最終更新日: 2026年6月11日
結論から言うと、ギガファイル便は「危険なサービス」ではありません。ただし、セキュリティ機能には明確な限界があります。
何を送るかによってリスクが変わります。友人に動画を送るなら問題ありません。しかし仕事の機密ファイルを送るなら、ギガファイル便のセキュリティ機能では不十分な場面があります。
この記事では、ファイル転送サービスの運営者の立場から、ギガファイル便のセキュリティ機能を正確に整理し、リスクと対策を解説します。
この記事はギガワタス(giga-watasu.jp)の運営ブログです。競合サービスであるギガファイル便について、事実に基づいて解説しています。
なお、「ウイルスが仕込まれていないか」というウイルス面の不安については「ギガファイル便にウイルスは仕込まれる?安全な使い方5つ」で詳しく解説しています。本記事では「危険と言われる理由」と「何を送ってよいか」の判断に絞って解説します。
ギガファイル便のセキュリティ機能を正確に整理する
まず、ギガファイル便に「ある機能」と「ない機能」を正確に整理します。ネット上には不正確な情報も多いため、公式サイトの情報をもとにまとめました。

ギガファイル便のセキュリティ機能一覧(2026年6月時点)
| セキュリティ項目 |
対応状況 |
補足 |
| 通信の暗号化(SSL/TLS) |
○ 対応 |
ブラウザとサーバー間の通信は暗号化されている |
| ファイル自体の暗号化(AES-256等) |
× 公式明記なし |
保存時にファイル自体を暗号化しているという公式記載が確認できない |
| パスワード保護 |
○ 対応 |
4桁の半角英数字パスワードを設定可能(公式FAQ) |
| ダウンロード回数制限 |
× 非対応 |
URLを知っていれば何度でもダウンロード可能 |
| ウイルスチェック |
○ 対応 |
アップロード時にウイルスチェックを実施 |
| プライバシーマーク |
× 未取得 |
個人情報保護の第三者認証なし |
| IPアドレス制限 |
× 非対応 |
アクセス元を制限できない |
| 送信ログ・監査証跡 |
× 非対応 |
DL通知あり・会員はマイページで履歴確認可。ただし「誰が」DLしたかは特定不可 |
SSL/TLS(通信の暗号化)とは、ブラウザとサーバーの間でデータが盗み見されないようにする技術です。銀行のオンラインバンキングやECサイトでも使われている標準的なセキュリティです。
ギガファイル便はこのSSL/TLSに対応しており、パスワード保護とウイルスチェックも備えています。「最低限のセキュリティ」はあると言えます。
ただし、ファイルそのものの暗号化(AES-256等)については公式の記載がありません。これが「ギガファイル便は危険」と言われる主な理由です。次のセクションで詳しく説明します。(参考: ギガファイル便公式FAQ — セキュリティ対策について)
ギガファイル便の3つのセキュリティリスク
ギガファイル便の「ない機能」から生まれる具体的なリスクは3つあります。

ファイル送信後に起きうる3つのリスク
- リスク①: URLが第三者に流出 — DL回数制限がないため誰でも何度でもDL可能
- リスク②: 保存時暗号化の明記なし — ファイル自体の暗号化は公式に確認できない
- リスク③: 漏洩に気づけない — 送信ログ・DL履歴が確認できない
個人利用なら対策で十分 | 仕事の機密ファイルには不十分
リスク① URLが流出すると誰でもダウンロードできる
ギガファイル便はダウンロード回数制限に対応していません。URLを知っていれば、誰でも、何度でもファイルをダウンロードできます。
たとえば、受信者がダウンロードURLをメールで転送したり、SNSやチャットに貼り付けたりすると、意図しない第三者にファイルが渡ります。パスワードを設定していても、パスワードごと共有されたら防ぎようがありません。
リスク② ファイル自体の暗号化が公式に確認できない
ギガファイル便が公式に明示している暗号化はSSL/TLS(通信の暗号化)です。通信経路は守られますが、サーバーに保存されたファイル自体を暗号化しているという公式記載は確認できません。
AES-256(広く使われている強力な暗号化方式)でファイル自体を暗号化しているサービスと比べると、万が一サーバーに不正アクセスがあった場合のリスクが異なります。
リスク③ 送信ログがなく、漏洩に気づけない
匿名で使うギガファイル便には送信ログや監査証跡がありません。ダウンロード完了をメールで知らせる通知機能があり、会員登録すればマイページでアップロード・ダウンロード履歴も確認できます(公式FAQ)。しかし「誰が」ダウンロードしたかを特定できる監査証跡は、会員でも確認できません。
企業のコンプライアンス部門やISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)の観点では、この「追跡できない」点が最大の問題です。情報漏洩が起きても、経路を特定できません。
ギガファイル便を安全に使う5つの対策
上記のリスクを理解したうえで、ギガファイル便を安全に使うための対策です。個人利用であれば、この5つを守れば十分です。
① パスワードを必ず設定する
ギガファイル便はアップロード時に4桁の半角英数字パスワードを設定できます。面倒でも必ず設定してください。設定しないと、URLだけでダウンロードできてしまいます。
② パスワードはダウンロードURLと別の経路で伝える
URLとパスワードを同じメールに書くと、メールが漏洩した時点で両方バレます。URLはメールで、パスワードはLINEやSMSなど別の手段で送りましょう。これはPPAP(パスワード付きZIP)の時代から変わらない鉄則です。
③ 保存期間をできるだけ短く設定する
ギガファイル便は3日〜100日の保存期間を選べます。相手がダウンロードするまでの最短期間に設定してください。保存期間が長いほど、URLが流出するリスクが上がります。
④ 機密性の高いファイルは送らない
正直に言うと、顧客の個人情報・契約書・財務データなどの機密ファイルは、ギガファイル便で送るべきではありません。これはギガファイル便が悪いのではなく、無料サービスにそのレベルのセキュリティを求めるのが間違いです。
⑤ ファイル名に個人情報を入れない
「田中太郎_見積書.pdf」のようなファイル名は避けてください。URLが流出した場合、ダウンロード前にファイル名が見えます。「見積書_20260325.pdf」のように、個人が特定できない名前にしましょう。
セキュリティ重視なら — ギガファイル便とギガワタスの比較
「ギガファイル便では不安」という人のために、333GBまで送れるファイル転送サービス「ギガワタス」と比較します。
プライバシーマークを取得している事業者として言うと、ファイル転送で一番怖いのは「送った後にどうなるか分からない」ことです。ダウンロード回数制限や送信ログがあるかどうかで、リスクは大きく変わります。
ギガファイル便 vs ギガワタス セキュリティ比較(2026年6月時点)
| 比較項目 |
ギガファイル便 |
ギガワタス(ゲスト) |
ギガワタス(無料会員) |
| 月額料金 |
無料(広告非表示プラン198円〜) |
無料 |
無料 |
| 最大容量 |
300GB |
333GB |
333GB |
| 暗号化 |
SSL/TLS(通信のみ) |
AES-256 + SSL |
AES-256 + SSL |
| パスワード保護 |
○(半角英数字4桁) |
○ |
○ |
| ダウンロード回数制限 |
× |
○ |
○ |
| ウイルススキャン |
○ |
○ |
○ |
| プライバシーマーク |
× |
○ |
○ |
| IPアドレス制限 |
× |
× |
○ |
| 保存期間 |
3〜100日 |
3〜111日 |
3〜111日 |
| 広告 |
多い |
かなり少ない |
あり(少ない) |
下の画像はギガワタスのアップロード画面です。パスワード保護とダウンロード回数制限を、無料プランでも設定できます。ギガファイル便にはないダウンロード回数制限があるため、「2回だけダウンロード可能」のように指定すれば、URLが流出しても被害を最小限に抑えられます。

ギガワタスの強み:
- AES-256暗号化でファイル自体を暗号化(広く使われている強力な方式)
- ダウンロード回数制限で「送った後」のリスクを管理できる
- プライバシーマーク取得(個人情報保護の第三者認証)
- 無料会員登録だけでウイルススキャン・IPアドレス制限・DL履歴・DL通知など全機能が使える
ギガワタスのセキュリティ機能の詳細は「ギガワタスのセキュリティを運営者が解説」をご覧ください。
ギガワタスの弱み(正直に書きます):
- 知名度はギガファイル便に大きく劣る。受け取る側が「知らないサービスだ」と不安になる可能性がある
- ゲスト・無料会員には広告が表示される
こんな人にはギガファイル便の方がおすすめです:
- 個人利用で、セキュリティよりも保存期間の長さを重視する人
- 完全無料で使いたい人(ギガワタスの無料プランでも十分だが、知名度を重視する場合)
よくある質問
Q. ギガファイル便でウイルスに感染することはある?
ギガファイル便にはウイルスチェック機能があるため、アップロード時にウイルスが検出されたファイルは削除されます。ただし、すべてのウイルスを100%検出できるわけではありません。受信したファイルは自分のPCのウイルス対策ソフトでもスキャンすることをおすすめします。広告経由の偽警告など、ウイルスの危険性は「ギガファイル便にウイルスの危険はある?」で詳しく検証しています。
Q. ギガファイル便のパスワードは4桁で安全?
ギガファイル便のパスワードは4桁の半角英数字です(公式FAQ)。組み合わせは約168万通り(36の4乗・英字の大小を区別しない場合)で、英字と数字を混ぜれば数字だけより強くなりますが、4桁が上限のため強固とは言えません。設定方法のコツは「ギガファイル便のパスワード設定方法」で解説しています。より強固なセキュリティが必要なら、長い英数記号パスワードを設定できるサービスを選んでください。
Q. ギガファイル便は仕事で使っても大丈夫?
社内の簡単な資料のやり取りなら、パスワード設定+保存期間短縮で使えます。ただし、顧客の個人情報や契約書など機密性の高いファイルには向きません。企業のコンプライアンス規定で、プライバシーマーク取得サービスの利用が求められる場合は、ギガワタスやデータ便など対応サービスを選んでください。
Q. ギガファイル便で送ったファイルが消えることはある?
設定した保存期間を過ぎると自動的に削除されます。また、アップロード時に発行される「削除キー」を使えば、保存期間前でも手動で削除できます。削除キーは必ず控えておいてください。
Q. SSL/TLSとAES-256の違いは?
SSL/TLSは「通信経路」の暗号化です。データが移動中に盗み見されないようにします。一方、AES-256は「ファイル自体」の暗号化です。サーバーに保存されている状態でもファイルが暗号化されています。例えるなら、SSL/TLSは「封筒に入れて郵送する」こと、AES-256は「手紙の文面自体を暗号にする」ことです。
Q. ギガファイル便以外に無料で大容量ファイルを送れるサービスは?
ギガワタス(333GB)、firestorage(300GiB)、ACdata(250GB)などがあります。セキュリティや保存期間が異なるため、用途に合わせて選んでください。詳しくは「無料ファイル転送サービス14社を徹底比較」で解説しています。
Q. ギガファイル便で誰がダウンロードしたか確認できる?
「誰が」までは確認できません。ダウンロード完了のメール通知機能があり、会員登録すればマイページでアップロード・ダウンロード履歴を確認できます(公式FAQ)。ただし、ダウンロードした相手の名前やIPアドレスなど、人物を特定できる記録は確認できません。受信者を特定したい業務用途では、詳細なダウンロード履歴機能のあるサービスを選んでください。
Q. GigaFile FLY(ギガファイル フライ)は危険?
GigaFile FLYは、ギガファイル便と同じ株式会社ギガファイルが運営する公式の画像展開サービスです。アップロードしたZIPをダウンロードせずに、ブラウザ上でフォトアルバムとして閲覧できます。怪しい外部サービスではありません。ただしリスクの構造は本体と同じで、URLを知った第三者が閲覧できる可能性があるため、共有範囲の管理とパスワード設定は本体同様に必要です。
Q. ギガファイル便のURLが流出したらどうなる?
パスワードを設定していなければ、URLを知っている全員がファイルをダウンロードできます。パスワードを設定していても、ダウンロード回数制限がないため、何度でもダウンロードされます。流出に気づいたら、削除キーを使ってファイルを即座に削除してください。
関連記事
まとめ
ギガファイル便は危険なサービスではありません。SSL/TLS、パスワード保護、ウイルスチェックという基本的なセキュリティは備えています。
ギガファイル便以外の選択肢を網羅的に見たい方はファイル転送サービス15選の総合比較もご覧ください。
ただし、以下の機能はないか、公式に確認できません。
- ファイル自体の暗号化(AES-256等)— 公式記載なし
- ダウンロード回数制限
- 送信ログ・監査証跡
- プライバシーマーク等のセキュリティ認証
個人利用なら、パスワード設定+保存期間短縮+別経路でパスワード共有の3点を守れば、ギガファイル便で問題ありません。
仕事で機密ファイルを扱う場合や、企業のコンプライアンス規定でセキュリティ認証が必要な場合は、AES-256暗号化とプライバシーマークを取得しているサービスを選んでください。ギガワタスなら、無料会員で333GBまで送れて、AES-256暗号化・ウイルススキャン・IP制限・ダウンロード回数制限など全機能が使えます。
他の無料ファイル転送サービスも含めて比較したい方は「無料ファイル転送サービス14社を徹底比較」も参考にしてください。
この記事のデータは2026年6月11日時点のものです。ファイル転送サービスの仕様は頻繁に変わるため、利用前に公式サイトで最新情報を確認してください。