扱いに対する認証で評価軸が異なるため、優劣ではなく認証の種類の違いとして捉えるのが適切です。
Q. 1ファイル何GBまでアップロードできますか?
公式料金表では全プラン共通で1ファイルあたり10GBです。これを20GBに引き上げる有料オプションがありますが、対象はUnlimited-3以上のプランに限られ、Small BusinessとUnlimited-1では提供されていません。なお社外への共有方法は2種類あり、共有リンク(URL)方式では受け取る側にFileforceのアカウントやログインが不要で、パスワード・有効期限・アクション回数・上長承認フローを設定でき、誤送信時にURLを無効化できると公式に説明されています。ただし有効期限やアクション回数の上限値そのものは、当社が確認した範囲の公開情報には記載がありませんでした。
Q. Fileforceを解約するとデータはいつ消えますか?
利用規約18.(1)は「30日後にお客様に事前に通知すること無く完全に削除できる」と規定しています。必ず30日ちょうどで消えるという確約ではなく、契約終了から30日を過ぎると事前通知なく削除され得るという意味の条文です。データの回収は契約終了前に利用者側で行う必要があります。解約の申し出はサービス終了月末日の60日前までに書面で行う必要があり、期限までに双方から申し入れがなければ従前と同一条件で自動延長されます。年間契約の場合は残期間分を支払わずに途中終了することはできませんが、利用料の全期間分相当額を全額支払えば終了できると規定されています。
Q. NTT東日本のコワークストレージや富士通のサービスとの関係は?
NTT東日本とは技術提携の関係にあり、両社の一次資料で確認できます。公式パートナーページには技術提携パートナーとしてNTT東日本株式会社が挙げられ、「NTT東日本の新サービス『コワークストレージ』の要素技術としてFileforceが採用されました」というプレスリリースが紹介されています。NTT東日本側の重要事項説明書にも「本サービスは当社とファイルフォース社との共同開発となっております」との記載があります。このほか同ページには「販売・OEMパートナー」として株式会社NTTデータ、富士通Japan株式会社、丸紅情報システムズ株式会社などが掲載されていますが、各社が販売代理なのかOEM提供を受けているのかは、この一覧の表記だけでは判別できません。公式トップの「25,000社以上」という導入実績には「※OEMサービスなど含む」という注釈が付いており、直接契約との内訳は公開されていません。
Q. 個人でもFileforceを使えますか?
個人利用には向いていません。最低契約が10ID・月9,900円(税別)からで、料金ページは年契約・年払いと案内しており、利用申込みには当社ないしは販売代理店による審査・承諾が必要と利用規約1.に規定されています。無料プランもありません。個人で大容量ファイルを送りたいだけであれば、当社のギガワタスのように登録不要で無料で使える転送サービスのほうが適しています。ギガワタスは1回あたり333GBまで、保存期間111日、AES-256による暗号化とパスワード設定、ダウンロード回数制限に対応しています(ウイルススキャンは動画・音声ファイルと500MB超のファイルが対象外です)。
まとめ
Fileforceは、ファイルフォース株式会社が2014年から提供している法人向けの国産クラウドファイルサーバーです。料金は月9,900円(税別・10ID/100GB)から、初期費用0円。公式料金表に載っている標準機能は表の上ではプラン共通で、Small Businessでもランサムウェア対策・SSO・ウイルススキャン・IPアドレス制限・二要素認証・バージョン履歴管理が使えます。公式が記載するISO/IEC 27001(IS 615183)とISO/IEC 27017(CLOUD 792817)は、公的な登録簿でも確認できました。
一方で、無料プランはなく30日トライアルにも審査があること、料金ページと利用規約で契約期間の記載が食い違っていること、同じ料金ページの中でプランの容量表記が2通りあること、解約は終了月末日の60日前までに書面が必要で年間契約は残期間分を支払わずには終了できないこと、契約終了から30日を過ぎるとデータが事前通知なく削除され得ることは、見積もりを取る前に把握しておいて損はありません。AI機能(IntelliSearch™・SmartFolder™)については、Microsoft Corporationへのデータ提供が公式に明示されていますが、機能を無効にすれば停止できると規約に書かれています。
ログインで困っている方向けにもう一度書きます。契約している会社の社員なら入口は https://login.fileforce.jp/ で、ログイン名は「ユーザID@サイト名」の形式、認証情報は管理者から入手します。社外から招待された場合は招待メール内のURLからパスコード方式で、メールは [email protected] と [email protected] の2つのアドレスから届きます。権限まわりのトラブルは招待した側の設定によって変わるため、公式マニュアルはまず招待メールの差出人へ連絡するよう案内しています。
そして、もし本当に必要なのが「社内の共有基盤」ではなく「取引先に大きなファイルを1回渡すこと」だけなら、料金ページが案内する年契約・年払いで申し込む前に、無料の転送サービスで足りないかを確かめてみてください。当社のギガワタスは登録不要で1回333GBまで、保存期間111日、暗号化・パスワード・ダウンロード回数制限つきで無料です(ウイルススキャンは動画・音声ファイルと500MB超のファイルが対象外)。用途に対して契約が重すぎないかを見直すのは、コストにも運用負荷にも効きます。