最終更新日: 2026年5月8日
結論から言うと、データ便は「危険なサービス」ではありません。プライバシーマークとISO27001のダブル認証を取得しており、日本のファイル転送サービスの中ではセキュリティ意識が高いサービスです。
ただし、無料プランの容量が小さい、ウイルスチェック機能がないなど、知っておくべき注意点もあります。
この記事では、ファイル転送サービスの運営者の立場から、データ便のセキュリティ機能を正確に整理し、安全に使うためのポイントを解説します。
この記事はギガワタス(giga-watasu.jp)の運営ブログです。競合サービスについても事実に基づいて解説しています。
この記事のポイント
- データ便は安全 — プライバシーマーク+ISO27001のダブル認証は業界トップクラス
- 「セキュリティ便」は独自の強み — 受信者のDL前に送信者の承認が必要な仕組み
- 注意点は3つ — 無料容量が小さい(2〜5GB)、ウイルスチェックなし、保存期間が最大7日
- 大容量ファイルには不向き — 10GB以上のファイルは別サービスの併用がおすすめ
データ便のセキュリティ機能を正確に整理する
まず、データ便に「ある機能」と「ない機能」を正確に整理します。ネット上には不正確な情報も多いため、公式セキュリティページの情報をもとにまとめました。
| セキュリティ項目 | 対応状況 | 補足 |
|---|---|---|
| 通信の暗号化(SSL/TLS) | ○ 対応 | ブラウザとサーバー間の通信は暗号化されている |
| ファイル自体の暗号化(AES-256等) | × 非対応 | SSL暗号化通信のみ。サーバー保管時の暗号化は非公開 |
| パスワード保護 | ○ 対応 | 自動生成機能あり(8字英数/12字大小混合/12字記号付き) |
| セキュリティ便(受取承認制) | ○ 対応 | 受信者のDL前に送信者の承認が必要。誤送信対策に有効 |
| ダウンロード回数制限 | △ ビジネスプラン以上 | 無料プランでは設定不可 |
| ウイルススキャン | × 非対応 | アップロード時のウイルスチェック機能なし |
| プライバシーマーク | ○ 取得済み | 運営元の株式会社ファルコが取得 |
| ISO27001 | ○ 準拠 | 国際的な情報セキュリティ管理基準に準拠 |
| IPアドレス制限 | × 非対応 | アクセス元を制限できない |
| 送信ログ | ○ 対応 | 送信履歴を確認可能 |
| 2要素認証 | △ ビジネスプラン以上 | 無料プランでは利用不可 |
データ便の最大の強みはプライバシーマークとISO27001のダブル認証です。プライバシーマークは個人情報保護の日本の認証制度、ISO27001は情報セキュリティの国際規格です。両方を取得しているファイル転送サービスは多くありません。
もう一つの強みが「セキュリティ便」です。通常のファイル転送では、受信者はURLとパスワードさえ知っていればファイルをダウンロードできます。セキュリティ便では、受信者がダウンロードを申請し、送信者がそれを承認するまでダウンロードできません。
つまり、URLが第三者に流出しても、送信者が承認しなければファイルは渡りません。誤送信対策として非常に有効な仕組みです。
また、パスワードの自動生成機能も実用的です。「8字英数小文字」「12字大小混合」「12字記号付き」の3段階から選べるため、ギガファイル便の4桁数字パスワードよりもはるかに強力です。(参考: データ便公式 — セキュリティについて)
データ便の3つの注意点
セキュリティ認証は強いデータ便ですが、利用する前に知っておくべき注意点が3つあります。
注意① 無料プランの容量が小さい(2〜5GB)
データ便の無料プランは2種類あります。
- ライトプラン(会員登録不要): 最大2GB
- フリープラン(会員登録あり): 最大5GB
日常的な書類のやり取りなら十分ですが、動画ファイルや大量の写真データには厳しい容量です。たとえばiPhoneで撮影した4K動画は1分あたり約400MBなので、5GBでは約12分ぶんしか送れません。
10GB以上のファイルを送る場合は、ビジネスプラン(月額330円〜)に加入するか、別のサービスを併用する必要があります。(参考: データ便公式 — 料金プラン)
注意② ウイルスチェック機能がない
データ便にはアップロード時のウイルススキャン機能がありません。送信者がウイルスに感染したファイルを気づかずアップロードした場合、受信者はそのまま感染ファイルをダウンロードしてしまいます。
対策としては、送信前に自分のPCのウイルス対策ソフトでスキャンすること、受信側もダウンロード後にスキャンすることが必要です。
ファイル転送サービスの運営者として言うと、ウイルスチェックは「あって当たり前」と思われがちですが、実はサーバー側でリアルタイムスキャンを実装するにはコストがかかります。無料サービスではウイルスチェックを省略しているケースも少なくありません。
注意③ 保存期間が最大7日と短い
データ便の保存期間は1時間〜7日です。ギガファイル便の最大100日、ギガワタスの最大111日と比べるとかなり短いです。
受信者がすぐにダウンロードできる状況ならメリットにもなります(ファイルが長期間サーバーに残らないため、流出リスクが下がる)。ただし、相手の都合に合わせて余裕を持って送りたい場合には不便です。
「週末に送って、月曜に見てもらう」程度なら7日で十分ですが、「来週の会議用に送っておく」には足りないこともあります。
データ便を安全に使う3つのポイント
データ便のセキュリティ機能を最大限に活かすための使い方です。
① パスワード自動生成を活用する
データ便のパスワード自動生成は3段階の強度を選べます。仕事のファイルなら「12字記号付き」を選んでください。自分で考えた短いパスワードより、はるかに安全です。
パスワードは必ずダウンロードURLとは別の経路(LINE、Slack、電話など)で伝えてください。同じメールにURLとパスワードを書くと、メールが流出した時点で両方バレます。
② セキュリティ便を積極的に使う
機密性の高いファイルを送るときは、通常便ではなくセキュリティ便を選んでください。受信者がダウンロードする前に送信者の承認が必要なため、以下のリスクを防げます。
- URLの誤送信(間違った相手に送っても、承認しなければダウンロードされない)
- URLの横流し(第三者がURLを入手しても、送信者の承認なしにはDLできない)
データ便の使い方について詳しくは「データ便の使い方を画像つきで解説」で説明しています。
③ 大容量ファイルは別サービスと使い分ける
データ便の無料プランは最大5GBです。5GBを超えるファイルは、大容量に対応した別のサービスを併用しましょう。
- セキュリティ重視のまま大容量を送りたい → ギガワタス(333GB、AES-256暗号化、無料会員で全機能)
- とにかく容量最優先 → ギガファイル便(300GB、完全無料)
複数サービスの比較は「無料ファイル転送サービス15社を徹底比較」で詳しくまとめています。




