機密ファイルの安全な送り方5つ|無料でできるセキュリティ対策
セキュリティ2026年5月3日

機密ファイルの安全な送り方5つ|無料でできるセキュリティ対策

最終更新日: 2026年5月3日

機密ファイルはAES-256暗号化とパスワード保護に対応したファイル転送サービスで送るのが基本です。メール添付は暗号化が保証されず、誤送信しても取り消せません。

この記事では、ファイル転送サービスの運営者として、機密ファイルを安全に送る5つの方法を解説します。具体的な手順つきなので、今すぐ実践できます。無料でAES-256暗号化(銀行と同じ方式)が使える方法もあります。

この記事はギガワタス(giga-watasu.jp)の運営ブログです。自社サービスを含めて、事実に基づいて解説しています。

機密ファイルをメールで送ってはいけない3つの理由

PPAPとファイル転送サービスのデータ経路を比較した図 — PPAPは同じメール経路で盗聴リスクがあり、ファイル転送サービスはURLとパスワードを別経路で送るため安全

「とりあえずメールで送っておいて」は、機密ファイルでは通用しません。メール添付が危険な理由は3つあります。

理由1: メールは暗号化されていない

多くのメールサーバーはTLS暗号化に対応しています。しかし送信側と受信側の両方が対応していなければ暗号化されません。相手のメールサーバーの設定まで確認している人はほぼいないでしょう。暗号化されていないメールは、はがきと同じ。傍受されるリスクがあります。

理由2: 誤送信を取り消せない

メールの送信ボタンを押した瞬間、ファイルは相手のメールサーバーに届きます。宛先を間違えても取り消せません。ファイル転送サービスなら、URLを無効化すれば相手はダウンロードできなくなります。メールにはこの「緊急停止ボタン」がありません。

理由3: PPAP(パスワード別送)は意味がない

「パスワード付きZIPをメールで送り、パスワードを別メールで送る」方式をPPAPと呼びます。一見安全そうですが、同じメール経路を使う以上、両方とも盗聴される可能性は同じです。

当社でも以前はPPAPを使っていました。パスワードは「本日の日付4桁です」とメールに書いて送る運用。セキュリティ的には完全に無意味でした。IT企業としてこのままではいけないと思い、ファイル転送サービスに切り替えた経緯があります。

PPAPは2020年に内閣府が廃止を宣言し、多くの企業が代替手段に移行しています。詳しくは「脱PPAPの進め方|今日から始める具体的な5ステップ」で解説しています。

機密ファイルを安全に送る5つの方法を比較

メール添付の代わりに使える方法を5つ紹介します。セキュリティレベル・手軽さ・コストが違うので、用途に合わせて選んでください。

機密ファイルの送り方選択フロー — 社内ならVPN共有、社外で予算ありなら特化型サービス、予算なしなら暗号化ファイル転送サービスがおすすめ
機密ファイルの送信方法5つを比較
方法 セキュリティ 手軽さ コスト おすすめ度
暗号化ファイル転送サービス ★★★★★ ★★★★★ 無料〜 最もおすすめ
クラウドストレージの共有リンク ★★★★ ★★★★ 無料〜 社内共有向き
パスワード付きZIP ★★★ ★★★ 無料 条件付き
VPN経由のファイル共有 ★★★★★ ★★ 月額数千円〜 IT部門あり向き
セキュリティ特化型サービス ★★★★★ ★★★ 月額数万円〜 大企業・官公庁

結論から言うと、ほとんどのケースで「暗号化ファイル転送サービス」が最適解です。無料で始められて、専門知識がなくても使えます。次のセクションで、それぞれの具体的な手順を解説します。

機密ファイルの送り方【方法別】手順と注意点

方法1: 暗号化ファイル転送サービスを使う(最もおすすめ)

ファイル転送サービスの中でも、AES-256暗号化に対応しているものを選びましょう。AES-256は銀行のオンラインバンキングで使われている暗号化方式です。現実的に突破が極めて困難とされています。

暗号化の詳しい仕組みは「ファイル転送の暗号化とは?SSL・AES-256の違いを解説」で解説しています。

機密ファイルを送るときの手順:

  1. AES-256暗号化に対応したファイル転送サービスにアクセスする
  2. ファイルをアップロードする
  3. パスワードを設定する(必須。設定しないと誰でもダウンロードできる)
  4. ダウンロード回数制限を設定する(1回にすれば受信者以外はダウンロードできない)
  5. 生成されたURLを相手に送る
  6. パスワードはURLとは別の手段(電話・チャット等)で伝える

ポイントは「パスワードをURLと別経路で送る」こと。メールでURLを送ったら、パスワードは電話やチャットで伝えます。同じメールで送ったらPPAPと同じ問題が発生します。

たとえばギガワタスなら、無料会員登録だけで全セキュリティ機能が使えます。AES-256暗号化・パスワード保護・DL回数制限・IP制限に対応。333GBまで送信可能で、プライバシーマーク取得企業が運営しています。

ギガワタスで機密ファイルを安全に送る

方法2: クラウドストレージの共有リンク

Google Drive・OneDrive・Dropboxなどのクラウドストレージでも、設定次第で安全にファイルを共有できます。

安全に共有するための設定:

  1. ファイルをクラウドストレージにアップロードする
  2. 共有リンクを発行する
  3. 「リンクを知っている全員」ではなく「特定のユーザー」に限定する
  4. 閲覧のみ(編集不可)に設定する
  5. 共有期限を設定する(設定できるプランの場合)

注意点: 「リンクを知っている全員がアクセスできる」設定にすると、URLが漏洩した場合に誰でもファイルを取得できます。社外の相手に送る場合は、相手のGoogleアカウントやMicrosoftアカウントを指定して共有しましょう。

ただし、相手がアカウントを持っていない場合は使えません。社外への送信にはファイル転送サービスの方が確実です。

方法3: パスワード付きZIP(条件つき)

パスワード付きZIPファイルは手軽ですが、いくつかの条件を満たさないとセキュリティ効果は低いです。

使ってよい条件:

  • パスワードをメール以外の手段(電話・チャット)で伝えられる
  • パスワードが12文字以上で英数字記号を含む(短いと総当たりで突破される)
  • AES-256形式で暗号化している(ZipCryptoは脆弱)

やってはいけないこと:

  • パスワードをメールで送る(PPAPと同じ)
  • 「password123」のような簡単なパスワードを使う
  • Windows標準のZIP圧縮を使う(ZipCrypto方式で暗号化が弱い)

AES-256でZIP暗号化するには、7-Zip(Windows)やKeka(Mac)などのツールが必要です。面倒だと感じるなら、方法1のファイル転送サービスの方が手軽で安全です。

方法4: VPN経由のファイル共有

社内ネットワークにVPN接続して共有フォルダに置く方法です。セキュリティは最も高いですが、IT部門の管理が必要です。

メリット:

  • 通信経路が完全に暗号化される
  • 社内ネットワーク外からはアクセスできない
  • アクセスログを記録できる

デメリット:

  • VPNの導入・運用コストがかかる
  • 社外の取引先に使ってもらうのが難しい
  • 接続トラブル時に受け渡しが止まる

社内のIT部門が管理しているVPN環境がある企業向けです。社外への送信には不向きなため、取引先への送信にはファイル転送サービスと併用するのが現実的です。

方法5: セキュリティ特化型サービス

大企業や官公庁向けに、セキュリティ監査・証跡管理・上長承認ワークフローなどを備えた専用サービスがあります。

代表的なサービス:

  • クリプト便(NRIセキュアテクノロジーズ)
  • GigaCC(日本ワムネット)
  • Smooth File(プロット)

月額数万円〜と高額ですが、ISMSやプライバシーマークの監査で「ファイル転送の管理体制」を問われる場合は選択肢に入ります。ただし、中小企業や個人事業主にはオーバースペックなことがほとんどです。

まずは無料で使えるAES-256暗号化対応サービスで十分かどうか試してみてください。

機密ファイルの送り方チェックリスト

機密ファイルを送る前に、以下の7項目を確認してください。1つでも「いいえ」があれば、送信方法を見直すべきです。

機密ファイル送信前チェックリスト
チェック項目 なぜ必要か
ファイルが暗号化されるか 暗号化されていないファイルは通信経路上で盗聴されるリスクがある
パスワードを設定したか URLだけでダウンロードできる状態は、URLの漏洩=ファイルの漏洩になる
パスワードを別経路で伝えるか URLとパスワードを同じメールで送ると、メールが漏れた時点で全て漏れる
ダウンロード回数を制限したか 回数制限がないと、URLが拡散された場合に何人でもダウンロードできる
保存期間を最短にしたか ファイルがサーバーに残る期間が長いほどリスクが増える
宛先は正しいか 情報漏洩の原因で最も多いのは「ヒューマンエラー」。送信前に必ず宛先を再確認する
ファイル内容に個人情報はないか 不要な個人情報が含まれていないか確認。送る前にマスキングできるならする

情報漏洩の原因と対策について詳しく知りたい方は「ファイル転送で情報漏洩が起きる5つの原因と防ぎ方」もあわせてご覧ください。

よくある質問

Q. 無料のファイル転送サービスで機密ファイルを送っても大丈夫?

サービスによります。AES-256暗号化・パスワード保護・ダウンロード回数制限が無料プランで使えるサービスなら、セキュリティ面で有料サービスと大差ありません。逆に、暗号化が通信時(SSL)のみで、パスワード設定もできないサービスは、機密ファイルの送信には不向きです。

Q. パスワード付きZIPとファイル転送サービス、どちらが安全?

同じAES-256暗号化でも、実装と運用で安全性は変わります。ファイル転送サービスには「ダウンロード回数制限」「保存期間の自動削除」「DL通知」など、ZIP単体にはない機能があります。ZIPは一度渡すと管理できませんが、転送サービスならURLを無効化して事後的に停止できます。

Q. ギガファイル便で機密ファイルを送っても大丈夫?

ギガファイル便はSSL通信とパスワード保護に対応していますが、保存されたファイル自体のAES-256暗号化はありません。個人的な写真や動画なら問題ありませんが、契約書・設計図・個人情報リストなどの機密ファイルには、AES-256暗号化に対応したサービスを使うことをおすすめします。

Q. 社内ルールでファイル転送サービスの利用が禁止されている場合は?

IT部門にプライバシーマーク取得企業が運営するサービスを提案してみてください。暗号化方式・データセンターの所在地・第三者認証の有無を示せば、承認される可能性があります。それでも難しい場合は、VPN経由のファイル共有が現実的な代替手段です。


まとめ

機密ファイルを安全に送る方法を5つ紹介しました。

  • メール添付は避ける(暗号化なし・誤送信リスク・PPAPは無意味)
  • 最もおすすめは暗号化ファイル転送サービス(AES-256+パスワード+DL回数制限)
  • クラウドストレージは共有設定を「特定ユーザーのみ」にする
  • パスワード付きZIPはAES-256形式 + 12文字以上 + 別経路でパスワード送付が条件
  • VPNやセキュリティ特化型サービスはIT部門があるか、予算がある場合

迷ったら、まずは無料で試してみてください。ギガワタスなら登録不要で333GBまで送信できます。無料会員登録すればAES-256暗号化・ウイルススキャン・IPアドレス制限も使えます。

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吉岡 崇

吉岡 崇

株式会社グッドヒルシステムズ 代表取締役

ダビングコピー革命オモイデ+PLUSギガワタスシステム開発革命等のサービスを提供しています。

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