Get a File(ゲットアファイル)は、株式会社KDDIウェブコミュニケーションズが提供する法人向けレンタルサーバー「CPI」の付帯機能として用意されている、大容量ファイル転送の仕組みです。単体のサービスとしては販売されていないため、利用にはCPIの契約が必要です。「Get a File だけ申し込みたい」ということはできません。ただしCPIを契約すれば必ず使えるわけではなく、契約したサーバーの機種によって提供状況が変わります(後述します)。
検討する前に押さえておくべき点を3つ先に書きます。1つめは、1回に送れる容量が1GBまでだということ。大容量ファイル転送という名前ですが、上限は1GBです。2つめは、ログインIDが「CPIのコントロールパネルで作ったメールアドレス」だということ。Get a File専用の会員登録はありません。そして3つめが、いちばん重要です。CPIの現行プラン「ビジネス スタンダード」の仕様ページでは、Get a Fileの欄が「ー」(同ページの凡例で「非対応」)になっています。これから新規にCPIを契約してGet a Fileを使えるのかは、公式の表記だけでは確認できませんでした。詳しくは本文で、公式ページの記述を並べて検証します。
ここで入力するのは、Get a File専用のIDではありません。CPIのコントロールパネルで作成したメールアカウントのアドレスとパスワードです。「get a file ログインできない」で検索されている件数がそれなりにあるのは、この点が分かりにくいためだと考えられます。パスワードを忘れた場合も、Get a File側ではなくコントロールパネルから変更します。
なお、送信者がGet a Fileにログインして対象ファイルを削除すると、相手側では「ダウンロードしようとしたファイルが削除されており、ダウンロードができません。」というエラーになります。またメールアカウントを削除すると、そのアカウントで送ったファイルと送信履歴もまとめて削除されます。担当者の退職時にメールアカウントを整理すると、送付済みのファイルまで消える点は運用上の注意点です。
読み解くと、こういうことになります。Get a Fileは、旧世代のサーバー(hbw/hbv系)とSV-basicでは動く。しかし現行の主力プランで割り当てられるhcv1/hcv2系のサーバーでは「後日提供開始予定」のままで、仕様ページに至っては「非対応」と読める表記になっています。
これから契約する会社への注意
当社は実際にCPIを新規契約して検証したわけではないため、「新規契約では使えない」と断定はしません。ただし公式の仕様ページが「ー(非対応)」と表示している以上、Get a Fileを目的にCPIを契約するのは避けたほうが安全です。必要であれば、申し込み前にCPIへ「契約するとどのサーバー名になるか」「そのサーバーでGet a Fileは使えるか」を直接確認してください。すでにCPIを使っていて、サーバー名が hbw/hbv で始まっている会社であれば、追加の支払いなしで使える可能性が高い機能です。
Get a Fileの料金|機能自体に料金表示はなく、実質はCPIの契約費用
Get a File単体の料金は公式に記載がありません。CPIの契約に含まれる付帯機能なので、使える環境であれば追加費用はかからないと考えられます。「get a file 無料」で調べている方が知りたいのはおそらくここですが、正確に言えば「無料のサービス」ではなく「有料のレンタルサーバーに付いてくる機能」です。
そのため、実質的な費用はCPIの契約料金になります。
CPI「ビジネス スタンダード」の料金(2026年8月30日時点・税込)
契約期間
月額換算
初期費用
支払総額
12ヶ月契約
4,840円
無料
58,080円
6ヶ月契約
5,170円
22,000円
31,020円(初回のみ53,020円)
3ヶ月契約
5,500円
22,000円
16,500円(初回のみ38,500円)
契約期間分は一括払いです。ここで注意したいのは、この金額はGet a Fileの対価ではないということです。CPIの料金はウェブサーバー・メール・SLAなどを含む共用レンタルサーバー全体の費用で、Get a Fileはその中の一機能にすぎません。したがって金額どうしを単純に比べることはできませんが、ファイル転送だけが目的でCPIを新規契約するのは、最短の3ヶ月契約でも初回38,500円(税込)がかかるため現実的ではありません。逆に、すでにCPIでウェブサイトとメールを運用している会社にとっては、Get a Fileのために追加の支払いが発生する旨の記載は見当たりません。この差はとても大きく、Get a Fileの評価は「CPIを使っているかどうか」でほぼ決まります。
Get a Fileの安全性|認証を公的登録簿で4件照合した
Get a Fileのページには、暗号化方式やウイルススキャンについての記載を見つけられませんでした。CPIの仕様ページにある「ウイルスチェック」はメール機能に対するもので、Get a Fileでアップロードされたファイルがスキャンされるかどうかは、公式の記載からは確認できませんでした。「対応していない」と断定はできません。記載が見当たらない、というのが正確なところです。
提供元の第三者認証については、公式の記載を鵜呑みにせず、国内の公的登録簿を1件ずつ引きました。
株式会社KDDIウェブコミュニケーションズの認証照合結果(2026年8月30日)
登録簿
結果
ISMS(ISO/IEC 27001)
登録あり。認証登録番号 IS 589851/認証基準 JIS Q 27001:2023(ISO/IEC 27001:2022)/初回登録 2012年12月10日/有効期限 2027年12月9日/認証機関 BSIグループジャパン株式会社(ISR004)
評価としては次のようになります。ISO/IEC 27001の登録範囲に「ホスティングサービス」が明記されており、CPIのレンタルサーバー事業はこれに該当すると読めます。ただし登録範囲に「Get a File」というサービス名の記載はなく、サービス名で登録範囲を検索しても0件でした。つまり「会社としては情報セキュリティの第三者認証を持っており、その範囲にホスティングが入っている」までは言えますが、「Get a Fileという機能が個別に認証範囲として名指しされている」とまでは言えません。
Get a Fileは、ダウンロード用URLとパスワードを別々のメールで送ります。これは一見すると丁寧な設計ですが、2通とも同じメール経路を通るため、メールを盗み見られる状況では両方が同時に漏れます。いわゆるPPAP(パスワード付きZIPを送り、パスワードを後からメールで送る慣行)が問題視されているのと、構造としては同じ弱点を持っています。PPAPとは何かの解説もあわせてご覧ください。
ただし、PPAPより優れている点もあります。パスワードはサービス側が発行するのでファイル自体には掛かっておらず、受信側のウイルス対策ソフトが中身を検査できます。またダウンロードURLは10回でロックされ、30日で自動削除されます。「ファイル自体にパスワードが掛からないため、受信側のセキュリティ製品が中身を検査できる」という一点においては、パスワード付きZIPをメールに直接添付する運用より優れています。ただしGet a Fileの保管時の暗号化方式やウイルススキャンの有無は公開情報から確認できていないため、総合的にどちらが安全かをここで断じることはしません。経路分離まで求めるなら、パスワードを電話やチャットなど別の手段で伝えられる仕組みが必要になります。
Get a Fileのよくある質問
Get a Fileは無料で使えますか?
Get a File単体の料金は公式に記載がなく、CPIの契約に含まれる付帯機能として提供されています。使える環境であれば追加費用はかかりません。ただし単体では申し込めないため、実質的にはCPI「ビジネス スタンダード」の契約費用(12ヶ月契約で税込58,080円、月額換算4,840円)がかかります。誰でも無料で使えるサービスではありません。
Get a Fileのログインはどこからしますか?
https://biz.getafile.jp/ から行います。入力するのはCPIのコントロールパネルで設定したメールアドレスとパスワードで、Get a File専用の会員登録はありません。パスワードを忘れた場合も、Get a File側ではなくCPIのコントロールパネルから変更します。旧ログイン画面の www.getafile.jp も稼働しており、こちらは文字コードがEUC-JP、著作権表示が「Copyright 2007」となっています。
公式の表記からは確認できませんでした。操作マニュアルでは、サーバー名が hbw/hbv で始まる機種とSV-basicは「◯」ですが、hcv1/hcv2で始まる機種は「―(後日提供開始予定)」となっています。さらに現行プラン「ビジネス スタンダード」の仕様ページでは、Get a Fileの欄が「ー」で、同ページの凡例は「○:標準装備/ー:非対応」です。Get a Fileを目的にCPIを契約するのは避け、必要なら契約前にCPIへ直接確認することをおすすめします。
Get a Fileにウイルススキャンはありますか?
公式の記載を確認できませんでした。CPIの仕様ページに掲載されている「ウイルスチェック」はメール機能に対する説明で、Get a Fileでアップロードしたファイルに適用されるかどうかは書かれていません。保管時の暗号化方式についても同様に記載を見つけられませんでした。対応していないという意味ではなく、公開情報からは確認できないという状態です。
まとめ|Get a Fileが向いている会社・向かない会社
Get a Fileは、KDDIウェブコミュニケーションズのレンタルサーバー「CPI」に付いてくるファイル転送機能です。すでにCPIでウェブとメールを運用していて、サーバー名が hbw/hbv で始まる会社にとっては、追加の支払いなしで使える見込みの機能です。送信履歴と連絡先が残るので、同じ取引先への再送もしやすくなっています。提供元は情報セキュリティの第三者認証(ISO/IEC 27001、IS 589851)を持ち、その登録範囲にはホスティングサービスが含まれています。
Get a Fileのために追加で支払う旨の記載は見当たらず、新規登録も不要。社内の既存メールアカウントがそのままIDになる
送るファイルが1GB以下で、社外への送付頻度が低い
向いている
送信履歴と連絡先が残るので、同じ相手への再送がしやすい
CPIを契約していない
向かない
単体では申し込めず、年額58,080円のサーバー契約が前提になる
動画・図面・写真データなど1GBを超えるものを送る
向かない
1回1GBの上限を超えられない
これからCPIを新規契約する
要確認
現行プランの仕様ページでは「ー(非対応)」と表示されている。契約前にCPIへ直接確認が必要
当ブログを運営しているギガワタスは、登録不要・無料で1ファイル333GBまで送れるファイル転送サービスです。Get a Fileのように既存のサーバー契約と一体で動くわけではなく、KDDIグループのような知名度もありませんし、ISO/IEC 27001も取得していません。ただ「1GBを超えるファイルを、いますぐ、サーバー契約なしで渡したい」という場面なら、ブラウザだけで完結します。AES-256による暗号化、パスワード保護、ダウンロード回数制限、ワンタイムダウンロードに対応し、500MB以下のファイル(動画・音声を除く)にはウイルススキャンが走ります。保存期間は3日から111日まで選べます。
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