クラウドストレージ比較|無料・買い切り・法人の選び方【2026】
サービス比較2026年6月4日

クラウドストレージ比較|無料・買い切り・法人の選び方【2026】

最終更新日: 2026年9月12日

結論から言うと、クラウドストレージ(オンラインストレージ)は「何を・どれくらい・誰と使うか」で選ぶサービスが変わります。横並びのスペック表だけ見ても決まりません。

大まかには、写真や動画をためる個人なら Google ドライブ(無料15GBで最大)か iCloud+、機密を自分だけで管理したいなら Proton Drive や pCloud(無料でも暗号化を効かせたいなら MEGA)、長く使うなら買い切りの pCloud、法人で共有・ログ管理が要るなら box や国産の DirectCloudが軸になります。

そしてもう一つ大事なのが、「保存したいのか」「相手に一回渡したいだけなのか」という分かれ道です。後者ならクラウドストレージは過剰で、ファイル転送サービスのほうが手間もコストも少なく済みます。この記事では、ファイル転送サービスの運営者の立場から、主要クラウドストレージ9社を公式情報で比較したうえで、あなたの用途に合う最短の答えを示します。

この記事はギガワタス(giga-watasu.jp)の運営ブログです。当社はファイル転送サービスを運営していますが、クラウドストレージ各社についても公式情報に基づいて公正に解説します。比較表の数値はすべて各社公式ページで確認しています(確認日: 2026年6月4日)。

この記事の結論(30秒でわかる)

  • 無料で容量最大: Google ドライブ(15GB)。写真・動画をためる個人や Apple 端末なら iCloud+ も自然
  • 無料でも暗号化を効かせたい: MEGA(無料10GBでも標準でE2E暗号化=運営者も中身を見られない)
  • 機密を自分だけで管理: Proton Drive・pCloud Crypto(エンドツーエンド暗号化)
  • 長く使うなら買い切り: pCloud の生涯プラン(年額の約4.4〜5年分=5年以上使うなら得)
  • 法人で共有・ログ管理: box/国産の DirectCloud(Pマーク・ISMS・国内データセンター)
  • 相手に一回渡すだけ: ストレージは不要。ファイル転送サービスのほうが速くて安全

本記事の比較軸(透明性のため明示)

当ブログの比較記事ガイドラインに沿い、クラウドストレージは次の5軸で評価しています。恣意的な順位付けはしません。

  • ① 無料容量(無料でどこまで使えるか)
  • ② 料金(有料プランのコストパフォーマンス・買い切りの有無)
  • ③ セキュリティ(暗号化方式・エンドツーエンド暗号化の有無)
  • ④ 国産/海外・サポート(データの保管国、日本語サポート、認証)
  • ⑤ 用途適合(個人/法人、写真/動画/機密/共同編集)

「オンラインストレージ」と「クラウドストレージ」は同じもの?

結論から言うと、同じものを指す言葉です。明確な使い分けの基準はなく、どちらの言葉で探しても比較すべきサービスは変わりません。この記事で「クラウドストレージ」と書いている箇所は、すべて「オンラインストレージ」と読み替えて差し支えありません。

ただし、呼ばれ方には流行があります。Google トレンドの検索関心(実数ではなく相対的な指数)を当社で集計したところ、2021年9月から2026年9月の5年間で、日本国内では「オンラインストレージ」が下がる傾向、「クラウドストレージ」が上がる傾向でした(2026年9月12日取得)。呼び方の比重が移っているだけで、指しているサービスも、見るべき比較軸(無料容量・料金・暗号化・保管国)も変わりません。

混同しやすい近い言葉も、ここで整理しておきます。

オンラインストレージ・クラウドストレージと紛らわしい言葉の違い
言葉 何を指すか 本記事での扱い
オンラインストレージ ネット上にファイルを保存しておく場所。クラウドストレージと同義 比較対象
クラウドストレージ 同上。指しているものはオンラインストレージと変わらない 比較対象
ストレージサービス 上記2つを含む、より広い総称 比較対象
ファイル転送サービス 相手に一回渡すための仕組み。保存し続けることが目的ではない 記事後半で解説
NAS・ファイルサーバ 機器を自分で用意し、社内や家庭内に置く保存領域 本記事の対象外

「オンラインストレージのおすすめが知りたい」「ランキングで比べたい」という場合も、このあとの比較表と用途別のおすすめをそのまま使えます。

まず判断|「保存」か「一回送るだけ」か

サービス選びの前に、自分のニーズがどちらなのかをはっきりさせると失敗しません。ここを間違えると、毎月の保存料を払い続けたり、逆に大事なファイルを消してしまったりします。

「保存」が目的ならこのまま読み進めてください。「一回渡すだけ」なら、後半の「一回渡すだけならストレージは要らない」まで飛ばしても構いません。

【総合比較表】無料クラウドストレージ主要9社

まずは全体像です。無料容量・代表的な有料プラン・暗号化・運営国を一覧にしました。料金は各社公式の表示をそのまま記載しています(税区分は表の下に注記)。

クラウドストレージ主要9社の比較(無料容量・料金・暗号化・運営国/2026年6月確認)
サービス 無料容量 代表的な有料プラン 暗号化(E2E) 運営国
Google ドライブ 15GB
(新規は5GBの場合あり)
100GB ¥290/2TB ¥1,450/5TB ¥2,900 AES-256+TLS(E2Eなし) 米国
Dropbox 2GB Plus 2TB ¥1,200(税抜) AES-256+SSL(E2Eなし) 米国
OneDrive 5GB 365 Basic 100GB ¥260/365 Personal 1TB ¥2,130 AES-256+TLS(E2Eなし) 米国
iCloud/iCloud+ 5GB 50GB ¥180/200GB ¥540/2TB ¥1,800/6TB ¥5,500/12TB ¥11,000 AES-256(高度なデータ保護でE2E可) 米国
box(個人) 10GB Personal Pro 100GB 月¥1,390(年払い¥1,320) AES-256(E2Eなし) 米国
MEGA 10GB Pro Lite 750GB 月¥891(税込¥980) ゼロ知識E2E(標準) ハンガリー(クラウドの契約主体)
pCloud 最大10GB 500GB 買い切り $219〜 AES-256(Cryptoは有料でE2E) スイス
Proton Drive 5GB Plus 200GB $3.99/月 E2E(標準) スイス
DirectCloud(法人) なし Standard 500GB ¥44,000/月 AES-256+国内3DC 日本(国産)

無料の5GBは「iCloud」、有料の追加容量プランが「iCloud+」です(本記事では有料プランを指すときに iCloud+ と表記します)。料金の税区分は各社で異なります。Google・OneDrive・iCloud+ は税込表示、Dropbox は税抜表示、MEGA・pCloud・Proton は外貨建て課金(円換算は為替で変動)です。Google One は公開されているプラン紹介ページ上の掲載プラン名が「Basic/Google AI Plus/Google AI Pro」に変わっています。全社一括の確認日: 2026年6月4日。以降の個別更新: MEGAの無料容量は2026年8月21日に公式料金ページで10GBへ変更されているのを確認し、該当箇所を修正しました(以前は20GBでした)。Googleドライブの有料料金は2026年8月29日に公式プラン紹介ページで再確認し、100GB ¥299→¥290・2TB ¥1,399→¥1,450 に修正しました。iCloud+ の料金は2026年9月12日にApple公式サポートページで再確認し、50GB ¥150→¥180・200GB ¥450→¥540・2TB ¥1,500→¥1,800 に修正しました。
出典(各社公式): Google One/Dropbox/Microsoft 365/iCloud+/box/MEGA/pCloud/Proton Drive/DirectCloud

各社の詳細|公式ページで確認した料金と特徴

比較表の数字の根拠として、各社の公式料金ページを実際に開いて確認しました。画面はすべて2026年9月12日に当社が撮影したものです。

Google ドライブ|無料15GBは最大級だが新規は5GBのことがある

無料15GBは主要サービスで最大級です。ただし Gmail・Google フォトと容量を共有するため、写真が多い人はすぐ目減りします。さらに新しく作ったアカウントは15GBではなく5GBの場合があります(後述)。有料は Google One で、100GB 月¥290、2TB 月¥1,450、5TB 月¥2,900。2TB以上には Google の AI 機能が付きます。Docs・スプレッドシートの同時編集は他社にない強みです。

Google ドライブのスペック(2026年9月12日 公式ページで確認)
無料容量 15GB(Gmail・Google フォトと共有/新規は5GBの場合あり)
有料プラン 100GB 月¥290/2TB 月¥1,450/5TB 月¥2,900
暗号化 AES-256+TLS(E2Eなし)
運営国 米国
放置したとき 2年でアカウントごと削除の対象
向いている人 同時編集をする人/Gmail・Android が生活の中心の人

セキュリティ面の詳細はGoogleドライブは安全?情報漏洩リスクと対策、15GBを超えたときの具体的な対処はGoogle Driveで大容量共有|15GBの壁の越え方で解説しています。

Google One の料金ページ — 無料15GB、100GB 月290円、2TB 月1,450円、5TB 月2,900円
Google One 公式の料金ページ(2026年9月12日に当社が撮影)

Dropbox|無料2GBは最小級。有料前提のサービス

同期の速さと連携アプリの豊富さは随一ですが、無料 Basic は2GBと主要サービス最小級で、実用には有料が前提になりがちです。個人向けの Plus は2TBで月¥1,200、1人用。チーム向けの Standard は1ユーザー月¥1,500(3人以上)、Advanced は月¥2,400です。Plus でもファイル転送(Dropbox Transfer)は最大50GBまでという制限があります。

Dropboxのスペック(2026年9月12日 公式ページで確認)
無料容量 2GB(Basic)
有料プラン Plus 2TB 月¥1,200/Standard 1ユーザー月¥1,500(3人以上)
暗号化 AES-256+SSL/TLS(E2Eなし)
運営国 米国
放置したとき 12ヶ月でファイルごと削除の対象(無料Basicのみ)
向いている人 複数端末の同期を最優先する人/連携アプリを多用する人

大容量を送る手順と容量制限はDropboxで大容量ファイルを送る方法|Transfer解説にまとめています。

Dropbox の料金ページ — 個人向け Plus は2TBで月1,200円、Standard は1ユーザー月1,500円、Advanced は月2,400円
Dropbox 公式の料金ページ(2026年9月12日に当社が撮影)

OneDrive|100GBが月260円。Officeを使うなら1TB

無料5GB。有料は Microsoft 365 として提供され、100GB の Basic が月¥260(年¥2,440)、Office アプリ込みで1TBの Personal が月¥2,130(年¥21,300)です。100GBだけで比べると Google One の¥290より安く、容量単価では有力な選択肢になります。Office を使う人なら Personal の1TBが実質「ついで」で手に入ります。

OneDriveのスペック(2026年9月12日 公式ページで確認)
無料容量 5GB
有料プラン Microsoft 365 Basic 100GB 月¥260/Personal 1TB 月¥2,130(年¥21,300)
暗号化 AES-256+TLS(E2Eなし)
運営国 米国
放置したとき 規約は年1回のサインインが必要/ヘルプは2年間未使用で削除を案内。容量超過でも凍結
向いている人 Office を使う人/100GBを安く確保したい人

容量が足りなくなったときの対処はOneDriveで大容量を共有する方法|容量超えの対処で解説しています。

Microsoft 365 の料金ページ — Basic は年2,440円(月260円)、Personal は年21,300円(月2,130円)
Microsoft 365(OneDrive)公式の料金ページ(2026年9月12日に当社が撮影)

iCloud|50GB 月180円は追加容量として最安級

無料5GBは iPhone のバックアップだけですぐ埋まります。有料の iCloud+ は50GB ¥180、200GB ¥540、2TB ¥1,800、6TB ¥5,500、12TB ¥11,000。50GB 月¥180は主要サービスの中で最も安い追加容量です。Apple 端末を使っているなら設定の手間がなく、「高度なデータ保護」を有効にすればE2E化もできます。

iCloud/iCloud+のスペック(2026年9月12日 公式ページで確認)
無料容量 5GB(iCloud)
有料プラン 50GB ¥180/200GB ¥540/2TB ¥1,800/6TB ¥5,500/12TB ¥11,000
暗号化 AES-256(「高度なデータ保護」を有効にするとE2E)
運営国 米国
放置したとき 1年でアカウントを終了できると規約に明記(30日前に通知)
向いている人 iPhone・Mac ユーザー/追加容量を最も安く買いたい人

無料5GBで足りないときの選び方、iCloud+の付加機能、1年放置でアカウントが終了される規約条項はiCloudストレージの料金|無料5GBで足りないときの選び方で詳しく解説しています。

Apple公式の iCloud+ 料金ページ(日本円) — 50GB 180円、200GB 540円、2TB 1,800円、6TB 5,500円、12TB 11,000円
Apple 公式サポートの iCloud+ 料金ページ(2026年9月12日に当社が撮影)

box|個人無料は10GBだが1ファイル250MBの壁

個人無料の Individual は10GB。ただし1ファイル250MBの上限が厳しく、動画や設計データには向きません。Personal Pro は100GBで月¥1,390(年払いなら税込¥1,320)。1ファイル上限も5GBに上がります。boxの本領は法人のガバナンスと権限管理で、個人向けは入り口という位置づけです。

boxのスペック(2026年9月12日 公式ページで確認)
無料容量 10GB(1ファイル250MBまで)
有料プラン Personal Pro 100GB 月¥1,390(年払い 税込¥1,320)
暗号化 AES-256(E2Eなし)
運営国 米国
放置したとき 利用規約に非アクティブ削除の条項は見当たらない
向いている人 法人で権限管理・監査が要る組織/個人は入り口として

安全性の検証はboxは安全?情報漏洩リスクと対策を運営者が検証にまとめています。

box の個人向け料金ページ — Individual は無料、Personal Pro は月1,390円(年払い1,320円・税込)
box 公式の個人向け料金ページ(2026年9月12日に当社が撮影)

MEGA|無料10GBで標準E2E。請求はユーロ建て

無料10GBでも標準でゼロ知識のエンドツーエンド暗号化が効くのが強みです(運営者も中身を見られません)。無料でE2E暗号化できる数少ない選択肢のひとつです(Proton Drive も標準でE2Eですが無料は5GB)。有料は Essential 200GB 月¥594、Pro Lite 750GB 月¥891(税込¥980)など。画面は円で表示されますが、請求はユーロ建てと公式に明記されているため、為替の影響を受けます。無料プランには転送量(帯域)の制限もあります。

MEGAのスペック(2026年9月12日 公式ページで確認)
無料容量 10GB(転送量の制限あり)
有料プラン Essential 200GB 月¥594/Pro Lite 750GB 月¥891(税込¥980)ほか
暗号化 ゼロ知識のE2E(標準)
運営国 ハンガリー(クラウドの契約主体)
放置したとき 削除ポリシーはあるが期間は当社では確認できず
向いている人 無料のままE2E暗号化を使いたい人

アプリの危険性やウイルスの不安まで含めた検証はMEGAは安全?アプリの危険性・ウイルスの不安まで検証で扱っています。

MEGA の料金ページ(日本語・円表示) — Essential 200GB 月594円、Pro Lite 750GB 月891円、無料プランは10GB
MEGA 公式の料金ページ(2026年9月12日に当社が撮影)

pCloud|買い切りが選べる数少ないサービス

無料は最大10GB。買い切り(ライフタイム)が選べる数少ないサービスで、500GB $219、2TB $499、10TB $1,499(いずれも割引後の表示価格)。同容量の年額プラン($49.99/$99.99/$299.99)で割ると約4.4〜5.0年で元が取れる計算です。スイス拠点でプライバシー法が厳しいのも安心材料ですが、E2E暗号化は Crypto の追加契約が必要です。

pCloudのスペック(2026年9月12日 公式ページで確認)
無料容量 最大10GB
有料プラン 買い切り 500GB $219/2TB $499/10TB $1,499、年額 $49.99〜
暗号化 AES-256(E2Eは Crypto の追加契約)
運営国 スイス
放置したとき 12ヶ月でファイルごと完全に削除(無料アカウント)
向いている人 5年以上使う前提で、月額を払い続けたくない人

買い切りの実際や無料枠の条件はpCloudは安全?料金・買い切り・無料枠を検証で詳しく検証しています。

pCloud のライフタイム料金ページ — 500GB 219ドル、2TB 499ドル、10TB 1,499ドル
pCloud 公式のライフタイム(買い切り)料金ページ(2026年9月12日に当社が撮影)

Proton Drive|プライバシー特化。無料5GBでも標準E2E

無料5GBで標準でエンドツーエンド暗号化。スイス拠点でプライバシーに特化しています。有料は Drive Plus が200GBで月¥499、VPN込みの Proton Unlimited が500GBで月¥1,249、Proton Duo が2TBで月¥1,874。容量単価は高めですが、「中身を絶対に見られたくない」なら最有力です。

Proton Driveのスペック(2026年9月12日 公式ページで確認)
無料容量 5GB
有料プラン Drive Plus 200GB 月¥499/Proton Unlimited 500GB+VPN 月¥1,249/Proton Duo 2TB+VPN 月¥1,874
暗号化 E2E(標準)
運営国 スイス
放置したとき 12ヶ月連続で非アクティブだと削除される場合あり(30・15・7日前に通知)
向いている人 中身を運営者にも見られたくない人
Proton Drive の料金ページ — 無料5GB、Drive Plus 200GB 月499円、Proton Unlimited 500GB+VPN 月1,249円
Proton Drive 公式の料金ページ(2026年9月12日に当社が撮影)

DirectCloud|完全国産の法人向け。個人利用は不可

完全国産の法人向けサービスです。Pマーク・ISMS取得、国内3か所のデータセンターに分散保存、操作ログ・承認ワークフローに対応。個人利用は不可で、最小プランでも月4.4万円〜です。法人のガバナンス要件が明確にある場合の選択肢になります。

DirectCloudのスペック(2026年9月12日 公式ページで確認)
無料容量 なし(14日・10GBの無料トライアル)
有料プラン Standard 500GB 月¥44,000〜
暗号化 AES-256+国内3拠点のデータセンター
運営国 日本(国産)
放置したとき 契約ベース(無料プランなし)
向いている人 操作ログ・承認ワークフローが要る法人

ログインや料金の詳細はDirectCloudとは?ログインできない原因と料金で解説しています。

なお上の9社には入れていないが、楽天モバイル契約者であれば楽天ドライブ(無料10GB、楽天モバイル契約者は50GB)も選択肢になる。共有リンクの有効期限が48時間と短い点だけ注意したい。

無料プランの“罠”を横断比較

結論から言うと、無料プランは「容量の数字」ではなく「いつ消えるか」で選ぶべきです。無料のクラウドストレージ(オンラインストレージ)には、一定期間ログインしないとデータごと削除されるという共通の落とし穴があります。公式ページと利用規約で期間を確認できた6社では、最も短いもので12ヶ月——1年間ログインしないだけで、アカウントやファイルが削除の対象になります。上位の比較記事はここを横断的に並べたものが少ないので、8社の公式ページと利用規約を実際に読んで調べました。

無料クラウドストレージは放置すると消える|各社の公式ポリシー比較(短い順)
サービス 無料容量 放置したときの扱い(公式) 根拠
Dropbox(Basic) 2GB 12ヶ月ログインもファイル操作もないと非アクティブ判定。通知のうえ削除(無料のBasicのみ対象) Dropbox公式
pCloud 最大10GB 12ヶ月非アクティブだと、無料アカウントは中のファイルごと完全に削除 pCloud利用規約
Proton Drive 5GB 12ヶ月連続で非アクティブだとデータが削除される場合がある(30日前・15日前・7日前に通知/有料契約中は対象外) Proton利用規約
iCloud(無料) 5GB 1年間非アクティブなら、30日前のメール通知のうえアカウントを終了できると規約に明記(無料・有料を問わない条項。データの削除は終了後に行われる) Apple利用規約
Google ドライブ 15GB
(新規は5GBの場合あり)
2年間使用がないとアカウントごと削除の対象(Gmail・Google フォトも含む) Google公式
OneDrive 5GB 規約上は年1回のサインインが必要(ないと停止)。削除通知のヘルプでは2年間未使用をファイル削除の理由として案内。加えて容量超過でも凍結される Microsoft公式
box(個人) 10GB 利用規約に非アクティブ削除の条項は見当たらない(ただしboxの裁量で停止・終了できる規定はある) box利用規約
MEGA 10GB 長期間ログインしないと削除されるポリシーはあるが、具体的な期間は当社では確認できず 未確認

各社の公式ページ・利用規約を2026年9月12日に確認しました。「確認できず」は削除ポリシーが存在しないという意味ではなく、当社が公式ページ上で条件を確認できなかったという意味です。条件は変更されることがあるため、長期保存に使う場合は契約前に各社の規約をご確認ください。無料容量は2026年6月4日の一括確認時点(MEGAは2026年8月21日に10GBへ更新済み)。

そもそも「無料15GB」がもらえないことがある|Googleの5GBテスト

もう一つ、比較表の数字だけを見ていると気づけない落とし穴があります。2026年3月以降、Google は一部の新規アカウントに対して「電話番号を連携していないと無料枠は15GBではなく5GB」というテストを実施しています。Internet Archive では2026年3月18日に初めて確認され、5月14日に 9to5Google と Business Standard が報じました。Google は「一部地域でのテスト」であることを認めています。

つまりこれから登録する人は、比較表の「15GB」をそのまま受け取れない場合があるということです。電話番号を連携すれば15GBに戻ります。自分の枠がどちらなのかは、one.google.com/storage を開いて「保存容量の使用量」の右上に出る総容量を見れば分かります。「5 GB」と表示されていれば縮小版です。

確認手順と実際の画面、5GBだった場合の戻し方はGoogle Driveで大容量共有|15GBの壁の越え方で解説しています。

無料で長期保存するなら、最低でも年1回はログインが要る

期間を公式で確認できた6社は、12ヶ月〜2年に収まります。つまりこの6社については、1年に1回もログインしなければ消える可能性があるということです(box と MEGA は期間を確認できていないため、安全とは言い切れません)。「無料で置いておけば安心」ではありません。

期間よりも重要なのが、消える単位です。Google の非アクティブポリシーは Google ドライブだけを対象にしたものではなく、Google アカウント全体が対象です。2年間使っていないと、ドライブのファイルだけでなく Gmail のメールや Google フォトの写真も一緒に削除の対象になります。ただし「使用」の判定もアカウント単位です。ドライブを開いていなくても、同じアカウントで Gmail を読む・YouTube を見るといった操作があれば使用したことになります。逆に言えば、普段まったく使っていないサブのアカウントにファイルを置いている場合が一番危ないということです。

ここで多くの人がつまずくのが、「使っている」の定義が各社で違うことです。ドライブを開いていなくてもセーフな会社もあれば、ログインだけでは足りない会社もあります。規約とヘルプの中身を開いて、判定条件・通知・消える対象を並べました。

何をすれば「使っている」ことになるか|各社の判定条件と通知
サービス 「使っている」と判定される操作 警告はいつ届くか 消える対象
Google 同じアカウントで何かを使えばよい。ドライブを開かなくても、Gmail を読む・YouTube を見る・Google 検索にログイン状態で使うといった操作で「使用した」と判定される 削除前に、アカウントのアドレスと再設定用アドレスへメール Google アカウント全体(ドライブ・Gmail・Google フォト)
Dropbox ログイン、またはファイルの追加・編集・削除。同期クライアントが動いているだけでは不十分な場合がある 複数回のリマインダーメール。各メールに削除予定日が書かれる 無料 Basic アカウントとその中のファイル
OneDrive OneDrive へのサインイン。規約上 Outlook.com とは別カウントで、メールを見ていても OneDrive を開いていなければ足りない メールまたはアプリ内通知で削除予定日を告知 OneDrive とその中のファイル
Proton Drive ログイン、またはログイン済みの状態で製品を使うこと(メールを確認する、VPN に接続するなど Proton の他サービスでもよい) 30日前・15日前・7日前に復旧用メールアドレスへ Proton アカウントと関連データ(有料契約中は対象外)
iCloud 規約は「非アクティブ」の判定条件までは明示していない 30日前にアカウント登録のアドレスへメール アカウント(終了後にデータが削除される。有料期間が残っていれば日割りで返金)
pCloud 規約は「非アクティブ」の判定条件までは明示していない 規約に通知時期の記載なし 無料アカウントと中のファイル(完全削除)

box と MEGA は非アクティブの期間・条件を当社では確認できなかったため、この表からは外しています。2026年9月12日に各社の公式ページ・利用規約で確認しました。

つまり、実務ではこう覚えておけば足ります

  • Google は最もゆるい。ふだん Gmail か YouTube を使っていれば、ドライブを何年開かなくても消えません。逆に「ファイル置き場にするためだけに作ったサブのアカウント」が一番危ない——何も使っていないので、2年でアカウントごと消えます
  • OneDrive は要注意。Outlook.com のメールを毎日見ていても、OneDrive 自体を開いていなければ規約上はカウントされません。年に1回はOneDriveを開いてください
  • Proton は他サービスでの活動でも維持できる。Proton Mail や Proton VPN を使っていれば、Drive を開いていなくてもアクティブ扱いです
  • Dropbox は「ログインするだけ」でよいので、年1回ログインしておけば足ります
  • 警告メールの宛先を確認しておく。Proton は復旧用アドレス、Apple はアカウント登録のアドレスです。ここを使っていない古いアドレスにしていると、警告に気づけないまま消えます

なお、「消える対象」の違いが最も見落とされます。Dropbox・OneDrive・pCloud で消えるのはそのサービスのファイルですが、Google と Apple はアカウントそのものが対象です。Google アカウントが削除されれば、ドライブのファイルだけでなく Gmail の過去のメールも Google フォトの写真も同時に失われます。ファイル置き場として使っているだけのつもりでも、失うものはそれだけでは済みません。

なお、今回確認できた各社は、削除の前に通知を送ると案内しています(Proton は復旧用メールアドレス宛に30日前・15日前・7日前、Apple はアカウントに登録されたアドレス宛に30日前と規約に明記。Dropbox・Google・Microsoft も事前通知を案内しています)。裏を返せば、通知先のアドレスを使っていないと、警告に気づけないまま消えるということです。無料プランで長期保存をするなら、通知が届くアドレスを普段使いのものにしておいてください。

OneDriveは容量オーバーでも止まる|メールまで巻き添えになる

OneDrive には、未使用期間とは別に「凍結」という仕組みがあります。Microsoft の公式説明では、ストレージの上限を超えた状態が凍結の条件として案内されており、凍結されると次の状態になります。

  • ファイルのアップロード・編集・同期ができなくなる(既存ファイルは読み取り専用になる)
  • Outlook.com のメールの送受信ができなくなる
  • Microsoft Teams でメッセージの添付ファイルを送受信できなくなる
  • 凍結された状態が6ヶ月続くと、OneDrive とその中のファイルが削除される可能性がある(削除後は復元できない)

無料の5GBはスマートフォンの端末バックアップを有効にすると簡単に埋まるため、これは現実に起こりうる話です。クラウドストレージの容量が足りなくなっただけで、メールまで止まる——無料プランの落とし穴として、これが最も実害の大きいパターンです。

あわせて、Microsoft のサービス規約には「Outlook.com の受信トレイと OneDrive に、それぞれ別々に、少なくとも年に1回はサインインする必要がある」という条項があります。サインインがない場合、Microsoft はこれらを停止すると明記しています(Microsoftサービス規約・2026年9月12日確認)。削除通知のヘルプが案内する「2年間未使用」より短いので、OneDrive は年1回のサインインを目安にしてください。

容量とは別に「転送量(帯域)」の上限がある場合もある

見落とされやすいのが、保存できる容量とは別にダウンロードできるデータ量に上限があるケースです。MEGA の無料・未ログイン利用は、直近6時間に同じIPアドレスからダウンロードされたデータ量で上限を判定します。固定の上限値が公表されているわけではなく、地域や混雑状況で変動します(アップロードは転送量を消費しません。有料プランはIPではなくログイン中のアカウント単位で判定されます/2026年8月21日に公式ヘルプで確認)。

つまり「無料10GB」と書かれていても、その10GBを何度も出し入れできるとは限りません。大きな動画を繰り返しダウンロードする使い方をすると、容量に余裕があっても止まります。

無料ストレージを「相手への送付」に使うのは危険

無料ストレージの共有リンクで大事なファイルを相手に送るのは避けたほうが無難です。アカウントが放置されて削除されると、相手がまだダウンロードしていなくてもリンクごと消えることがあります。「一回渡すだけ」なら、最初から期限管理が独立しているファイル転送サービスのほうが事故が起きにくいです。

海外サーバ vs 国産|機密データはどこに置く?

仕事のファイルや個人情報を預けるとき、多くの人が気にするのが「海外のサーバに置いて大丈夫か」です。ここは誤解も多いので、運営者目線で整理します。

「海外=危険」とは限らない

主要サービスの多くは米国(Google・Dropbox・OneDrive・iCloud・box)に拠点があります。米国には Cloud Act など、当局がデータ開示を求めうる法制度が存在するため、「機密を米国サーバに置くのは避けたい」という判断には一定の合理性があります。

ただし、エンドツーエンド暗号化(E2E)を採用しているサービスなら、運営者すら中身を復号できません。MEGA(クラウドの契約主体はハンガリー法人)や Proton Drive・pCloud Crypto(スイス)は、たとえサーバが海外でも、鍵を持つ利用者本人以外は中身を見られない設計です。スイスはプライバシー保護法が厳格なことでも知られます。つまり「海外でもE2Eなら機密に強い」という逆説が成り立ちます。

国産が向くケース

一方で、法人で監査・コンプライアンス対応が必要なら国産が有利です。DirectCloud のような国産サービスは、プライバシーマーク・ISMS(ISO/IEC 27001)を取得し、国内のデータセンターに保管、操作ログや承認ワークフローも備えます。「データが国内にあること」を社内規定や取引先要件で求められる業種(医療・士業・官公庁取引など)では、国産が現実的な選択になります。

運営者として見えてくるパターン

当社のような国内事業者には、「海外クラウドの共有リンクが取引先のセキュリティポリシーで弾かれて困った」という相談が一定数あります。社内保存は使い慣れたクラウドでよくても、社外への受け渡しは国内事業者のサービスに切り替える、という使い分けが実務では増えています。

買い切りのクラウドストレージ比較|元が取れるのは何年目か

結論から言うと、元が取れるまでの年数はサービスによって大きく違います。額面で計算すると Internxt が約2〜3年、pCloud が約4.4〜5.0年、Icedrive が約7年です。ただし Internxt は定価と実売の差が極端に大きく(後述)、額面どおりには受け取れません。実質的な比較対象になるのは pCloud の約4.4〜5.0年です。クラウドストレージ(オンラインストレージ)は月額・年額のサブスクが主流ですが、一度払えば月額費用なしで使い続けられる「買い切り(ライフタイムプラン)」を用意している事業者もあります。ここでは日本から個人でも買える3社の価格を公式ページで確認し、同じ容量の年額プランと比べて何年で元が取れるのかを計算しました。

買い切りクラウドストレージの比較と損益分岐年数(2026年8月8日 各社公式ページで確認)
サービス 運営国 買い切り価格(一括) 同容量の年額プラン 元が取れる年数
pCloud スイス 500GB $219
2TB $499
10TB $1,499
(定価$279/$709/$2,799)
500GB $49.99
2TB $99.99
10TB $299.99
500GB 約4.4年
2TB・10TB 約5.0年
Icedrive ジブラルタル 500GB $399
2TB $699
2TB $99
(500GBの年額プランはなし)
2TBで約7年
Internxt スペイン 1TB €285
3TB €435
5TB €585
1TB €9.99/月(≒€120/年) 額面では約2〜3年(注意点は後述)

価格はすべて各社公式ページの2026年8月8日時点の表示(割引適用後の実売価格・税区分は各社表記のまま)です。出典: pCloud 料金ページ/Icedrive Lifetime Plans/Internxt Lifetime。

そもそも買い切り(ライフタイム)とは?月額・年額との違い

買い切りは、契約時に一度だけ支払えば、その後の月額・年額なしで使い続けられるプランです。クラウドストレージ(オンラインストレージ)ではサブスクが主流なので見かける機会は多くありませんが、上で挙げた3社のように用意している事業者もあります。価格帯は、実売でおおむね500GB〜1TBが2〜3万円台、2TBで5〜7万円台です。

買い切り(ライフタイム)と年額サブスクの違い
比較項目 買い切り(ライフタイム) 年額サブスク
支払い 契約時に一括。以後は原則なし 毎年発生し続ける
容量を増やしたいとき 上位プランを買い直すことになりやすい プラン変更で柔軟に増減できる
やめたいとき 返金期間(14〜30日)を過ぎると戻らない 更新しなければ終わり
最大のリスク サービスが終わると前払い分が残らない 乗り換えの判断がしやすい
向いている使い方 保存量が読めていて、長く置いておきたい 使う期間や容量がまだ読めない

つまり買い切りは「安いプラン」ではなく、将来の月額をまとめて前払いして、そのぶん事業者の継続リスクを自分で引き受ける契約です。得か損かは、損益分岐年数より長く使えるかどうかで決まります。なお「ライフタイム=生涯」が何を指すかは各社の規約で定義が異なるため、購入前の確認が要ります。

【容量別】結局どれを選べばいいか

価格だけで見た場合の答え

  • 500GB前後: pCloud($219)。同容量のIcedrive($399・2026年8月8日時点)より約45%安い計算です
  • 1TB前後: Internxt(€285)。ただし表示価格の割引率が極端に大きい点は後述の注意点を確認してください
  • 2TB: pCloud($499・約5年で回収)。Icedriveは$699で約7年かかります
  • 3TB以上: pCloud 10TB $1,499 か Internxt 5TB €585。必要量が読めているならpCloudの10TBが単価としては最安です
  • 暗号化を最優先: IcedriveかInternxt。両社はゼロ知識暗号化(運営者も中身を復号できない方式)が買い切りプランに標準で付きます。pCloudで同等のことをするにはCryptoの追加契約が必要です

pCloudの買い切りは、計算上「年額の約4.4〜5年分」

pCloudの買い切り価格を同容量の年額プランで割ってみると、500GBが219÷49.99=約4.4年、2TBが499÷99.99=約5.0年、10TBが1,499÷299.99=約5.0年です(2026年9月12日に公式ページで確認)。以前は3プランとも約4年で揃っていましたが、買い切り価格だけが引き上げられ、年額プラン($49.99/$99.99/$299.99)は据え置かれたため、この差が生まれています。容量別に見ると、いまは500GBが相対的に有利です。

つまりpCloudに限れば、価格面の判断はとても単純です。4年より長く使うつもりなら買い切り、それ以下なら年額。まずこの一線で当たりをつけて、あとは後述の事業継続性と機能差を確認する、という順番が現実的です。

一方Icedriveは、2TBの買い切りが$699で年額プランが$99なので、元が取れるのは約7年後(699÷99=約7.1年)。同じ「買い切り」でも割安感はサービスによってまったく違います。買い切りという言葉だけで飛びつかず、必ず同容量の年額と割り算して確かめてください。

→ 料金体系・無料枠・安全性はpCloudは安全?料金・買い切り・無料枠を検証で詳しく検証している。

買い切りで見落としやすい3つの注意点

① 表示されているのは、ほぼ常に割引後の価格
今回確認した3社は、いずれも定価ではなく割引価格で表示されていました(pCloud は2026年9月12日時点で $279→$219、Icedrive $599→$399・Internxtは「85%オフ」表記=いずれも2026年8月8日時点)。特にInternxtは定価€1,900の1TBが€285という表示で、定価と実売の乖離が極端に大きく、割引率をそのまま「お得さ」として受け取ることはできません。定価ではなく実支払額どうしで比べるのが唯一の見分け方です。

② 「生涯」はあなたの寿命ではなく、サービスの寿命
買い切りは、サービスが提供され続けることを前提にした買い物です。そして買い切りプラン自体、事業者の都合で入れ替わります。たとえばドイツのFilenは、2026年8月8日時点の公式料金ページに月額プランしか掲載しておらず、買い切りは選べません。数万円を前払いする以上、事業者の継続性はサブスク以上に重く見るべき要素です。契約上「ライフタイム」が何を指すかは各社の規約で定義が異なるため、購入前に必ず確認してください。

③ 用途によっては買い切りのほうが不利
Icedriveは公式のライフタイムプラン紹介ページで、大量の自動化処理・NAS的な同期・大規模なアーカイブ用途には、買い切りではなくサブスクプランのほうが性能と柔軟性の面で向くと案内しています。買い切りは容量を後から柔軟に足しにくく、使い方が変わったときに乗り換えコストがそのまま損失になります。

なお3社とも価格は米ドル・ユーロ建てで、数万円規模の一括払いになるため為替の影響を受けます(pCloudは公式に日本円での支払いにも対応していますが、適用レートは決済時のものになります)。返金保証は購入から pCloud が14日、Icedrive と Internxt が30日。合わないと感じたときに引き返せる期間は短いので、無料枠で使い勝手を確かめてから買うのが安全です。

買い切りが向く人・向かない人

買い切りが向く人

  • 選んだサービスの損益分岐年数(pCloudなら4年、Icedriveなら7年)より長く使う見込みがある
  • 写真・動画のアーカイブなど、保存量がおおよそ読めている
  • サブスクの更新管理が面倒で、払い切ってしまいたい
  • 暗号化を標準で効かせたい(Icedrive・Internxtはゼロ知識暗号化が買い切りプランに標準付属)

買い切りが向かない人

  • 使う期間や用途が読めない(損益分岐が4年以上の pCloud・Icedrive では、3年未満で終わるなら年額のほうが安く済みます)
  • NAS同期や自動バックアップなど、高頻度・大量に読み書きする
  • 保存量が今後どこまで増えるか分からない
  • そもそも「保存」ではなく「相手に一回渡したいだけ」

最後の項目が、実は意外と多いパターンです。買い切りを検討している人の中には、よく聞くと「大きいファイルを相手に渡す手段」を探しているだけ、というケースが少なくありません。その場合は保存容量を買うこと自体が過剰で、後述のファイル転送サービスを使えば費用ゼロで済みます。両者の違いはクラウドストレージとファイル転送の違いで整理しています。

動画をクラウドに保存するなら?写真とは分けて考える

結論から言うと、動画の保存先は写真と同じ基準で選ぶと足りなくなりがちです。動画は撮影時間・解像度・フレームレートで容量が大きく変わり、写真より桁違いに重くなることがあります。無料15GBは想定より早く埋まると考えておいたほうが安全です。

自分の動画がどれくらい重いかは、撮影する端末側で確認できます。iPhoneなら[設定]→[カメラ]→[ビデオ撮影]を開くと、選んでいる解像度とフレームレートごとに1分あたりの目安サイズが表示されます。Androidも機種によって同様の表示があります。契約する前にこの数字を見て、撮影時間から必要な容量を見積もっておくと確実です。

動画の保存先の選び方(オンラインストレージ用途別)
やりたいこと 向いているサービス 理由
スマホで撮った動画を自動で預けたい iCloud写真(iCloud+)/Google フォト 撮影データを自動でアップロードできる。容量は iCloud+(50GB ¥180〜)や Google One で足せる
数百GBを何年もためておきたい pCloud の買い切り 毎月の保存料が発生しない。掲載価格で比べると約4.4〜5年で元が取れる(購入時の価格とサービス継続が前提)
人に見られたくない動画を預けたい MEGA/Proton Drive 標準でE2E暗号化。運営者も中身を復号できない
撮った動画を相手に渡したいだけ ファイル転送サービス 保存の契約が要らない。ギガワタスのように、保存期限を過ぎると自動で削除されるサービスもある

動画で先に詰まるのは容量だけではない

見落としやすい制約が2つあります。1つは容量とは別に転送量(帯域)の上限を設けているサービスがあることです。たとえば MEGA の無料プランはダウンロードの転送量に制限があるため、大きな動画を何度も出し入れする使い方には向きません。もう1つはGoogle の無料15GBが Gmail・Google ドライブ・Google フォトの共有枠だという点です。動画をためると、メールの受信に使える容量まで一緒に減ります。あわせて、iCloud写真も Google フォトも「バックアップ」ではなく端末との同期である点に注意してください。端末側で消すとクラウド側からも消えます。また Google フォトは「元の画質」を選んでいないと動画が圧縮されることがあります。

なお「保存しておきたい」のではなく「撮った動画を相手に渡したいだけ」なら、クラウドストレージの契約は要りません。容量別のやり方は動画を送る方法7選で、写真をまとめて渡したい場合は写真をまとめて送る方法で解説しています。

【用途別】あなたへのおすすめ

ここまでの比較を、用途別の「最短の答え」にまとめます。迷ったらこの表だけ見れば十分です。

用途別おすすめクラウドストレージ(個人・法人・一回送信)
こんな人 おすすめ 理由
写真・動画をためたい個人 Google フォト/iCloud写真(iCloud+) 撮影データを自動でアップロードでき、容量は Google One・iCloud+ で足せる
無料でも暗号化を効かせたい MEGA(10GB) 無料プランでも標準でゼロ知識E2E暗号化
機密を自分だけで管理したい Proton Drive/pCloud Crypto 運営者も復号できないE2E暗号化
買い切りで長く使いたい pCloud 生涯プラン 3〜4年で月額より割安に
Officeをよく使う OneDrive(Microsoft 365) 1TBが実質ついてくる
法人で共有・ログ管理が要る box/DirectCloud(国産) 権限管理・監査ログ・国内DC・Pマーク
相手に一回渡すだけ ファイル転送(ギガワタス) 保存不要・登録不要・最大333GB無料

「一回相手に渡すだけ」ならストレージは要らない

最後に、見落とされがちな大事な話です。「クラウドストレージ」を探している人の一部は、本当はストレージが要りません。やりたいのが「相手に一回ファイルを渡すこと」だけなら、保存型のクラウドストレージは過剰だからです。

クラウドストレージの共有リンクで渡す方法には、次のような弱点があります。

  • 自分の容量を消費し続ける: リンクを公開している間は、自分のストレージにファイルが残り続けます。大容量だとあっという間に無料枠が埋まります。
  • 相手に手間をかけることがある: 共有設定によっては、相手にアカウント作成やログインを求めてしまいます。
  • 企業が外部クラウドを遮断していることがある: 取引先のセキュリティポリシーで、Google ドライブや個人 Dropbox の共有リンクが弾かれるケースは珍しくありません。

【当社実測】ダウンロードは24時間以内に8割が終わっている

ここは推測で書きたくなかったので、自社サービスの本番データを集計しました。ファイル転送サービスを運営していると、「渡したあと、実際にいつ取りに来られているのか」が分かります。

見たのは「まもなく保存期限を迎える送信」2,460回です。削除された送信は記録が残らず観察できないため、期限を迎える直前の状態を切り取っています。

最後にダウンロードされるまでの日数(ダウンロード記録のある1,894回)
最後のダウンロードまで 割合
当日(24時間以内) 80.0%
1〜3日 15.6%
4〜7日 3.3%
8日以上 1.1%

対象期間: 2026年9月7日〜12日(月〜土の6日間)/集計日: 2026年9月13日/期間全体の母数: 送信12,003回・63,820ファイル。自社の運営アカウントと、期間の容量の24.5%を占めたグループ会社の業務用アカウント1件を除外しています。上の表の母集団は「48時間以内に保存期限を迎える送信」のうちダウンロード記録があり保存期間60日以下の1,894回で、この群の約85%は保存期間7日以内の送信です。

最初のダウンロードに限れば93.1%が当日でした。渡したファイルは、取りに来られるならその日のうちに取りに来られています。なお、この「ダウンロード」には送信者本人が確認のために開いた分も含まれるため、すべてが受信者による受け取りとは限りません。

また、観察した2,460回のうち22.5%は、その時点でダウンロードの記録がありませんでした。期限を迎える前の断面なので、このあと取りに来られる分は含まれていません。

正直に書いておくと、1回あたりの容量のほうは意外と足りています

同じ期間の送信1回あたりの合計サイズを見ると、中央値は50.6MB、95.4%は5GB以内に収まっていました(5GBは iCloud と OneDrive の無料枠です)。当社のデータからは「無料5GBでは実際の送信が入らない」とは言えません。

ただしこれは1回の送信分だけを見た数字で、無料枠にすでに入っている写真やバックアップの使用量も、何度も送ったときの積み重ねも含みません。また当社は大容量の送信のために使われるサービスなので、この分布を一般のファイルサイズの分布として読むことはできません。6日間・月〜土の集計で、季節や曜日による偏りも検証していません。

それでも、この2つの数字は選び方のヒントになります。受け取りが数日で終わる用途なら、渡したあとも月額を払って置き続ける必要はありません。逆に、後から何度も見返す・複数人で編集する・端末をまたいで同期したい——こうした使い方なら、保存期限のある転送サービスではなくクラウドストレージが正解です。

こうした「一回渡すだけ」の用途には、ファイル転送サービスのほうが向いています。たとえばギガワタスなら、会員登録なしで最大333GBまで無料で送れ、ファイルは一定期間で自動削除されるので自分の容量を圧迫しません。AES-256 暗号化・パスワード保護・ダウンロード期限といった受け渡しに必要なセキュリティも標準で備えています。「保存はクラウド、送信は転送」と覚えておくと、毎月の保存料も手間も減らせます。

大容量送信の具体的な手順はファイル転送サービスとは?15社比較、セキュリティ重視の選び方はセキュアファイル転送サービス6選で詳しく解説しています。

まず無料で試せます

ギガワタスは登録不要で、いますぐ大容量ファイルの送信を試せます。「保存ではなく相手に渡したいだけ」なら、クラウドストレージの有料プランを契約する前に、一度試してみてください。

よくある質問

Q. 無料で一番容量が多いクラウドストレージはどれですか?

A. 主要サービスの中では Google ドライブの無料15GBが最大です。ただし Gmail・Google フォトと容量を共有するため、写真やメールが多い人は実質的な空きが少なくなります。MEGA はかつて無料20GBで最大でしたが、公式料金ページは現在10GBと案内しています(2026年8月21日確認)。それでも MEGA は、無料でも標準でエンドツーエンド暗号化(運営者も中身を見られない)が効く点が強みです。無料でE2E暗号化が使えるのは Proton Drive も同じですが、そちらの無料容量は5GBです(MEGA の無料プランはダウンロードの転送量=帯域に制限があります)。

Q. 容量無制限の無料クラウドストレージはありますか?

A. 実質的にはありません。過去に「無制限」をうたったサービスもありますが、現在の主要サービスはいずれも上限を設けています。無制限に近い使い方をしたいなら、買い切りの大容量プラン(pCloud の2TB生涯プランなど)か、法人向けの容量課金型サービスが現実的です。

Q. 機密データを海外サーバのクラウドに置いて大丈夫ですか?

A. エンドツーエンド暗号化(E2E)を採用しているサービスなら、運営者ですら中身を復号できないため、海外サーバでも機密性は高く保てます(MEGA・Proton Drive・pCloud Crypto など)。一方、社内規定や取引先要件で「国内保管」を求められる場合は、Pマーク・ISMSを取得した国産サービス(DirectCloud など)を選ぶのが安全です。

Q. 買い切りプランは本当にお得ですか?

A. 元が取れるまでの年数はサービスによって幅があり、額面では約2年(Internxt)から約7年(Icedrive)まで開きます。pCloudの買い切りは500GB $219/2TB $499で、同容量の年額プラン($49.99/$99.99)で割ると約4.4年と約5.0年。一方Icedriveは2TBの買い切り$699に対し年額$99なので約7年かかります(2026年8月8日時点の公式表示)。いずれもサービスが提供され続けることが前提のため、3年未満で終わる可能性がある使い方なら年額のほうが無難です。

Q. 買い切りのクラウドストレージは個人でも買えますか?

A. 買えます。pCloud・Icedrive・Internxtはいずれも個人向けに買い切り(ライフタイム)プランを販売しており、日本からクレジットカードで購入できます。pCloudは公式に日本円での支払いにも対応しています。ただし価格は米ドル・ユーロ建てが基本で、数万円規模の一括払いになるため為替の影響は受けます。

Q. 買い切りのクラウドストレージで一番安いのはどれですか?

A. 同じ500GBで比べると、pCloudが$219(2026年9月12日時点)、Icedriveが$399(2026年8月8日時点)で、pCloudのほうが約45%安い計算です。ただしIcedriveとInternxtはゼロ知識暗号化が標準で付いてくるのに対し、pCloudでエンドツーエンド暗号化を使うにはCryptoの追加契約が必要です。価格だけでは決まらないので、暗号化が要るかどうかを先に決めてください。

Q. クラウドストレージとファイル転送サービスはどう使い分ければいいですか?

A. 「保存して何度も使う・複数人で編集する」ならクラウドストレージ、「相手に一回渡せればよい・とにかく大容量」ならファイル転送サービスです。両者の根本的な違いはクラウドストレージとファイル転送の違いで詳しく解説しています。

Q. 一回だけ大容量ファイルを送るのに、クラウドストレージは必要ですか?

A. 必要ありません。一回限りの受け渡しなら、保存型のクラウドストレージは過剰です。登録不要で最大333GBまで無料で送れ、一定期間で自動削除されるギガワタスのようなファイル転送サービスのほうが、自分の容量を圧迫せず、相手にも手間をかけません。

Q. 動画をクラウドに保存するなら、どのサービスがいいですか?

A. 撮影データをそのまま自動で預けたいなら iCloud写真(iCloud+ は50GB 月額¥180〜)か Google フォト、数百GBを何年もためるなら pCloud の買い切り、人に見られたくない内容なら標準でエンドツーエンド暗号化が効く MEGA か Proton Drive です。動画は撮影時間や解像度で容量が大きく変わるため、無料15GBは想定より早く埋まります。相手に渡すだけが目的なら、クラウドストレージの契約は必要ありません。

Q. オンラインストレージとクラウドストレージの違いは何ですか?

A. 同じものを指す言葉で、明確な使い分けの基準はありません。Google トレンドの検索関心(相対指数)を当社で集計したところ、2021年9月〜2026年9月の日本では「オンラインストレージ」が下がる傾向、「クラウドストレージ」が上がる傾向でした(2026年9月12日取得)。比較すべき軸(無料容量・料金・暗号化・保管国)はどちらでも同じです。

Q. 無料のクラウドストレージは、使わないでいると消えますか?

A. 消える可能性があります。公式ページと利用規約で確認できた範囲では、Dropbox(Basic)・pCloud・Proton Drive が12ヶ月、iCloud が1年、Google ドライブと OneDrive が2年非アクティブだと、アカウントやデータが削除の対象になります。最も短いもので12ヶ月なので、無料プランで長期保存するなら年に1回はログインしてください。とくに Google はドライブ単体ではなくアカウント全体(Gmail・Google フォトを含む)が対象になります。

まとめ|「保存はクラウド、送信は転送」が正解

クラウドストレージは、用途で選ぶサービスが変わります。無料で容量最大なら Google ドライブ、無料でも暗号化を効かせたいなら MEGA、写真・動画の個人なら iCloud+、機密重視なら Proton Drive や pCloud Crypto、長く使うなら pCloud の買い切り、法人なら box や国産の DirectCloud——これが2026年時点の現実的な最適解です。

そして忘れてはいけないのが、「相手に一回渡すだけ」ならクラウドストレージは要らないということ。保存はクラウド、送信は転送、と役割を分ければ、毎月の保存料も誤送信のリスクも減らせます。まずは無料のファイル転送で「渡すだけ」の手軽さを体験してみてください。


使った人の声

4.7★191件の評価
★★★★★

速い!!

2026-10-19

★★★★★

ダウンロードページも全画面広告がなく、デザインに信頼感を覚えます。非常に使いやすいです。

2026-10-16

★★★★★

簡単

2026-10-15

この記事を書いた人

吉岡 崇

吉岡 崇

株式会社グッドヒルシステムズ 代表取締役/ギガワタス 運営責任者

2011年より経営に携わり、Web制作・システム開発・デザインを本業として手がける。2016年4月に株式会社グッドヒルシステムズを設立。ギガワタスは、自社の映像納品業務のために自分たちで設計・開発したシステムを一般公開したものです。

ダビングコピー革命、オモイデPLUS+、ギガワタス、システム開発革命等のサービスを提供しています。

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