最終更新日: 2026年8月23日
セキュアSAMBA(セキュアサンバ)は、株式会社kubellストレージが提供している法人向けのクラウドストレージです。 ビジネスチャット「Chatwork」を運営する株式会社kubellのグループ会社が手がけており、社内のファイルサーバーやNASをそのままクラウドに置き換える用途を主に想定しています。公式は「エクスプローラーと同じ操作感」を掲げており、ドライブアプリを入れればパソコンのエクスプローラーからファイルを直接編集できます。
ログインしようとしてこのページに来た方へ——セキュアSAMBAには「全社共通のログインページ」がありません。 ログイン先は契約した会社ごとに違う https://●●●●●●.securesamba.com という形のURLです。製品サイト(securesamba.jp)にログイン画面は置かれていません。●の部分が分からないときの探し方は、この記事の「ログインできないときは」にまとめました。
料金についても先に答えます。 2GB・10名までなら期間無制限で0円のフリープランがあります。有料プランは月額25,000円(税込27,500円)から。ただし最低利用期間が課金開始から1年間 あり、途中で解約すると残りの期間分が解約違約金として請求される仕組みです(契約約款 第18条)。
この記事はギガワタス(giga-watasu.jp) の運営ブログです。当社は登録不要で使えるクラウド型のファイル転送サービスを提供しており、社内のファイルサーバーを置き換える常設ストレージであるセキュアSAMBAとは立場が異なります。競合にあたるサービスですが、当社が及ばない点も含めて事実を並べます。本記事は2026年8月23日に、セキュアSAMBAの製品サイト・公式FAQ・契約約款・特定商取引法に基づく表記・ヘルプサイト・運営会社サイトを直接確認し、ISMS認証登録簿・ISMSクラウドセキュリティ認証登録簿・プライバシーマーク付与事業者検索で認証を照合して作成しました。根拠には本文中からリンクしています。
セキュアSAMBAとは?kubellストレージが運営する法人向けクラウドストレージ
セキュアSAMBA は、社内の従業員だけでなく社外の取引先ともファイルを共有できる法人向けのオンラインストレージです。公式サイトは「中小企業や官公庁など、規模を問わずに8,000社以上」に導入されているとしています。
セキュアSAMBA の公式トップページ(2026年9月4日に当ブログで取得)。「ユーザー数無制限」「導入・運用まで負担が少ない」と法人向けであることが前面に出ている。
位置づけを一言でいうと、「1回きりの大容量送信」ではなく「常に置いておく共有フォルダ」のサービス です。公式が挙げる想定課題も、NASやファイルサーバーの経年劣化・保守の負担・外出先からアクセスできないこと、という置き換え需要が中心になっています。もちろん外部共有リンクを発行して1回限りの受け渡しをすることもできますが、主役は常設のストレージのほうです。
セキュアSAMBAの運営会社(2026年8月23日時点の公式記載)
項目
内容
社名
株式会社kubellストレージ(kubell storage Co., Ltd.)
設立日
2021年7月1日
代表者
代表取締役社長 中 哲成
主要株主
株式会社kubell(東証グロース上場)
事業内容
クラウドストレージ事業の開発運営/届出電気通信事業者
出典: 株式会社kubellストレージ 公式サイト 、特定商取引法に基づく表記
所在地の記載が公式内で分かれています
運営会社サイトと特定商取引法に基づく表記は「東京都港区虎ノ門一丁目10番5号 KDX虎ノ門一丁目ビル WeWork KDX 虎ノ門1丁目」、製品サイトの会社概要ページとISMS認証の登録簿は「東京都港区南青山1-24-3 WeWork乃木坂」となっています。どちらが現在の契約上の所在地なのか、また各住所がどういう位置づけなのかは、公開情報だけでは判定できません。契約書類を交わす際は、その時点の正式な通知先を直接確認してください。
なお、公式トップに掲げられている「SaaS型コンテンツ・コラボレーション市場のシェア」の出典は、ITRの2020年の調査(2018〜2020年度予測) です。5年以上前の数字である点は割り引いて見たほうがよいでしょう。一方で「ITreview Grid Award 2026 Spring」オンラインストレージ部門で2期連続「Leader」を受賞したという新しい実績も併記されています。
セキュアSAMBAの料金と契約条件|フリープランは10名まで0円
料金プランは5種類です。公式サイトの表示価格はすべて税抜 で、契約約款 第21条も「料金等の額に消費税相当額を加算した額を支払う」と定めています。以下の表では税込を併記しました。
セキュアSAMBAの料金プラン(2026年8月23日時点・税抜価格に税込を併記)
プラン
月額
容量
ユーザー数
ランサム対策
フリー
0円
2GB
10名
×(料金表の記載)
Chatworkユーザー特別
25,000円(税込27,500円)
300GB
無制限
○
ビジネス
35,000円(税込38,500円)
500GB
無制限
○
エンタープライズ 1TB
48,000円(税込52,800円)
1TB
無制限
○
エンタープライズ 3TB
88,000円(税込96,800円)
3TB
無制限
○
出典: セキュアSAMBA 料金プラン (2026年8月23日確認)。1ファイルの上限は全プラン共通で100GB。4TB以上のプランは問い合わせ対応。Chatworkユーザー特別プランは「Chatworkアカウントをお持ちの方、新規作成いただける方限定」と注記されています
ポイントはユーザー数が無制限(フリープランを除く) であることです。人数が増えても容量を追加しない限り月額は変わりません。社外の取引先にもユーザーIDを発行できるので、人数の多い会社ほど1人あたりの単価は下がります。
無料で試す方法は2つあります。フリープラン は期間無制限・0円で、2GB・10名まで。申込フローのページには「10名(スーパー管理者含む)」と補足されているので、管理者を1名として数える 点に注意してください。もう一つが14日間の無料トライアル で、こちらは100GB・機能制限なしです。なおトライアルの人数は、ページによって数え方が揃っていません 。料金プランのページのカードは「10名」、申込フローのページの本文は「11名(スーパー管理者含む)」です。「一般ユーザー10名+スーパー管理者1名」と数えているのかもしれませんが、公開情報からは確定できません。人数ぎりぎりで検証する予定なら、申込時に確認しておくのが確実です。「まず使用感だけ見たい」ならフリープラン、「本番と同じ機能を試したい」ならトライアル、という使い分けになります。
契約前に見ておきたい約款の3点
法人契約なので、料金表だけでなく契約約款 まで見ておくことをおすすめします。実務に効くのは次の3点です。
① 最低利用期間は1年。途中解約すると残り全額
第18条は「最低利用期間は課金開始日から1年間」と定め、期間中に解約した場合の解約違約金を「課金開始日から最低利用期間の終了日までの料金等の合計金額から既払い額を控除した残額」としています。つまり残っている月数分をまとめて支払う 形です。例外として、約款変更に反対して解約する場合と、天災などの事由で1ヶ月以上使えずに解約する場合は違約金がかかりません。特定商取引法に基づく表記でも「ご契約期間 1カ月 ※最低利用期間12カ月」と明示されています。
② 解約日は「申し出た月の翌月末日」
第20条により、解約は所定のWebフォームから申し込み、解約日は通知が到達した日の属する月の翌月末日 になります。即日で止まるわけではありません。加えて第21条は月額費用の日割り計算を行わないと定めており、1ヶ月に満たない月も1ヶ月分として計算されます。第25条には「支払った料金等を返還する義務を負わない」ともあります。
③ 契約が終わるとデータは削除される(返還義務なし)
第39条は、契約終了後に「電気通信設備上に保管されたあらゆる記録について契約者への返還又は保管等の義務を負わず、契約者に通知することなくこれを削除できる」と定めています。登録したファイルとユーザー情報は、契約終了後に同社の定めた期間を経過すると復旧不可能な状態まで完全削除(物理削除)されます。乗り換えるときは、解約前に自分でデータを取り出しておく必要があります。
申込後にプランや容量を下げることはできません
申込フローのページには「お申し込み後のディスク容量の縮小、コースダウンは行えません」と明記されています。ヘルプサイトにも「プランや容量を下げることはできますか?」という項目が用意されています。大きめのプランで始めて後から縮小する、という調整はできない ということです。上げる方向(容量追加)は可能なので、迷ったら小さく始めるのが安全です。
支払いの流れも公式が公開しています。開通のメールが届いた翌月1日から課金が始まり、請求書は課金開始月の10日頃に発送、支払いは原則として銀行口座からの自動引き落としで、引き落とし日は課金開始月の翌月5日頃です。クレジットカードでの即時決済ではないため、稟議と支払処理の段取りは早めに組んでおくとよいでしょう。
このほか、賠償責任の上限は月額費用の1ヶ月相当分(第32条3項・故意または重過失を除く)、支払いが遅れた場合の遅延損害金は年率14.6%(第24条)です。連続12時間以上使えなかった場合には、使えなかった時間を12で割った数に月額の60分の1を掛けた額を月額から差し引く規定もあります(第32条1項)。ただし同項は「応答(レスポンス)速度の遅いことは、利用ができない状態に該当しない」 と明記しており、「遅い」だけでは対象外です。
セキュアSAMBAにログインできないときは|URLは契約ごとに違う
「セキュアSAMBA ログイン」で検索する人が多いのですが、探しても共通のログインページは見つかりません 。これは仕様です。公式は「サブドメイン方式」と呼んでおり、契約ごとに指定したログインURLで環境を構築し、URLを知っている人だけがアクセスできるようにしています。
ヘルプサイトの「サービスご契約ドメインの確認方法」には、URLの形が明記されています。https://●●●●●●.securesamba.com の●部分が、その会社の契約ドメインです。なお、securesamba.com をそのまま開こうとしても表示されません (当社が2026年8月23日に確認した時点で、このドメイン自体は名前解決できませんでした)。●の部分まで含めた正しいURLが必要です。
公式ヘルプによれば、そのURLとユーザーID・パスワードは「【セキュアSAMBA】ユーザー発行のお知らせ」または「【セキュアSAMBAフリープラン】アカウント情報のお知らせ」という件名のメール で届いています。まずは受信箱をこの件名で検索するのが最短です。見つからない場合は自社の管理者に確認することになります。
セキュアSAMBAにログインできないときの症状別チェック(公式ヘルプの記載に基づく)
画面に出るメッセージ
考えられる原因
確認すること
指定されたホスト名のサーバーが見つかりません
ログインURL(サーバー名称)の入力誤り
発行通知メールに記載の https://●●●●●●.securesamba.com を確認する
アカウントがロックされています
ログイン情報を複数回間違えた
自社の管理者にロック解除を依頼する
接続元IPアドレスは許可されていません。
管理者がIPアドレス制限を設定している
社内ネットワークから接続する/管理者に許可を依頼する
端末が許可されていない
管理者が端末を制限している
会社支給の端末で接続する/管理者に確認する
ログイン画面が真っ白になる/動かない
利用中のブラウザ固有の問題である可能性
公式の案内どおり、別の対応ブラウザ(Chrome/Firefox/Edge)で症状が変わるか確認する
データの取得に失敗しました(略)
ネットワークやセキュリティ製品による通信制限
社内で *.securesamba.com と s3.ap-northeast-1.amazonaws.com への通信が許可されているか情シスに確認する
出典: セキュアSAMBA HELP 「ログイン関連」(2026年8月23日確認)
パスワードを忘れた場合は、公式ヘルプが次の手順を案内しています。①ユーザーIDを入力して「次へ」→②パスワード入力画面の「パスワードをお忘れの方はこちら」→③パスワード再発行ページでメールアドレスを入力し、届いた認証メールから再設定 、という流れです。
ただし公式は重要な但し書きを付けています。パスワードポリシーで「ユーザー自身によるパスワード変更」を許可しない設定になっている場合、「パスワードをお忘れの方はこちら」自体が表示されません。 その場合は自社の管理者に依頼することになります。リンクが見当たらないのは不具合ではなく、会社の設定である可能性が高いということです。
もう一点、知っておきたいのが、契約約款 第28条4項が「ユーザーIDまたはパスワードの電話によるお問い合わせに関しては、当該お問い合わせをした者が本人の場合であっても、電話による回答はしない」と定めている 点です。急いでいても電話では教えてもらえないので、所定の手順で進めることになります。これはセキュリティ上は妥当な運用です。
「障害かもしれない」と思ったときの確認先
サービス側の障害情報は、ヘルプサイトの「メンテナンス・障害・その他」に時系列で公開されています。当社が2026年8月23日に確認した時点では、直近1年ほどで次のような記録が残っていました(いずれも復旧済み)。
2025年12月4日 — 一部機能の不具合
2025年10月20日 — AWS障害に伴う一部機能の不具合
2025年9月5日 — Webブラウザ版に一時的にアクセスできない障害
2025年9月1日 — サービス全体の動作が遅延する障害
2025年7月25日 — ウイルスチェックが終わらず該当ファイルを操作できない障害
障害の履歴を隠さず一覧で公開している点は、法人向けサービスとして評価できます。実際に困ったときは、ヘルプサイトの「障害の報告・対応依頼」フォームから連絡する形で、入力項目に「お客様の管理画面のURL」が含まれます 。ここでも自社の契約ドメインが必要になるので、控えておくと早いでしょう。なお公式はセキュリティ仕様の一項目として、インシデント発生から48時間以内を目標に管理者へ連絡すると掲げています。これは日々の動作不良の復旧時間や回答時間を約束するものではありません。
セキュアSAMBAの使い方|エクスプローラー操作とブラウザ操作は別物
使い始めるまでの流れは、①管理者がユーザーを作成する→②発行されたURL・ID・パスワードでログインする→③ブラウザで使うか、ドライブアプリを入れてエクスプローラーで使うかを選ぶ→④社外へ渡すときは外部共有リンクを発行する 、という4段階です。ドライブアプリはヘルプサイト の「アプリケーションダウンロード」から入手します。
画面ごとの詳しい操作手順は、公式ヘルプの「クイックガイド」と「マニュアルドキュメント」に管理者用・ユーザー用が分けて用意されています(当社が確認した限り、これらは契約者向けに公開されているもので、当社が転載できるものではありません)。ここでは、公式サイトの記載から確認できる操作方法の違い を整理します。この2つを取り違えると「ファイルが直接編集できない」と混乱しがちなので、先に押さえておくと早いです。
セキュアSAMBAの2つの使い方の違い(公式の機能ページに基づく)
操作方法
できること
できないこと
ドライブアプリ(エクスプローラー)
NASと同じ感覚でフォルダを開き、ファイルを直接編集して保存できる。ファイル名・フォルダ名で検索できる
アプリのインストールが必要
Webブラウザ
Officeファイル・画像・動画などのプレビュー表示と再生。ファイル名・タグ名で検索できる
ファイルの直接編集はできない
社外の取引先にファイルを渡すときは、外部共有リンク を発行します。リンクには有効期限・ダウンロード回数・パスワードの有無を設定でき、「ダウンロードさせずにプレビューだけ」という持ち出し禁止設定も可能です。相手にアカウントを発行する必要はありません。逆に、継続的にやり取りする取引先には、取引先ごとのフォルダを用意してユーザーIDを発行する運用も選べます。
管理者側の設定としては、グループ単位の権限管理、3階層のユーザー権限(アカウントオーナー/サブオーナー/一般)、アクセスログの無期限保存、IPアドレス制限、SAML認証によるシングルサインオン、二要素認証などが用意されています。ファイル転送のログ管理について整理した記事 でも書いたとおり、誰がいつ何を持ち出したかを後から追える体制は、法人利用では機能の有無より重要になる場面があります。ログデータが契約容量に含まれないという点も、地味ですが運用では効きます。
動作環境については注意が必要です。公式のスペックページはサポート対応OSを「Windows11」とだけ記載 し、「上記以外のOSはサポート対応をしておりません」と書いています。一方で同じページの対応ブラウザ一覧にはMac(Safari/Chrome/Firefoxの最新版)が並んでいます。スマートデバイスはiOS最新版とAndroid 9以降が挙げられています。Macで使えるかどうかは、契約前にトライアルで実機確認しておくのが確実です。
セキュアSAMBAのセキュリティ|認証の登録範囲を公開登録簿で確かめた
公式は「ISO/IEC 27001:2022」「ISO/IEC 27017:2015」「ISO/IEC 27701:2019」の3つを取得していると案内しています。当社はこれを鵜呑みにせず、ISO/IEC 27001と27017については公開されている登録簿で照合しました。ISO/IEC 27701は登録簿が扱う制度の対象外なので、公式の記載を確認するにとどまっています。 結果は次のとおりです。
セキュアSAMBAの第三者認証を公開登録簿で照合した結果(2026年8月23日確認)
規格
照合結果
登録内容
ISO/IEC 27001(ISMS)
登録あり
認証登録番号 IS 595202・株式会社kubell名義。初回登録2013年5月13日・有効期限2028年5月12日。適用範囲の「他の事業所」に株式会社kubellストレージが明記
ISO/IEC 27017(クラウド)
登録あり
認証登録番号 CLOUD 776300・株式会社kubellストレージ名義。初回登録2022年9月5日・有効期限2028年5月12日
ISO/IEC 27701
登録簿では未照合
ISMS-ACの登録簿が扱う制度の対象外のため確認していない。公式の記載のみを根拠としている
照合先: ISMS認証取得組織検索(ISMS-AC) 、ISMSクラウドセキュリティ認証取得組織検索 。いずれも認証機関はBSIグループジャパン株式会社(認定番号ISR004)。検索手法が正しく動いていることは別組織で対照確認しています
ここで一つ、読者にとって実用的な事実があります。ISO/IEC 27017の登録範囲は「セキュアSAMBA(カスタマイズ版を除く)の提供に係るクラウドサービスプロバイダとしてのシステム開発・構築・運用及びアマゾンウェブサービスのクラウドサービスカスタマとしての利用」 と書かれています。サービス名がそのまま範囲に入っている一方で、カスタマイズ版は除かれています。認証を根拠に社内稟議を通すなら、この但し書きまで含めて確認しておくと確実です。
プライバシーマークについては、JIPDECの付与事業者検索で「kubell」を検索しても該当がありませんでした(当社名で検索するとヒットするので、検索手法自体は正しく動いています)。ただしこれをもってセキュリティが劣ると読むのは適切ではありません 。プライバシーマークは個人情報の取り扱いを評価する制度で、法人のファイル置き場という用途にはISMS系の認証のほうが直接対応します。当社はプライバシーマークを持っていますが、ISMSは取得していません。評価軸が違う、というのが正確なところです。
技術的な対策と、その限界
公式が挙げている技術的な対策は次のとおりです。保存データはAES256で暗号化、通信はSSL/TLS(TLSv1.2)で暗号化。基盤はAWSの東京リージョン。AWS WAFによるサイバー攻撃対策と、第三者機関による定期的な脆弱性診断も実施しているとしています。保存時と通信時の暗号化方式が、それぞれ公式に明示されています(ファイル転送の暗号化について整理した記事 もあわせてご覧ください)。
2026年時点で特徴的なのがランサムウェア対策機能 です。短時間に大量のファイル名変更や上書きが発生すると攻撃の可能性が高いと自動判定し、管理者へ通知すると同時に該当アカウントを自動ロックします。管理者側でオン/オフやロック適用の有無を切り替えられます。ただし公式が明示しているのは設定を変更できることまでで、データ移行のような大量更新のときにどう設定するのが適切かは案内されていません。実施前にサポートへ確認しておくのが安全です。公式はこの機能に追加料金はかからない としています。ただし料金表を見ると、フリープランのランサムウェア対策は「×」となっています。
ウイルスチェックは標準機能ではなくオプションです
アップロードされる全ファイルへのウイルスチェックはオプション として提供されており、標準搭載ではありません(全プランで申し込みは可能)。公式スペックページも「すべてのウイルスの発見・駆除を保証するものではありません」「セキュアSAMBAにアップロードされるファイルが対象であり、PCクライアントのウイルス対策を行うものではありません」と明記しています。契約約款 第33条2項にも「本サービスのウィルスチェックオプションの安全性、正確性、確実性又は有用性等について、明示黙示を問わず一切保証いたしません」とあります。標準搭載だと思って契約しないよう、また保証の対象外となる範囲まで確認したうえで契約するよう注意してください。
もう一点、法人利用で見落としやすいのがマイナンバーの扱い です。契約約款 第33条4項は、本サービスの内容にマイナンバーの受託を含まないとしたうえで、「契約者は、本サービス上にマイナンバーを保存し、当社にマイナンバーの取扱いを委託することはできない」と明記しています。人事・労務の書類をまとめてクラウドに移そうと考えている場合は、この制約を先に確認しておくべきです。
正直に書く|セキュアSAMBAに向く組織と、当社が代わりにならない領域
当社はファイル転送サービスの運営者なので、ここは特に正直に書きます。常設のファイルサーバーを置き換えたい会社にとって、当社(ギガワタス)はセキュアSAMBAの代わりになりません。 用途がそもそも違うからです。
セキュアSAMBAとギガワタスの立ち位置の違い(2026年8月23日時点)
観点
セキュアSAMBA
ギガワタス
主な用途
常設のクラウドストレージ(NAS・ファイルサーバーの置き換え)
都度の大容量ファイル転送
使い始め方
申し込みから最短5営業日で利用開始
登録不要でその場から送信可能
1回に扱えるサイズ
1ファイル100GB(容量は契約プラン内)
1ファイルあたり333GB
認証
ISO/IEC 27001・27017(登録簿で照合済み)
プライバシーマークのみ(ISMSは未取得)
契約の縛り
最低利用期間1年・途中解約で残額請求
for Bizは1人から・30日間はカード登録なしで無料
評判・口コミについて、当社が言えること/言えないこと
当社はセキュアSAMBAの有料プランを契約して業務で使ったことがありません。したがって「使いやすい」「評判がよい」といった使用感の評価はしていません 。この記事で書いているのは、公式サイト・契約約款・ヘルプサイト・公開登録簿から確認できた事実だけです。第三者のレビュー評価としては、公式が「ITreview Grid Award 2026 Spring」オンラインストレージ部門で2期連続「Leader」を受賞したと掲げています。実際の利用者の声を知りたい場合は、レビューサイトで件数と投稿時期を確認したうえで読むことをおすすめします。
セキュアSAMBAを選んだほうがよい場合
社内のNASやファイルサーバーをクラウドへ移したい ——これが本来の用途です。エクスプローラーに近い操作でファイルを直接編集できるため、ブラウザ専用のストレージに比べれば現場の操作変更を抑えやすいでしょう(ドライブアプリの導入や権限設定は別途必要です)
利用人数が多い、または今後増える ——ユーザー数が無制限なので、人数が増えても容量を足さない限り月額は変わりません
ISMS・ISO/IEC 27017の認証を取引条件として求められている ——登録簿で確認できる認証を持っています。当社は該当しません
SAML認証によるシングルサインオンや、無期限のアクセスログが必要 ——このあたりは常設ストレージならではの機能です
すでにChatworkを使っている ——連携機能があり、Chatworkユーザー特別プランという価格帯も用意されています
電話でのサポートを重視する ——有料プランはメールに加えて電話サポートが月額費用に含まれます(受付は平日9〜18時)
セキュアSAMBAの弱点として正直に挙げておきたい点
1年の最低利用期間と、途中解約時の残額請求 。試してから決めたい会社にとっては重い条件です。フリープランと14日間トライアルを十分に使ってから判断してください
ウイルスチェックがオプション扱い 。標準搭載ではありません
フリープランは2GB 。使用感を見るには足りますが、実務で使う容量ではありません
公式サイト内に記載の不一致がある 。「どのプランを選択してもセキュアSAMBAのすべての機能を利用でき」(セキュアSAMBAとはのページ)という記載に対し、料金表ではフリープランのランサムウェア対策が「×」、ログは「閲覧不可」、共有リンクは「同時に20個まで」となっています。ゴミ箱の保持期間も、機能ページは「1日から360日の間で柔軟に設定」、バックアップとセキュリティのページは「1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、12ヶ月、無制限から選んで設定」と書き方が分かれています。また無料トライアルの人数は、料金ページのカードが「10名」、申込フローのページの本文が「11名(スーパー管理者含む)」で、数え方が統一されていません。契約前に営業担当へ確認することをおすすめします
単発の大容量受け渡しには過剰 。年に数回、外部に大きなファイルを送るだけなら、月額数万円の常設ストレージは用途に合いません
最後の点だけが、当社の出番です。当社は登録不要のゲスト利用でも1ファイルあたり333GBまで送れ、AES-256の暗号化・パスワード保護・ダウンロード回数制限・ワンタイムダウンロード・ウイルススキャン(対象は500MB以下、動画と音声を除く)が使えます。 組織で使うギガワタス for Biz は1人あたり月額550円(税込)、1人から契約でき、30日間はクレジットカード登録なしで無料です(2026年8月23日時点)。
ただし繰り返しますが、当社は「置いておく」サービスではありません。 共有フォルダとして日常的に開いて編集する使い方には向きませんし、ISMSやISO/IEC 27017の認証も持っていません。その要件があるならセキュアSAMBAのほうが適しています。両方を用途で使い分けるのが、実際には一番無理のない形です。法人向けファイル共有の選び方 や安全にファイルを送るサービスの選び方 もあわせてご覧ください。
よくある質問
Q. セキュアSAMBAのログイン画面はどこにありますか?
全社共通のログインページはありません。契約ごとに割り当てられた https://●●●●●●.securesamba.com という形のURLが入口になります。●の部分は「サービスご契約ドメイン」と呼ばれ、アカウント発行時のメール(件名「【セキュアSAMBA】ユーザー発行のお知らせ」または「【セキュアSAMBAフリープラン】アカウント情報のお知らせ」)に記載されています。見つからない場合は自社の管理者に確認してください。
Q. セキュアSAMBAは無料で使えますか?
期間無制限・0円のフリープランがあります。容量2GB・10名まで(申込フローのページには「スーパー管理者含む」と補足)で、ログは閲覧不可、ランサムウェア対策は対象外、外部共有リンクは同時に20個までという制限があります。料金表の「ファイルサイズ上限100GB」は全プラン共通の仕様値ですが、フリープランの契約容量は2GBなので、実際に置けるサイズは空き容量にも縛られます。別途、100GB・機能制限なしの14日間無料トライアルもあります(人数は料金ページが「10名」、申込フローのページが「11名(スーパー管理者含む)」と分かれています)。
Q. セキュアSAMBAに最低利用期間はありますか?
あります。公式FAQは「請求開始月(課金開始月)から12ヶ月」と回答しており、契約約款 第18条も課金開始日から1年間と定めています。期間中に解約した場合は、課金開始日から最低利用期間の終了日までの料金合計から既払い額を引いた残額が解約違約金として請求されます。公式は「短期利用の場合はご相談ください」とも案内しています。
Q. セキュアSAMBAにウイルスチェック機能はありますか?
オプションとして提供されています。標準搭載ではありません。公式FAQも「ウイルスチェックはオプションで提供可能です」と回答しています。申し込むとアップロードされる全ファイルが対象となり、検知した場合はログにも記録されます。ただし公式は、すべてのウイルスの発見・駆除を保証するものではないこと、PCそのもののウイルス対策ではないことを明記しています。
Q. セキュアSAMBAはMacやスマートフォンでも使えますか?
公式スペックページはサポート対応OSを「Windows11」と記載し、それ以外のOSはサポート対応していないとしています。一方で同じページの対応ブラウザ一覧にはMac(Safari/Chrome/Firefoxの最新版)が挙げられており、スマートデバイスはiOS最新版とAndroid 9以降が対象です。記載が一段階ずれているため、Macでの利用を前提にするなら無料トライアルで実機確認することをおすすめします。
Q. セキュアSAMBAで障害が起きているか確認する方法は?
ヘルプサイト(help.securesamba.com)の「メンテナンス・障害・その他」に、障害の発生と復旧が日付つきで公開されています。報告や対応依頼は「障害の報告・対応依頼」フォームから行い、入力項目に自社の管理画面URLが含まれます。公式はセキュリティ仕様の一項目として、インシデント発生から48時間以内を目標に管理者へ連絡すると掲げていますが、これは日々の動作不良の復旧時間を約束するものではありません。なお契約約款は、応答速度が遅いことは「利用ができない状態」に該当しないと定めています。
Q. 解約するとアップロードしたファイルはどうなりますか?
契約約款 第39条により、同社は契約終了後のデータについて返還や保管の義務を負わず、通知なく削除できると定められています。登録したファイルとユーザー情報は、契約終了後に同社の定めた期間を経過すると復旧不可能な状態まで完全削除(物理削除)されます。乗り換える場合は、解約手続きの前に必要なデータを自分でダウンロードしておいてください。
Q. セキュアSAMBAの運営会社はどこですか?
株式会社kubellストレージです。2021年7月1日設立、代表取締役社長は中哲成氏、主要株主は東証グロース上場の株式会社kubell(ビジネスチャット「Chatwork」の運営会社)です。事業内容はクラウドストレージ事業の開発運営で、届出電気通信事業者として登録されています。
まとめ
セキュアSAMBAは、社内のファイルサーバーやNASをクラウドへ移すための法人向けストレージ です。ユーザー数無制限という料金体系、エクスプローラーからそのまま編集できる操作性、登録簿で確認できるISO/IEC 27001・27017の認証、そして有料プランで追加料金なしに使えるランサムウェア自動検知が主な強みです。8,000社以上という導入実績も、中小企業から見れば安心材料になるでしょう。
一方で、契約は最低1年 で、途中解約すると残り期間分の違約金が発生します。ウイルスチェックはオプション、フリープランは2GBまで。公式サイト内の記載に細かな不一致もあるので、稟議を通す前に営業担当へ直接確認しておくのが安全です。
ログインで困っている方は、もう一度整理すると——入口は契約ごとの https://●●●●●●.securesamba.com、URLとIDはアカウント発行メールの中、パスワードは電話では教えてもらえない 、の3点です。表示されるメッセージごとの確認先はこの記事の表にまとめました。
そして「常設のストレージまでは要らない。ただ、大きなファイルを安全に送りたいだけ」という方には、当社のような転送特化のサービスのほうが素直です。登録不要・1ファイル333GB・暗号化とパスワード保護つきで、その場から試せます。用途が違うだけで、優劣ではありません。ご自身の使い方に近いほうを選んでください。