最終更新日: 2026年5月25日
📘 ギガワタスの機能ガイドシリーズ #3|本記事はウイルススキャン機能の仕組みと制約を運営者が正直に解説する公式ガイドです。シリーズ全体は記事末尾を参照ください。
ギガワタスのウイルススキャンは、アップロードされたファイルを自動でチェックし、検知時はサーバー側で即削除する機能です。無料会員登録するだけで標準で有効になり、ゲスト(未登録)送信では利用できません。一方で、対象は「500MB以下・動画以外」に限定されており、大容量動画やCADデータ中心の業種からは「うちのファイルは処理されるのか?」という質問が頻繁に寄せられます。
この記事では、ウイルススキャンの仕組み・設定方法・他社サービスとの違いと、500MB制限の理由・カバー外ファイルの代替策まで、運営者として正直に整理します。
この記事はギガワタス(giga-watasu.jp)の運営ブログです。自社サービスを含めて事実に基づいて解説しています。
先に結論:ギガワタスのウイルススキャンはこう動く
- 無料会員登録で標準ON(ゲスト送信では利用不可)
- アップロード時に自動スキャン → 検知時はサーバー側で自動削除
- 対象は500MB以下・動画以外のファイル
- 500MB超・動画ファイルは受信側のウイルス対策ソフトに依存する設計
主要4社中、無料でウイルスチェックを公式に明示しているのはギガワタス(無料会員以上・500MB以下条件付き)とfirestorage(未登録・無料・有料の全プラン対象)の2社です。ギガファイル便は「アンチウイルス装備」の公式表記のみで詳細仕様は非公開、データ便はウイルスチェック機能の公式記載が確認できませんでした。
ギガワタスのウイルススキャンとは
ギガワタスのウイルススキャンは、アップロードされたファイルを自動でチェックし、ウイルスやマルウェアを検知した場合はサーバー側で即削除する機能です。送信者・受信者が個別に操作する必要はなく、無料会員でログインした状態でアップロードすると標準で動作します。
アップロード画面の上部に「最大333GB・AES-256・ウイルスチェック」の3バッジが並ぶ。ウイルスチェックは無料会員で標準有効。
アップロード完了画面では、AES-256暗号化と並んで「ウイルスチェック:安全を確認」のバッジが表示されます。受信者がダウンロード画面を開いたときに「安全を確認済み」と見えることで、社外への送信時に追加の説明文を添える手間が減ります。
アップロード完了画面。AES-256「保護済み」とウイルスチェック「安全を確認」が並ぶ。受信者にも同じバッジが表示される。
スキャンエンジン名や定義ファイルの更新頻度は公式に非公開です。これは多くのファイル転送サービスで共通の方針で、攻撃側にエンジン仕様を渡さないためのセキュリティ運用上の判断です。本記事では事実として確認できる挙動(スキャンタイミング・対象範囲・検知時の挙動)を中心に解説します。
ウイルススキャンで防げる3つのリスク
ウイルススキャンは「あるかないか」より「どう使うか」で価値が変わる機能です。運営側で相談を受ける典型シナリオは次の3パターンです。
リスク1:フリーソフト風マルウェアの配布拡散
個人が便利ツールやフリー素材を不特定多数に配布する場面で、配布元の意図に関わらず素材ファイルにマルウェアが混入してしまうケースがあります。配布元が気付かないまま拡散すると、受信者から「配ったファイルにウイルスが入っていた」という連絡が入り、信頼を失います。アップロード時に自動スキャンが入れば、配布前にサーバー側でブロックできます。
リスク2:取引先・社外協力先からの不審ファイル受信
受取フォルダ機能(機能ガイド #1)を使って、社外から書類・素材を集める場面で、送信者の環境がマルウェア感染していた場合、受信側がそれを取得してしまうリスクがあります。受取フォルダにもウイルススキャンが適用されるため、受信側がダウンロードする前にサーバー側で1次チェックがかかります。社外協力先のセキュリティレベルがバラバラな場合の現実的な対策になります。
リスク3:自社内でのファイル中継時の汚染拡大
営業担当が外部取引先から預かったファイルを社内に転送する場面、業務委託先からの納品物を本部に集約する場面など、「自社が中継者になる」運用では、自社のセキュリティポリシーが守られているかが社内で問われます。ファイル転送サービス側でスキャンが入っていれば、「中継時に自動でチェックされる」という説明が社内コンプライアンス担当に対して通しやすくなります。
ウイルススキャンの設定方法
ギガワタスのウイルススキャンは無料会員ログイン状態でアップロードすれば標準で動作する設計です。送信者側で個別にON/OFF切り替えるUIは現状用意されていません。以下の3ステップで使えます。
- 無料会員登録(メールアドレスのみ)でログインする
- アップロード画面でファイルをドラッグ&ドロップ(上部に「ウイルスチェック」バッジが表示される)
- アップロード完了後、「ウイルスチェック:安全を確認」バッジが表示されれば送信OK
ゲスト送信(未登録・333GBまで送信可能)ではウイルススキャンは適用されません。「ウイルススキャン付きで送信したい」場合は必ず無料会員でログインしてからアップロードしてください。会員ログイン状態かどうかの判定は、アップロード画面上部のバッジ表示で見分けられます。
主要4社のウイルススキャン対応比較表
2026年5月時点で各社公式情報を確認した結果、主要4社のウイルスチェック対応状況は以下のとおりです。各社で「全プラン対象か」「対象ファイル制限の公式記載があるか」「検知時の挙動」に違いがあります。
| サービス | 対応プラン | 対象ファイル制限 | 備考 |
|---|---|---|---|
| ギガワタス | 無料会員以上(ゲスト不可) | 500MB以下・動画以外 | アップロード時自動。検知時は自動削除。エンジン名は公式非公開 |
| ギガファイル便 | 全プラン | 公式記載なし | 公式サポートに「アンチウイルス装備」とのメタディスクリプション記載のみ。対象範囲・検知時挙動の詳細は公式に明記されていない |
| firestorage | 全プラン(未登録・無料・有料すべて対象) | 公式記載なし | 公式「アップロード時に自動ウィルスチェック+ダウンロード時の手動スキャンも可」と明記 |
| データ便 | 公式記載なし | — | 2026年5月時点で公式セキュリティ機能一覧・各プラン仕様にウイルスチェックの記載は確認できず。「セキュリティ便」は受信者申請→送信者許可の誤送信防止系機能 |
表のとおり、未登録ユーザー含む全プラン対象でウイルスチェックを公式明示しているのはfirestorageです。ギガワタスは無料会員以上に限られますが、対象範囲(500MB以下・動画以外)と検知時の挙動(自動削除)を公式に明示している点で透明性が高い構造です。ギガファイル便は装備の事実は公開していますが、対象範囲・挙動の詳細を非公開にしています。データ便はウイルスチェック機能の公式記載が確認できないため、ウイルススキャンが必須要件であれば本記事の選定対象からは外れます。
「無料でウイルスチェック付きで送りたい」「対象範囲を公式情報で確認した上で使いたい」場合、ギガワタス(500MB以下条件付き)またはfirestorage(未登録・無料・有料の全プラン対象)が現実的な選択肢になります。
ギガワタスのウイルススキャンで押さえておきたい注意点
便利な機能ですが、運営者として正直に開示すべき制約が4点あります。特に1点目は、運営側で最も問い合わせが多いポイントです。
注意点1:500MB超のファイルはスキャン対象外
運営側で最も質問が多いのが、大容量ファイル中心の業種からの「うちのファイルは処理されるのか?」という相談です。当社の問い合わせでは、映像制作(4K動画、未編集素材)・CAD設計(3Dモデル、図面集約)・高画質画像(医療画像、印刷原稿)など、1ファイル500MBを超えるのが当たり前の業種からの質問が中心です。これらの業種では、ギガワタスのウイルススキャンはスキャン対象外になります。
500MB制限がある理由は2つです。①スキャンに伴うサーバー負荷とユーザーの待ち時間が現実的な範囲を超えてしまう ②エンコード形式によってアンチウイルスソフトが誤検知しやすく、正規ファイルがブロックされる事故が発生するためです。500MB超のファイルを送る場合、受信側のウイルス対策ソフトに依存することになります。受信者にローカルでのスキャン実行を依頼するのが現実的な代替策です。
注意点2:動画ファイル(mp4等)は対象外
500MB以下であっても、動画ファイル(mp4・mov等のエンコード済みフォーマット)は対象外です。これは前述のとおり、動画コーデックのバイナリパターンがアンチウイルスソフトの誤検知を引き起こしやすく、正規の動画ファイルがブロックされてしまう事故を避けるための運用判断です。動画ファイルを安全に渡す必要がある場面では、AES-256暗号化+パスワード保護+IPアドレス制限の組み合わせで多層防御を組むのが現実解です(IP制限の使い方は機能ガイド #2を参照)。
注意点3:暗号化済みアーカイブの中身はスキャンできない(業界共通の限界)
これはギガワタスに限らずほぼすべてのウイルススキャンサービスに共通する技術的限界ですが、パスワード付きzip・暗号化されたファイル形式の中身はサーバー側で展開できないためスキャンできません。アーカイブ全体としては検知対象になりますが、中身まで踏み込んだチェックは原理上不可能です。PPAP(パスワード付きzipメール送付)の運用が廃止されつつあるのは、この技術的限界が背景にあります。社内・取引先間で「中身のスキャンが必要な機密ファイル」を扱う場合、暗号化前にスキャンを通す運用設計が必要です。
注意点4:エンジン名・定義ファイル更新頻度は公式非公開
使用しているウイルススキャンエンジンの名称、定義ファイルの更新頻度、検知精度のベンチマーク結果などは公式に開示していません。これは多くのファイル転送サービス・クラウドストレージで共通の方針で、攻撃側にエンジン仕様を渡さないための運用上の判断です。エンジン仕様を契約条件として求める大企業の法人案件では、別途サポートに問い合わせて個別契約での開示可否を確認してください。
よくある質問
Q1. ウイルススキャンはゲスト(未登録)でも使えますか?
いいえ、ウイルススキャンは無料会員以上で利用できます。ゲスト送信(登録不要・333GBまで)ではAES-256暗号化・パスワード保護・DL回数制限・ワンタイムDLは使えますが、ウイルススキャンは無料会員登録(メールアドレスのみ)が必要です。
Q2. ON/OFFを切り替えられますか?
2026年5月時点で送信者側のON/OFF切り替えUIは用意されていません。無料会員でログイン状態でアップロードすれば標準で動作します。アップロード画面上部の「ウイルスチェック」バッジ表示でON状態を確認できます。
Q3. ウイルスを検知した場合、ファイルはどうなりますか?
サーバー側で自動削除されます。送信者には削除通知が出ます。受信者側にはファイル自体が届かないため、感染リスクのあるファイルがダウンロードされることはありません。
Q4. 500MB超のファイルを送る場合、どうすれば安全に渡せますか?
受信側にローカルのウイルス対策ソフトでスキャンを依頼するのが現実的です。加えて、AES-256暗号化+パスワード保護+IPアドレス制限を組み合わせて、URL流出時の被害を抑える多層防御を組むのが運用上のセオリーです。
Q5. 動画ファイルが対象外なのはなぜですか?
動画ファイル(mp4・mov等)はコーデックのバイナリパターンがアンチウイルスソフトの誤検知を引き起こしやすく、正規の動画がブロックされる事故を避けるための運用判断です。動画を安全に渡す場合は暗号化+パスワード+IP制限の組み合わせを推奨します。
Q6. 使用しているウイルススキャンエンジン名を教えてもらえますか?
公式に非公開です。攻撃側にエンジン仕様を渡さないためのセキュリティ運用上の判断で、多くのファイル転送サービスで共通の方針です。エンジン仕様を契約条件として求める法人案件ではサポートに直接お問い合わせください。
Q7. ギガワタス以外でウイルススキャンが無料で使えるサービスはありますか?
2026年5月時点でfirestorageが全プラン対象(未登録・無料・有料すべて)で公式に明示しています。ギガファイル便は「アンチウイルス装備」の公式記載はありますが対象範囲・検知時挙動の詳細は非公開です。データ便はウイルスチェック機能の公式記載が確認できないため、ウイルススキャンが必須要件の運用には不向きです。詳細はセキュリティ比較記事(セキュアファイル転送サービス6選)を参照してください。
まとめ
ギガワタスのウイルススキャンは、無料会員登録で標準ONになり、アップロード時に自動チェック、検知時はサーバー側で即削除する機能です。対象は500MB以下・動画以外と明確に絞られていますが、サーバー負荷と誤検知リスクを回避するための運用上の判断であり、対象範囲を公式に明示している点で透明性が高い構造になっています。
500MB超・動画ファイルを扱う業種(映像制作・CAD設計・印刷原稿など)では、受信側のローカルスキャンに依存することになります。これは技術的な限界として正直に開示し、AES-256暗号化+パスワード保護+IPアドレス制限を組み合わせて多層防御を組むのが運用上のセオリーです。
セキュリティ全体の設計指針についてはギガワタスのセキュリティ完全ガイド、業界全体での比較はセキュアファイル転送サービス6選、ファイル転送サービス全体の選び方はファイル転送サービスとは|15社徹底比較もあわせてご覧ください。
📘 ギガワタスの機能ガイドシリーズ
- #1 受取フォルダの使い方|5ステップで作って業種別に活用
- #2 IPアドレス制限の設定方法|法人活用シーン
- #3 ウイルススキャンの仕組みと500MB制限の正直な話(本記事)
- #4 ワンタイムDL・回数制限|1回限り送信の設定(近日公開)
- #5 QRコード送信|スマホで受け渡しする方法(近日公開)





