最終更新日: 2026年8月14日
結論から言うと、楽天ドライブは「保存」に強く「渡しっぱなし」に弱いサービスです。無料でも最大10GBのクラウド保存と1回10GBの送信ができますが、無料プランで共有したリンクは48時間で切れます。相手がリンク作成から48時間以内に受け取れる前提でないと使えません。逆に楽天モバイル(楽天最強プラン)を契約しているなら、50GBのストレージが無料で付くため、条件次第でかなり得なサービスです。
この記事は大容量ファイル転送サービス「ギガワタス(giga-watasu.jp)」の運営ブログです。同じ領域のサービスとして、公式サイトで確認できた事実と、確認できなかったことを分けて書いています。
この記事の数値は、2026年8月14日に楽天ドライブの公式サイト(日本語トップ・PRO料金ページ・法人向けページ・楽天モバイル特典ページ・特定商取引法に基づく表示)を直接開いて確認したものです。
楽天ドライブとは|販売は楽天モバイル、提供はRakuten Symphony Korea
楽天ドライブ(Rakuten Drive)は、ファイルをクラウドに保存しつつ、共有リンクで相手に送れるサービスです。公式サイトでは保存機能を「Rakuten Drive Cloud」、転送機能を「Rakuten Drive Transfer」と呼び分けています。
運営体制は少し入り組んでいます。特定商取引法に基づく表示では販売者が楽天モバイル株式会社(東京都世田谷区玉川1-14-1 楽天クリムゾンハウス)と記載されています。一方で、楽天モバイル特典ページの注記には「Rakuten Drive is a storage service provided by Rakuten Symphony Korea, Inc.」とあり、ストレージサービスそのものの提供元はRakuten Symphony Korea, Inc.と書かれています。日本で売っているのは楽天モバイル、サービスを提供しているのは楽天グループの韓国法人、という構図です。
セキュリティについて公式が書いていること
法人向けページには「すべてのデータは日本に拠点を置く楽天ドライブのサーバーインフラに安全に保管されています」「楽天ドライブはISO 27001および27017認証を取得しており、国際基準に従ってデータを厳格に管理・保護しています」と記載されています。ISO/IEC 27017は、クラウドサービス向けの情報セキュリティ管理策をまとめた国際規格(ISO/IEC 27001に上乗せして使うもの)です。
ただし、この「楽天ドライブは取得しており」という書き方では、認証を受けた法人名(楽天モバイル株式会社なのか、Rakuten Symphony Korea, Inc.なのか)と、その認証の適用範囲までは、確認したページからは特定できませんでした。認証は組織と適用範囲を指定して取得するものなので、厳密に確認したい場合は認証登録番号や認証書の開示を問い合わせる必要があります。
また、保存したファイル自体の暗号化方式(AES-256など)についての記載は、確認した範囲の公式ページには見当たりませんでした。プライバシーマークについても記載を確認できていません。「取得していない」という意味ではなく、公開されているページからは確認できなかった、ということです。
楽天ドライブは無料でどこまで使える?
無料プランで使える範囲は、公式の料金ページに明記されています。
| 項目 | 無料プラン |
|---|---|
| クラウドストレージ | 最大10GB(アプリ内のチャレンジ達成で合計10GB) |
| 1リンクあたりの送信容量 | 最大10GB |
| 共有リンクの有効期限 | 48時間 |
| ファイルのバージョン管理 | 現在のバージョンのみ |
| Chrome拡張機能 | 制限あり(最大3回) |
| 会員登録(送る側) | 必要(アカウント作成が前提) |
| 料金 | 0円 |
出典: 楽天ドライブ 料金プラン(PRO)(2026年8月14日確認)
1回に10GBまで送れるのは、無料のサービスとしては十分な容量です。動画1本や写真フォルダをまとめて渡す用途なら足ります。
なお、この10GBには条件が付いています。楽天モバイル特典ページの注記には「Users can get a total of 10 GB of free storage after completing challenges in Rakuten Drive」とあり、アプリ内のチャレンジを達成して合計10GBになる、という書き方です。登録直後から無条件で10GBある、とは読み切れないため、本記事では「最大10GB」として扱っています。実際の付与条件はアプリ内の表示でご確認ください。
無料の共有リンクは48時間で切れる|ここが一番の分かれ目
楽天ドライブを「ファイルを送る道具」として見たとき、いちばん引っかかるのがここです。
無料プランの共有リンク(MyLink)の有効期限は48時間です。起点は暦日ではなくリンクを作成した時刻なので、金曜の18時に共有したリンクは日曜の18時に切れます。期限を過ぎると、同じリンクでは受け取れません。PROにすると「カスタマイズ可能(最大30日)」に変わります。
他社と並べると、この48時間がどれくらい短いかが分かります。
| サービス | 無料での保存期間 | 会員登録 |
|---|---|---|
| 楽天ドライブ | 48時間 | 必要 |
| ギガファイル便 | 最長100日 | 不要 |
| ギガワタス | 最長111日 | 不要 |
ギガファイル便の保存期間の考え方は「ギガファイル便の保存期間は何日?」で、会員登録なしで使えるサービスは「登録不要のファイル転送おすすめ7選」でそれぞれ整理しています。
48時間で困るのはこんなとき
金曜の夕方に共有すると、相手が月曜に出社したときにはすでに期限切れです。相手が長期出張中、相手がメールを毎日見ない、相手のPCの容量が足りずダウンロードを後回しにした——ファイル転送のトラブルで実際に多いのは、この「受け取る側の都合で遅れる」パターンです。48時間という設定は、送り手が相手のスケジュールを把握している場合にしか使えません。
逆に、期限の短さを安全側に働く要素と見ることもできます。これは編集部の評価ですが、リンクが放置され続けないぶん、長期間有効なURLよりは露出の窓が狭くなります。ただし48時間はURLが漏れた場合には十分に長い時間でもあるため、期限が短いこと自体を安全の根拠にはできません。「短期間で確実に渡し切る」使い方に向いている、という程度に捉えるのが妥当です。
楽天ドライブPROの料金は月1,200円|無料と何が変わるか
有料のPROプランは月額1,200円です。年払いにすると13,464円(公式表記で15%OFF)になります。
| 項目 | 無料 | PRO |
|---|---|---|
| 月額 | 0円 | 1,200円(年払いは13,464円) |
| クラウドストレージ | 最大10GB | 1TB |
| 1リンクあたりの送信容量 | 10GB | 50GB |
| リンクの有効期限 | 48時間 | カスタマイズ可能(最大30日) |
| Gmailへの大容量ファイル添付 | × | ○ |
| ログインデバイス管理 | × | ○ |
| ファイルのバージョン | 現在のバージョンのみ | 無制限 |
| Chrome拡張機能 | 最大3回 | 無制限 |
出典: 楽天ドライブ 料金プラン(2026年8月14日確認)
正直に言うと、1TBで月1,200円という価格は、クラウドストレージとして見ると競争力があります。加えてブラウザ上でMicrosoft Officeのファイルを編集でき、1リンク50GB・最大30日で送れるので、保存と受け渡しを1つにまとめたい人には合理的な選択肢です。ファイルを「保管したい」のか「渡したい」のかで評価が変わるサービスだと言えます。
楽天モバイル契約者は50GB無料|適用条件を確認する
楽天ドライブがいちばん得になるのは、楽天モバイルの「楽天最強プラン」を契約している場合です。ストレージが50GBに増量され、料金は無料になります。
公式の特典ページに書かれている条件は次のとおりです。
- 対象は楽天最強プラン、または楽天最強プラン(データタイプ)の契約者
- PROプランの利用者は対象外。チームプランの利用者も対象外
- 楽天ドライブへのログインに使う楽天IDが、楽天モバイル契約の楽天IDと同じである必要がある
- 契約確認に約24時間かかる場合がある
- 14歳以上であること
- Apple Watchファミリー共有、楽天最強プランビジネス、Rakuten Turboの利用者は対象外
さらに、最強プラン契約者向けには割安な上位プランも用意されています。
| 容量 | 月額 |
|---|---|
| 50GB | 0円 |
| 100GB | 220円 |
| 200GB | 374円 |
| 無制限 | 1,100円 |
公式には、これらの有料プランを30日間無料で試せるとも記載されています。100GBで月220円は、写真や動画のバックアップ先としてかなり安い部類です。
事前に確認したい点
この特典は楽天IDの一致が条件です。楽天モバイルの契約に使った楽天IDと違うIDで楽天ドライブにログインしていると適用されません。公式にも、楽天IDに紐づくメールアドレスを楽天モバイル契約時と違うものに変更するとアクセスできなくなる、という趣旨の注意書きがあります。




