最終更新日: 2026年8月15日
DirectCloud(ダイレクトクラウド)は、株式会社ダイレクトクラウドが提供する法人向けのクラウドストレージです。2026年8月15日時点で提供中の7プランはいずれもユーザー数が無制限で、料金は契約するストレージ容量で決まります。最も安いスタンダードプランで月44,000円(税別/税込48,400円)から。
この記事を読んでいる方の多くは、すでに勤務先がDirectCloudを導入していて「ログインできない」「会社IDって何だっけ」と困っているか、これから導入を検討して料金を調べているかのどちらかだと思います。両方に答えます。ログインできない原因は公式FAQ255件から10パターンを整理し、料金は7プラン全部を税込換算で並べました。
この記事はギガワタス(giga-watasu.jp)の運営ブログです。当社も法人向けのファイル送受信サービスを提供しており、DirectCloudは競合にあたります。本記事は公式サイトと公的な認証登録簿を照合して書いたもので、当社はDirectCloudの契約アカウントを持っていません。実際に管理画面を操作しての検証は行っていません。確かめていないことを、確かめたように書くのはやめました。当社が負けている点も後半で正直に書いています。
DirectCloudとは|法人向けクラウドストレージ、月44,000円から
DirectCloudは、社内のファイルサーバーの移行先・置き換え先として使うことを想定した法人向けサービスです。「大容量ファイルを1回送って終わり」という用途のサービスではなく、部署ごとのフォルダ、アクセス権、承認ワークフロー、操作ログといった「社内の共有基盤」に必要な主要機能を備えています。
いちばん特徴的なのは料金モデルです。2026年8月15日時点で提供中の7プランは、ユーザーが何人いても料金が変わらず、契約するストレージ容量だけで金額が決まります。利用人数が多い組織ほど1人あたりのコストは下がる構造で、逆に少人数だと割高になります。なお2026年9月1日開始予定の新プラン「Team Business」だけはユーザー数課金で、この原則から外れます(後述)。
| 項目 | DirectCloud |
|---|---|
| 運営会社 | 株式会社ダイレクトクラウド(東京都港区東新橋2-12-1 PMO東新橋7階) |
| 設立 | 2004年5月12日(旧社名:株式会社コベック。2016年1月に現社名へ変更) |
| 対象 | 法人向け。無料トライアルは個人のフリーメール等では申し込めません |
| 料金 | 月44,000円(税別/税込48,400円)〜。現行7プランはユーザー数無制限 |
| ファイルサイズ上限 | 10GB〜60GB(プランによる) |
| ストレージ容量 | 500GB〜100TB(プランによる) |
| 無料トライアル | 14日間・ストレージ10GBまで(法人組織であることの確認あり) |
| 認証 | ISO/IEC 27001、ISO/IEC 27017、プライバシーマーク(27001とプライバシーマークは公的登録簿で実在を確認。後述) |
| 基盤 | Amazon Web Services(AWS)。稼働率99.997%を公称、SLAの保証値は99.95% |
| 導入実績 | 公式が「導入企業数3,000社突破」と表示(沿革の記載。集計時点・集計方法の説明はなし) |
出典:DirectCloud 料金プラン、株式会社ダイレクトクラウド 会社概要(2026年8月15日確認)
DirectCloudにログインできないときの10の原因
DirectCloudの検索で最も多いのが「ログイン」に関するものです。ここが本題なので、公式FAQ255件から原因を抜き出して整理しました。
まず大前提として、DirectCloudのログインには「会社ID」が必要です。メールアドレスとパスワードだけでは入れません。会社IDは契約時に発行され、社内の管理者が把握しています。しかも公式は「管理ページのログイン画面では、セキュリティ上の理由により、会社IDを記憶しないようになっております」と明記しているため、ブラウザに覚えさせることもできません。ここでつまずきやすい点です。
| 画面に出るメッセージ・症状 | 原因 | 解決できる人 |
|---|---|---|
| 会社IDが分からない | DirectCloudは会社ID・ユーザーID・パスワードの3点が必要 | 自社の管理者 |
| 「現在、このIPアドレスからのアクセスが許可されていません」 | 管理者が「ユーザーのIPアドレス制限」を設定している | 自社の管理者 |
| パスワードを何度も間違えてロックされた | アカウントロック。既定では15分で自動解除される設定 | 15分待つ、または自社の管理者 |
| 「このアプリケーションは利用が制限されています」 | 管理者が「アプリケーションの利用制限」でそのアプリを止めている | 自社の管理者 |
| 「お使いのデバイス・アプリケーションによるアクセスは管理者により制限されています」(スマホ) | 2024年12月10日以前からの契約では、モバイル版Webアプリが制限された状態で提供されている | 自社の管理者 |
| パスワードを忘れた | ログイン画面の「パスワードをお忘れですか?」から再発行できる | 自分(ゲストは「ゲストユーザーですか?」から) |
| SSO用のIDで管理ページに入れない | SSO連携したIDはパスワードを保存していないため、管理ページに直接ログインできない仕様 | Webアプリに入ってから「管理ページへ」で移動 |
| 「既存のセッションを終了して、ログインしました」 | 同時ログイン制限。古いセッションが強制終了される | 自社の管理者(設定変更が必要な場合) |
| 管理ページで「セッションがタイムアウトしました」を繰り返す | アクセス元IPが変わるとセッションを切る仕様。プロキシでIPが変動していると起きる | 自社のネットワーク担当、または同社へ依頼 |
| 中国から接続できない | AWSへのアクセスが中国側で制限されているため。同社も「サポートできない」と明記 | DirectCloud社では解消不可と明記。自社のネットワーク担当(公式はVPN構築での回避例とルーター・ファイアウォール設定の確認を案内) |
出典:DirectCloud よくあるご質問(2026年8月15日確認)
まず確認すべき問い合わせ先は、社内の管理者
上の表を見ると分かるとおり、ログインできない原因の多くは「自社の管理者が設定したもの」です。アカウントロックの解除について公式は「DirectCloudの管理者の方にご相談をお願いいたします」と書いており、ここでいう管理者はDirectCloud社ではなくあなたの会社でDirectCloudを管理している人を指します。IP制限もアプリ制限も同じで、設定を変えられるのは社内の管理者だけです。まず社内の情報システム担当に聞くのが最短になります。
一方で、設定に心当たりがないのにつながらない、アプリが正常に動かないといった障害・不具合については、契約者向けの問い合わせ窓口が用意されています。管理者側でも原因が特定できない場合は、そちらに連絡してください。
60日ほど使っていると再ログインを求められる理由
IP変動や同時ログイン制限とは別に、期限そのものが決まっています。公式によるとDirectCloudのアクセストークンの有効期限は最大60日で、自動ログアウトを設定していなくても、ログインから60日が経つと再ログインを求められます。「セキュリティ上、延ばせるようにする予定もありません」とはっきり書かれているので、延長を期待しないほうがいいです。ただしDirectCloud ドライブ(デスクトップアプリ)については、期限切れの10日以内にログインするとトークンが更新されます。
「DirectCloud-BOX」を探している人へ
検索では「directcloud-box」「DirectCloud-BOX ログイン」といった語も一定数使われています。これについて事実だけ書きます。
2026年8月15日時点で、公式サイトの主要ページ(トップ、料金プラン、機能紹介、サポート、よくあるご質問、アプリのダウンロード、動作環境、利用規約、会社概要など)を取得して確認しましたが、「DirectCloud-BOX」という表記は1か所も見つかりませんでした。いずれも「DirectCloud」で統一されています。アプリの名称も「DirectCloud ドライブ」「DirectCloud PC専用アプリケーション」「DirectCloud モバイルアプリケーション」です。
過去にこの名称が使われていたかどうかは、当社では一次資料を確認できませんでした(過去のページを保存しているInternet Archiveが確認時点で応答しなかったため)。そのため「改称した」とは断定しません。確実に言えるのは、いま公式が使っている名前は「DirectCloud」だということです。
実務的には、勤務先が現在のDirectCloudを契約しているとわかっているなら、公式サイトからログインしてください。手元に「DirectCloud-BOX」と書かれた古い案内メールしかない場合は、そのメール内のリンクを直接開かず、社内の管理者に現在のログイン先を確認するほうが安全です(古い案内を装ったフィッシングと区別がつかないため)。
DirectCloudの料金プラン一覧
2026年8月15日時点で提供中の料金は7プラン。いずれもユーザー数無制限で、違いはストレージ容量・1ファイルの上限・ログの保管期間です。公式サイトには「上記価格はすべて税別となります」と明記されているため、下の表では税込額も併記しました。
| プラン | 月額(税別) | 月額(税込) | ストレージ | 1ファイル上限 |
|---|---|---|---|---|
| Standard | 44,000円 | 48,400円 | 500GB | 10GB |
| Advanced | 72,000円 | 79,200円 | 1TB | 20GB |
| Business | 130,000円 | 143,000円 | 4TB | 30GB |
| Premium | 260,000円 | 286,000円 | 12TB | 40GB |
| Enterprise | 432,000円 | 475,200円 | 35TB | 60GB |
| Enterprise Plus 50 | 720,000円 | 792,000円 | 50TB | 60GB |
| Enterprise Plus 100 | 1,200,000円 | 1,320,000円 | 100TB | 60GB |
ログの保管期間はStandard・Advancedが3年、Business以上が7年。税込額は当社が消費税10%で計算した参考値です。出典:DirectCloud 料金プラン(2026年8月15日確認)
2026年9月から1ユーザー980円のプランが始まる(まだ使えない)
2026年7月27日に、1ユーザー月額980円(税別/税込1,078円)の「Team Business」プランが発表されました。10ユーザーからの契約で、ストレージは1ユーザーあたり100GBが自動的に加算されます。SSO連携・承認ワークフロー・ランサムウェア対策が標準で、初期費用は0円です。
ただし公式サイトには「2026年9月1日サービス開始予定です」と書かれており、この記事を書いている2026年8月15日時点ではまだ提供されていません。また公式FAQには「過去5年以内にDirectCloudの有料プランの利用実績のあるお客様は申し込みいただけません」「Team Businessから、ユーザー数無制限プランへのプラン変更はできません」という条件も明記されています。新規の小規模導入向けという位置づけです。
契約前に見落としやすい条件
- 契約期間は12か月の自動更新。日割り計算はなく、利用開始日の属する月の1日が起算日になります
- 最低利用期間内に解約すると、残りの期間分の料金を請求されます
- 解約申請は「期間満了の前月の25日」まで。これを過ぎると契約解除は翌々月末になり、その分の月額費用も発生します(利用規約より)
- 申込書の受領から5営業日以内に開通。即日は使えません
- 容量の追加は500GB単位
- セキュリティチェックシートへの記入依頼は、ビジネスプラン以上で年1回まで無償。2回目以降は10万円〜の個別見積もり
支払方法について、公式サイト内で説明が食い違っています
料金ページのよくあるご質問には「すべてのプランは、年一括(現金振込)でのお支払いのみとなっております」と書かれています。ところが同じ公式サイトの他の場所では、そうなっていません。
利用規約の第8条には「利用料金の支払方法は、毎月1日から末日までの利用料金を翌月末日までに支払う月額支払と、一年間分の利用料金を前納する年一括支払の2種とする」「契約者は、前項の支払方法のうち1種を選択できるものとする」と明記されています。サービス概要のページにも「請求サイクル:月次、年次」「支払方法:振込、口座自動振替」と書かれています。つまり利用規約もサービス概要も、そして料金ページ内の支払案内そのものも月次の請求を前提としている一方、同じ料金ページのFAQだけが「年一括のみ」と言っている状態です。
当社は実際に契約していないため、料金ページのFAQが古いのか、特定の契約経路にだけ当てはまる説明なのかまでは判断できません。無理に辻褄を合わせず、確認できた記載をそのまま並べておきます。支払い条件は見積もり時に必ず確認してください。
無料で使える?14日間トライアルの条件
「directcloud フリー」「directcloud フリープラン」で検索している方もいるので、確認できたことを順に書きます。2026年8月15日時点の公式料金ページには、ずっと無料で使えるプランの案内はありません。紹介されているのは14日間のトライアルだけで、条件も緩くはありません。
- 期間は14日間。全プラン共通
- トライアル中に使えるストレージは10GBまで
- 個人のフリーメール・キャリアメール・ワンタイムメールでの申し込みは受け付けていない(公式明記)。法人組織であることが確認できない場合は利用を制限することがある、とも書かれています
- 申し込み後すぐ使えるわけではなく、フォーム送信 → 同社スタッフからの連絡 → アカウント発行という流れ
- 申し込みは原則1回まで(延長は個別相談)
- トライアル環境をそのまま有料プランへ移行して継続利用できる
つまり「個人アドレスでちょっと試してみたい」という使い方は想定されていません。会社としての導入検討が前提のサービスです。個人事業主が法人相当として扱われるかどうかは公式に説明がないため、該当する方は問い合わせで確認してください。
ただし、利用規約には「フリープラン」の規定が残っています
ここは正直に書いておきます。公式の利用規約には、第2条で「『フリープラン』とは、本サービスを無料で利用する利用形態(トライアル期間中の利用を除く)のことをいう」と定義されており、第6条ではフリープランに利用料金が発生しないこと、第7条では契約期間の扱い、第10条ではサポート対象外であることまで規定されています。「フリープラン」という語は規約内に14回登場します。
一方で、当社が2026年8月15日に確認した料金プランページと主要なサービス紹介ページには、恒久的なフリープランの申込方法や提供条件の案内は見つかりませんでした(確認した範囲の公式ページで「フリープラン」の記載があったのは利用規約だけでした)。規約に規定はあるが、少なくとも確認した公開ページでは申し込める料金プランとして案内されていない、という状態です。過去のプランの名残なのか、特定の条件下で提供されるものなのかは公式の説明がないため、当社では判断できません。無料での利用可否を知りたい場合は、この規約の条文を示したうえで問い合わせるのが確実です。
DirectCloudの安全性|27001とPマークを公的登録簿で照合した
セキュリティ系のサービスでは「ISO27001取得」「Pマーク取得」と書いてあっても、それが本当に登録されているのか、いつまで有効なのかまでは書かれていないことがあります。今回はISO/IEC 27001とプライバシーマークについて公式の自己申告を公的な登録簿と照合し、ISO/IEC 27017については公式サイトに掲載されている情報を確認しました。
| 認証 | 登録番号 | 有効期間・満了日 | 照合結果 |
|---|---|---|---|
| ISO/IEC 27001(ISMS) | JP17/080476 | 2024年10月22日〜2026年10月31日 | ISMS-ACの認証取得組織検索で一致(初回登録2017年10月31日) |
| ISO/IEC 27017(クラウドセキュリティ) | JP20/080641 | 2024年10月22日〜2026年10月31日 | 公式に登録番号・審査登録機関の記載あり |
| プライバシーマーク | 第17002876号(枝番05) | 2024年12月7日〜2026年12月6日 | JIPDECの付与事業者検索で一致(審査機関JUAS) |
照合に使ったのはISMS-AC 認証取得組織検索とJIPDEC プライバシーマーク付与事業者検索です(2026年8月15日実施)。認証の主体はいずれも株式会社ダイレクトクラウドで、ISO/IEC 27001の登録範囲には「クラウドストレージ DirectCloudの提供」が明記されています。
公的登録簿で直接照合できたISO/IEC 27001とプライバシーマークについては、公式サイトの記載と登録簿の内容が一致していました。登録番号・審査機関・有効期限のどれにもズレがありません。ISO/IEC 27017については公式サイトに登録番号(JP20/080641)と審査登録機関が記載されていることを確認しましたが、当社が使える公開検索では直接の照合まではできていません。確認した範囲では不整合は見当たらなかった、というのが正確な言い方です。プライバシーマークの枝番が05なのは5回目の付与を意味し、更新を重ねてきたことが読み取れます。
技術面では、通信は256bitのSSL、保存データはAES-256で暗号化されると公式が明記しています。基盤はAWSで、最大3つのアベイラビリティーゾーンに多重化。稼働率は99.997%を公称していますが、SLAで保証しているのは99.95%で、これを下回った場合に、その事実を同社へ通知した契約者が返金の対象になる仕組みです。自動的に返金されるわけではなく申請が必要で、適用条件はSLAの本文を確認してください。公称値と保証値は別物なので、社内稟議に書くときは保証値のほうを使うのが安全です。
もう一点、正直に評価しておきたいことがあります。同社はTrust Centerで第三者による脆弱性診断の結果を公開しており、そこには「対応が必要な脆弱性を4件検出」「4件のうち2件は対応済み、残りは現在対応中」と書かれています。未対応が残っている状態を隠さずに出しているわけで、これは開示姿勢としてはむしろ誠実な部類です。診断は株式会社レオンテクノロジーが実施しています。なお公開されているのは件数と対応状況までで、診断日・対象範囲・深刻度は示されていません。「4件あるから危険」とも「2件対応済みだから安全」とも読むべきではなく、こうした結果を公開していること自体を評価すべき情報です。




