最終更新日: 2026年8月29日
Kozutumiは、株式会社ハートビーツが提供する法人向けのファイル転送サービスです。 いちばんの特徴は「脱PPAP」に振り切っていることで、パスワード付きZIPやパスワード付きPDFは、そもそも送信できない仕様 になっています。送信時に必ずウイルススキャンが走るため、中身を開けないファイルを受け付けない、という設計です。
検討する前に押さえておくべき数字を2つ先に書きます。1つは、無料プランの上限が「月間の総送信量100MB」だということ。 1ファイル100MBではなく、1か月に送れる合計が100MBです。もう1つは、1ファイルの上限が全プラン共通で2GBだということ です。1ファイルが2GBを超える動画や図面は、そのままでは送れません。逆に、書類中心で送信履歴を長く残したい会社には、10年分のログとサイバーリスク保険という組み合わせがあります(当社が確認した国内サービスの範囲では、この2つを併せ持つ例は他に見当たりませんでした)。
この記事はギガワタス(giga-watasu.jp) の運営ブログです。当社もファイル転送サービスを提供しているため、Kozutumiは競合にあたります。そのうえで先に書いておくと、当社が持っていないものが、Kozutumiには3つあります。 ①ISMS(ISO/IEC 27001)・ISMSクラウドセキュリティ(ISO/IEC 27017)・プライバシーマークの3つを取得していること(当社が持っているのはプライバシーマークのみで、ISO/IEC 27001・27017・27701は未取得です)、②送受信履歴とログの保管が有料プランで10年あること(当社 for Biz の監査ログはCSVで1年です)、③スタータープラン以上に東京海上日動のサイバーリスク保険が自動付帯すること(当社に保険の付帯はありません)。本文の料金・仕様はすべて2026年8月29日に公式サイト・ヘルプセンター・利用規約・公的認証登録簿で確認したものです。
Kozutumiとは?パスワード付きZIPを「送れない」ことで脱PPAPを徹底している
Kozutumiを運営する株式会社ハートビーツは、2005年からサーバの運用管理(MSP)を本業にしてきた会社です。その運用ノウハウを土台に、2022年2月に一部ユーザーで利用を開始し、同年7月にパブリックβ、2022年11月に正式リリース されました。公式ヘルプセンターのお知らせによれば、利用企業数は3,000社を突破 しています。
Kozutumi の公式トップページ(2026年9月4日に当ブログで取得)。「まだPPAPですか?パスワード別送の手間も、ラクラク導入・低コストで解決!」とPPAPの代替として訴求している。
Kozutumiの基本スペック(2026年8月29日時点の公式記載)
項目
内容
提供元
株式会社ハートビーツ(東京都新宿区新宿1-28-11 小杉ビル5F/電話 03-6387-3010/受付 9:00-17:00・土日祝除く)
正式リリース
2022年11月(2022年2月に一部ユーザー、同年7月にパブリックβ)
1ファイルの上限
2GB(全プラン共通)
月間の送信量上限
無料100MB/パーソナル3GB/スターター20GB/スタンダード100GB/エンタープライズは応相談
登録の要否
送信側はアカウント必須。受信側は公式FAQが「アカウント作成」か「ゲストとして一時的なダウンロードURLをリクエスト」のいずれかと説明。別のお知らせには「アカウント作成など不要」との記載もあり、公式内で説明が一致していない
送れないファイル
パスワード付きZIP・PDF・7zip・RARなど、パスワードが掛かったファイル全般(ウイルススキャンができないため)
主な機能
送信時のウイルススキャン、送信中止(相手のダウンロード前)、管理者による強制送信中止、ダウンロード状況の可視化、監査BOX、送信承認、タイムスタンプ、ダウンロードリンク発行
ログイン方法
メールアドレスのほか、GoogleアカウントとMicrosoft 365アカウントに対応。Microsoft Teamsアプリからも利用可
第三者認証
ISMS(ISO/IEC 27001)ICMS-SR0611/ISMSクラウドセキュリティ(ISO/IEC 27017)Cloud-SR0611/プライバシーマーク 17000063(枝番10)※いずれも公的登録簿で照合済み
データの保管場所
日本国内のデータセンター。基盤は Microsoft Azure(ISO/IEC 27017 の登録範囲に明記)
出典: Kozutumi公式 /Kozutumiヘルプセンター /ISMS認証取得組織検索 。2026年8月29日確認。
「パスワード付きZIPが送れない」というのは、一見すると不便な制約です。ただしKozutumiはこれを意図的な設計として説明しています。公式ヘルプは「パスワード付きファイルの場合、ウイルススキャンをすることができないため、Kozutumiではこの方法を選択しております」と書いています。PPAPをやめるために、PPAPの材料そのものを受け付けない という割り切りです。PPAPとは|意味・語源・なぜ日本だけ広まったか で書いたとおり、パスワード付きZIPはウイルス検査をすり抜ける通り道になってきたので、この判断自体は理にかなっています。
送信の流れは、サイドバーの「新規作成」からメールアドレス・タイトル・本文を入力し、ファイルを追加して「送信」を押すとウイルススキャンが実行され、完了すると送信完了になる 、という順序です。メールで送るほかに「リンク作成」からダウンロード用URLを発行し、チャットなど任意の手段で渡すこともできます。
Kozutumiからメールが届いた|受け取りにアカウントは要るのか
取引先からKozutumi経由でファイルが届き、[email protected] という差出人を見て「これは何のメールか」「開いて大丈夫か」と検索してたどり着く方が一定数います。結論から書くと、Kozutumiは実在する国内のファイル転送サービスで、株式会社ハートビーツが運営しています 。ただし、どんなサービスを名乗るメールでも、心当たりのない送信者からのものはリンクを開かず、送信者本人に別経路で確認してください。
受け取りにアカウントが必要かどうかについては、公式サイト内で説明が食い違っています 。ヘルプセンターのお知らせは「受け取り手もアカウントの作成など不要で、安全にファイルをやり取りできる」と書いていますが、公式トップページのFAQは「最初の受け取り時にアカウント作成を行うか、ゲストとして一時的に有効なダウンロード用URLをリクエストしていただくことで、送信先の方にも無料でファイルを受け取っていただけます」と説明しています。
受け取り側が実際にやること
後者の説明のほうが具体的なので、「アカウントを作る」か「ゲストとして一時URLをリクエストする」かのどちらかは必要 と考えておくのが安全です。どちらの経路でも受信側の料金は無料です。ここは公式の書き方が割れている箇所なので、取引先に案内する前に一度自社で受け取りを試しておくことをおすすめします。
ダウンロードの期限は全プラン共通で、初回ダウンロード期限が30日、再ダウンロード期限が24時間、再ダウンロード回数が3回まで です。「一度ダウンロードしたが保存先を間違えた」という場面では、24時間以内・3回までならやり直せます。この期限を過ぎると送信者に再送を依頼することになります。
Kozutumiの料金|無料プランは「月100MB」・990円からの実際
Kozutumiの料金は5段階です。公式サイトに「※価格はすべて税込価格です」と明記されています。
Kozutumiの料金プラン比較(2026年8月29日時点・税込)
プラン
月額
利用人数
月間送信量
サイバー保険
無料プラン
0円
5名
100MB
×(なし)
パーソナル
990円
1名
3GB
×(なし)
スターター
6,600円
80名
20GB
〇(自動付帯)
スタンダード
26,400円
400名
100GB
〇(自動付帯)
エンタープライズ
要相談
無制限
応相談
応相談
1ファイルの上限(2GB)、初回ダウンロード期限(30日)、再ダウンロード期限(24時間)、再ダウンロード回数(3回)、タイムスタンプによる内容証明は全プラン共通。1回あたりの宛先上限は無料プランのみ10件、他は100件。送受信履歴の表示期間とログ保管期間は無料プランが3ヶ月、有料プランは10年。出典: Kozutumi公式 料金 。2026年8月29日確認。
ここで注意したいのが「月間ファイル送信量上限」という課金軸 です。多くのファイル転送サービスは「1回に送れる容量」で線を引きますが、Kozutumiは1か月に送れる合計量で区切っています。無料プランの100MBは、たとえば1枚5MBの写真なら20枚で使い切る量です。継続的にファイルを送る実務には容量が足りなくなりやすく、主に機能を確かめるための枠だと当社は見ています (公式が「試用枠」と位置づけているわけではありません)。
「990円から」というパーソナルプランにも、見落としやすい条件があります。利用人数が1名で、サイバーリスク保険は付きません。 公式は「セキュリティを意識している個人事業主のための必要最小限の機能」と説明しています。複数人で使うなら、次の選択肢はスタータープランの月6,600円(80名まで) です。80名まで定額なので、人数が多い会社ほど1人あたりは安くなります。
このほか、2026年2月に「アーカイブオプション for 監査」が追加されました。送受信した全ファイルを最大10年間保管 し、管理画面から検索・ダウンロードできるオプションで、価格は1万円〜 と案内されています(詳細は問い合わせ)。
契約まわりで先に知っておきたいこと
公式ヘルプと利用規約に書かれている条件のうち、判断に効くものを挙げます。①利用期間中の解約・返金には対応していません (支払い済みの期間終了までは有効)。②アップグレードは即時ですが、ダウングレードは支払い済み期間の終了後に適用されます。③組織のうち自分ひとりだけをアップグレードすることはできません 。組織単位での変更になります。④クレジットカードは全プランで使えますが、請求書払いは問い合わせが必要です。支払通貨は日本円のみ。⑤利用料金の支払いが遅れた場合、年14.6%の遅延損害金 が発生すると利用規約第6条に定められています。
Kozutumiの安全性|3つの認証を公的登録簿で照合した
Kozutumiの公式ヘルプは「ISO/IEC 27001」「ISO/IEC 27017」「プライバシーマーク」の3つを取得していると書いています。当社では公式の記載を鵜呑みにせず、国内の公的登録簿で1件ずつ照合しました。
株式会社ハートビーツに関する第三者認証の照合結果(2026年8月29日・当社実施)
登録簿
検索語
結果
ISMS(ISO/IEC 27001)
ハートビーツ
1件ヒット。認証登録番号 ICMS-SR0611 (株式会社ハートビーツ 本社)
ISMSクラウドセキュリティ(ISO/IEC 27017)
ハートビーツ/登録範囲「Kozutumi」
1件ヒット。認証登録番号 Cloud-SR0611 。登録範囲の検索でも「Kozutumi」でヒット
プライバシーマーク
ハートビーツ
1件ヒット。登録番号 17000063 (枝番10)、有効期間 2026年9月1日〜2028年8月31日
ISMS-PIMS(ISO/IEC 27701)
—
認証登録番号が不明で詳細ページを特定できず、照合できませんでした (0件という意味ではありません)。公式も3認証としか説明していません
対照として自社(株式会社グッドヒルシステムズ)およびポジティブ対照の別社で同じ検索を行い、いずれもヒットすることを確認済みです。出典: ISMS認証取得組織検索 /ISMSクラウドセキュリティ認証取得組織検索 /プライバシーマーク付与事業者検索 。
登録簿の詳細まで踏み込むと、3件とも登録範囲までたどれる内容でした。ISO/IEC 27001(ICMS-SR0611)の認証基準は最新の JIS Q 27001:2025(ISO/IEC 27001:2022+Amd 1:2024) で、登録範囲には MSP事業・開発事業に加えて「SaaS事業 ・ファイル転送クラウドサービスの提供、及びその開発・運用・保守 」が明記されています。初回登録日は2023年4月29日、有効期限は2029年4月28日、認証機関は国際マネジメントシステム認証機構株式会社です。
さらに踏み込んで評価できるのが ISO/IEC 27017(Cloud-SR0611)です。登録範囲にこう書かれています。「クラウドサービスプロバイダとして、重要ファイル転送プラットフォーム「Kozutumi」の提供 」「クラウドサービスカスタマとして、重要ファイル転送プラットフォーム「Kozutumi」の提供に関わるMicrosoft Azure の利用」。登録範囲にサービス名が名指しで書かれている 点は、実務上の意味が大きい部分です。登録範囲が会社名と業務分野までにとどまっている場合、「そのサービスが認証の対象に入っているか」を登録簿だけでは断定できません。Kozutumiはそこが特定できます。基盤がMicrosoft Azureであることも、公式サイトではなく登録簿の記載から分かりました。
技術面については、公式のクラウドセキュリティホワイトペーパー(第1版・2023年1月1日発行)に踏み込んだ記述があります。通信経路はTLSによる暗号化 、保存領域はFIPS 140-2準拠の暗号ストレージ 、ウイルスは都度の検査と定義ファイルの自動更新 。データの所在地は日本国内のデータセンター と明記されています。開発体制についても、テスト駆動開発・継続的インテグレーション・インフラのコード管理・外部セキュリティ専門家による脆弱性診断 を挙げています。
「タイムスタンプによる内容証明」は認定タイムスタンプではない
Kozutumiは料金表の全プランに「タイムスタンプによる内容証明」を〇として載せています。ただし公式ヘルプは自ら留保を付けていて、「現時点でKozutumiで活用するタイムスタンプは「認定タイムスタンプ」ではございません が、FIPS-140-2 Level 3認証を取得したHSMにより生成されています」と書いています。時刻認証業務認定事業者(TSA)が発行する認定タイムスタンプとは別物なので、認定タイムスタンプであることが要件になっている運用では、これをそのまま認定タイムスタンプとして扱うことはできません。 電子帳簿保存法に適合するかどうかは、対象書類・保存区分・訂正削除履歴の確保など保存方法全体で決まるため、税理士等の専門家か運営元に確認してください。公式が自分から書いている留保なので、隠しているわけではありません。
もう一点、利用規約の免責条項も見ておく価値があります。第16条第5項は、賠償額の累計上限を「損害が生じた時点の過去1か月間にユーザーが支払った対価の金額(税抜)まで」 と定めています。無料プランなら実質0円です。また第12条第4項で「ユーザー情報その他ユーザーに関する一切の情報についてバックアップを作成または保存する義務を負いません」としています。この形の免責はクラウドサービスでは珍しくありませんが、重要書類の唯一の保管先にはしない、という前提で使うべきです。
サイバーリスク保険が自動で付く|スターター以上・東京海上日動
Kozutumiが他社と明確に違うのが、サイバーリスク保険の自動付帯 です。当社が比較してきた国内のファイル転送サービスの中で、保険が標準で付くものは他に見当たりませんでした。
対象はスタータープラン(月6,600円)とスタンダードプラン(月26,400円) で、申込を完了した時点から、そのプランの利用期間中は自動で付帯されます。引受保険会社は東京海上日動火災保険株式会社 。補償対象は「情報漏えいまたはそのおそれ」で、個人情報・法人情報が第三者に知られた場合(知られたと判断できる合理的な理由がある場合を含む)が対象です。ただし被保険者が意図的に情報を第三者に知らせる行為は除かれます。
条件面も公式が明示しています。情報漏えいやそのおそれが公表等の措置により客観的に明らかにならない場合、あるいは結果としてサイバー攻撃が生じていない場合には、縮小支払割合90%が適用 されます。費用保険金の支払いは、所定の公表要件によって事故の発生が客観的に明らかになった場合に限られます。具体的な補償額は公式ヘルプに表形式(画像)で掲載されているため、金額は原典をご確認ください。 当社では画像から数値を転記していません。
正直に書いておくと、保険が付くことと、漏えいが起きないことは別です。保険は「起きたあとの費用負担」を軽くする仕組みであって、漏えいを防ぐ機能ではありません。それでも、社内で稟議を通すときに「万一の備えが契約に含まれている」と説明できるのは、実務上の価値があります。
Kozutumiで送れないファイルと、つまずきやすい上限
導入前に知っておくと、あとで困らない制約をまとめます。
Kozutumiでつまずきやすいポイントと対処(2026年8月29日時点)
つまずく場面
仕様
対処
パスワード付きZIPが送れない
ZIP・PDF・7zip・RARなど、パスワードが掛かったファイルは送信不可
社内の情報管理規程を確認したうえでパスワードを解除し、宛先をよく確かめて送る。ファイル自体へのパスワード保護が社内要件なら別の手段を選ぶ
2GBを超えるファイルが送れない
1ファイル2GBが全プラン共通の上限
分割するか、大容量に対応した別サービスを使う
月の途中で送れなくなる
月間の総送信量に上限がある(無料100MB/パーソナル3GB/スターター20GB/スタンダード100GB)
上位プランへ変更する。アップグレードは差額を支払えば即時適用
相手が再ダウンロードできない
初回ダウンロード期限30日、再ダウンロードは24時間以内かつ3回まで
期限を過ぎたら送信者が送り直す
消したファイルを戻したい
公式は「ユーザーからのバックアップデータの復元などに関するご要望には対応しておりません」と明記
手元にも原本を残す運用にする
動作がおかしい
推奨環境は Windows 10以上/macOS は最新の2世代前以上。ブラウザは Edge・Firefox・Chrome・Safari の最新版
推奨環境で試す。Microsoft Teamsアプリからも利用可
逆に、管理者向けの機能を挙げます。監査BOX では、管理者が組織配下の全送受信をタイトル・本文・ファイル名・送信者・受信者で検索できます。強制送信中止 は、一般ユーザーが送信中のファイルを管理者が止める機能です。送信承認 もあり、スタータープラン以上では承認者を特定のメンバーに限定する設定が使えます。送信の前後で止める手段が複数用意されている構成です。
Kozutumiが向いている会社・向かない会社
ここまでの事実を、選ぶ・選ばないの判断に落とします。
Kozutumiが向く場合・向かない場合
状況
判断
理由
取引先や監督官庁から脱PPAPを求められている
向く
パスワード付きファイルを受け付けない設計そのものが説明材料になる
送信履歴を数年単位で残す必要がある
向く
有料プランで履歴・ログとも10年。アーカイブオプションで全ファイルを最大10年保管できる
サービス単位の第三者認証を調達要件にしている
向く
ISO/IEC 27017の登録範囲にサービス名「Kozutumi」が明記されている数少ないサービス
万一の情報漏えいに保険で備えたい
向く
スターター以上に東京海上日動のサイバーリスク保険が自動付帯
1ファイルが2GBを超える動画・図面・写真データを送る
向かない
1ファイル2GBが上限。月間の総送信量にも上限がある
登録せずに今すぐ1本だけ送りたい
向かない
送信側はアカウント必須。無料プランも月100MBまで
ひとまず無料で実務を回したい
向かない
無料プランは月100MB・宛先10件までで、継続利用には容量が足りなくなりやすい
最後の3行に当てはまる方には、当社のギガワタスが選択肢になります。両者の違いを正直に並べます。
Kozutumiとギガワタスの違い(2026年8月29日時点)
比較項目
Kozutumi
ギガワタス
サービスの性格
脱PPAPと証跡管理に特化した法人向け転送
大容量ファイルの転送特化
1ファイルの上限
2GB(全プラン共通)
333GB
無料でできること
月100MBまで・5名まで(要登録)
登録不要でその場から送信可。送信回数の制限なし
ウイルススキャン
全プランで送信時に実行
登録不要のゲストでも動作(500MB以下が対象・動画と音声は対象外)
第三者認証
ISO/IEC 27001・27017・Pマークの3つ(登録簿で照合済み)
プライバシーマークのみ(27001・27017・27701は未取得)
送受信ログ・履歴の保管
有料プランで10年(無料プランは3ヶ月)
for Bizの監査ログをCSVで1年
サイバー保険
スターター以上に自動付帯(東京海上日動)
付帯なし
料金の考え方
人数上限つきの定額(パーソナル月990円・1名/スターター月6,600円・80名まで/スタンダード月26,400円・400名まで)
1人あたり月550円の人数課金(for Biz・1人から。初期費用0円・最低契約期間なし)
ファイル本体の長期保管
アーカイブオプション for 監査(別料金・月1万円〜)で最大10年
提供なし。保管サービスではなく最長111日で削除
料金はいずれも税込。2026年8月29日に両社の公式ページで確認。
整理すると、書類中心・人数が多い・証跡と認証が要件、ならKozutumi です。80名まで月6,600円という定額は、人数が多い会社ほど効きます。大きいファイルを少人数で送る、あるいは登録なしで今すぐ送りたい、ならギガワタス です。用途が違うので、比較項目ごとに優位な側が入れ替わります。同じ土俵で比べたい場合はセキュアなファイル転送サービス6選 や法人向けファイル共有サービスの選び方 もあわせてご覧ください。無料枠の条件だけを横並びで見たい方は無料で使えるファイル転送サービス比較 が参考になります。
Kozutumiのよくある質問
Kozutumiは無料で使えますか?
無料プランがあります。ただし月間の総送信量が100MBまで で、利用人数は5名、1回あたりの宛先は10件までです。送受信履歴とログの保管期間も3ヶ月に制限されます。1ファイル100MBではなく1か月の合計が100MBなので、実務で常用する枠というより機能を確かめる試用枠と考えるのが適切です。なお、ファイルを受け取るだけであれば無料で利用できます。
Kozutumiで何GBまで送れますか?
1ファイル2GBまでです。これは全プラン共通で、有料プランでも上限は変わりません。 プランによって変わるのは月間の総送信量で、無料プラン100MB、パーソナル3GB、スターター20GB、スタンダード100GB、エンタープライズは応相談となっています。2GBを超える動画や図面を1本で送る用途には向きません。
[email protected] からメールが届きましたが安全ですか?
Kozutumiは株式会社ハートビーツが運営する実在の国内ファイル転送サービスで、ドメイン kozutumi.com は同社の公式ドメインです。ただしサービスが実在することと、届いたメールが正規のものであることは別です。心当たりのない送信者からのメールはリンクを開かず、送信者本人に電話など別の経路で確認してください。 受け取り方については、公式トップページのFAQが「アカウントを作成する」か「ゲストとして一時的に有効なダウンロード用URLをリクエストする」のいずれかと説明しています。一方でヘルプセンターのお知らせには「受け取り手もアカウントの作成など不要」との記載もあり、公式内で説明が一致していません。どちらの経路でも受信側の料金は無料です。
KozutumiはISO27001やプライバシーマークを取得していますか?
2026年8月29日に当社が国内の公的登録簿を照合し、3件とも確認できました。ISMS(ISO/IEC 27001)は認証登録番号 ICMS-SR0611 (株式会社ハートビーツ 本社/認証基準 JIS Q 27001:2025/初回登録2023年4月29日/有効期限2029年4月28日/認証機関 国際マネジメントシステム認証機構株式会社)。登録範囲に「SaaS事業 ・ファイル転送クラウドサービスの提供、及びその開発・運用・保守」が明記されています。ISMSクラウドセキュリティ(ISO/IEC 27017)は Cloud-SR0611 で、登録範囲に「重要ファイル転送プラットフォーム『Kozutumi』の提供」とサービス名が名指しで書かれており、基盤として Microsoft Azure を利用することも記載されています。プライバシーマークは登録番号 17000063(枝番10) 、有効期間は2026年9月1日から2028年8月31日です。なお ISO/IEC 27701(ISMS-PIMS)については認証登録番号を特定できず照合できませんでした(0件という意味ではありません)。
Kozutumiのタイムスタンプは電子帳簿保存法に使えますか?
公式ヘルプが自ら「現時点でKozutumiで活用するタイムスタンプは『認定タイムスタンプ』ではございません」と明記しています。FIPS-140-2 Level 3認証を取得したHSMで生成されているという説明はありますが、時刻認証業務認定事業者(TSA)が発行する認定タイムスタンプとは別物です。認定タイムスタンプであることが要件になっている運用では、これをそのまま認定タイムスタンプとして扱うことはできません。 電子帳簿保存法に適合するかどうかは、対象書類・保存区分・訂正削除履歴の確保など保存方法全体で決まります。税理士等の専門家か運営元に確認してください。
Kozutumiでパスワード付きZIPは送れますか?
送れません。パスワード付きのZIP・PDF・7zip・RARなど、パスワードが掛かったファイル全般が送信できない仕様です。公式は「パスワード付きファイルの場合、ウイルススキャンをすることができないため」と理由を説明しています。Kozutumiは送信時にウイルススキャンを実行し、通信をTLSで、保存領域をFIPS 140-2準拠の暗号ストレージで保護しています。ファイル自体にパスワードを掛けない運用が前提 なので、社内の情報管理規程でファイル単位のパスワード保護が必須になっている場合は、規程側の確認が先に必要です。
Kozutumiの解約や返金はどうなりますか?
解約は「有料プランから無料プランへ変更する」操作で行います。ログイン後、アカウント名→組織管理→組織情報→プランの「プランを変更する」から無料プランを選択します。利用期間中の解約・返金には対応しておらず、支払い済みの請求期間の終了までは契約が有効です。 アカウント自体を削除する場合は、無料プランにしてから「アカウント設定」→「プロフィール」→「アカウントの削除」で行います。なお、組織のうち自分ひとりだけをアップグレード・ダウングレードすることはできません。
まとめ
Kozutumiは、株式会社ハートビーツが提供する脱PPAP特化のファイル転送サービスです。パスワード付きファイルを受け付けないという割り切った設計 で、送信時のウイルススキャン、送信中止、管理者による強制中止、監査BOX、送信承認といった、法人向けの管理機能を備えています。
安全性については、公式が掲げる3つの認証をすべて公的登録簿で照合できました。とくに ISO/IEC 27017 の登録範囲にサービス名「Kozutumi」が名指しで書かれている ため、そのサービスが認証の対象かどうかを登録簿だけで確認できます。第三者認証を調達要件にしている会社にとっては、適合を確認する際の出発点になります。必要な認証書の写しや適用範囲の証明は、提出先の要求に合わせて運営元へ確認してください。一方で、タイムスタンプが認定タイムスタンプではないこと、賠償上限が過去1か月の支払額までであることは、契約前に確認しておくべき点です。
料金面では、無料プランは月100MBまで、パーソナル990円は1名のみ、複数人で使うならスターター月6,600円(80名まで) という構造です。人数が多い会社ほど1人あたりのコストは下がります。
ただし1ファイル2GBという上限は全プラン共通 で、ここは上位プランでも変わりません。当ブログを運営しているギガワタスは、登録不要・無料で1ファイル333GBまで送れる ファイル転送サービスです。Kozutumiのような10年ログやサイバー保険は持っていませんが、「大きいファイルをいますぐ安全に渡したい」だけなら、まず無料で試してみてください。法人向けのギガワタス for Biz は1人あたり月550円(税込)・1人から契約でき、30日間はクレジットカード登録なしで試せます。